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5 これまでの奨学生より


■1990年度奨学生 三竹 直哉
留学先:ベルギー ルーバン大学
専攻;比較政治学

最近ようやく開館時間がのびた駒澤大学の図書館。夜10 時に行くと、夕方の授業にいたベトナム人留学生のN君が黙々と勉強していました。住んでいるところが僕の自宅と近くて帰りの井の頭線でも一緒になり、「日本の大学生は勉強しないでしょ?」と聞くと、「みんな勉強しなくてもいいから・・・」とぽそり。まだ一年生のN 君、日本人の友だちはいるのと聞くと、「ほとんどいません」。なんで日本に来たの?「うーん、テレビゲームの影響かな」。でもいずれアメリカに行きたいらしく、「優秀な人がみんなアメリカに行っちゃって・・・」。

そう言えばN 君、留学生クラスでそれぞれの国ではアメリカのことをどう思っているのか話し合ったとき、満面の笑みを浮かべて「みんな大好きですね!」と答えていました。ベトナム戦争も、今や昔の物語・・・。

東京の人は本音を話さないからつきあいにくいという中国のR さん。それもそのはず、彼女はノリがまったく関西人。つっこみがとてもいい。天皇家の話をした授業で質問はとたずねると、すかさず「それで、この人たちの人生の意味は何ですか?」うーん、いい質問だねー。でも、自分の人生の意味もよくわからないしねー・・・。

寝坊が多いけど生真面目で「金儲けは自分にあいません」という北京郊外の町から来たB 君。なんで日本に来たのとの問いに、「戦争の時に自分の村に来た日本軍が素晴らしかったから日本に行って学んでこいとおじいさんに言われたのです」と、まあ、ある種の人々が聞いたらとても喜ぶネタになりそうな話。おじいさんと電話で時々話すというので、どんな話をするのと聞くと、「パチンコとポルノには絶対に手を出すなと言われます」とのこと。B 君は中国にも臨床心理士の資格ができる日を夢見て、ラーメン屋さんでアルバイトをしながら心理学科で一生懸命勉強中です。

台湾には自治を認めてもいいんじゃないかと発言して中国人仲間からこてんぱんにやられた中国からのK 君。留学生クラスのみんなでお昼を一緒に食べながら、中国ではどの地方で犬を食べたりするのなどと話しているとき、「日本人はゴジラを食べますよね?」「???」 「おまえ、それはクジラのことだろ」と仲間に言われ、一同大爆笑の渦に包まれるのでした・・・。

留学生のみなさんに接していると、みんなそれぞれどんな子ども時代を過ごし、家族とどんな話をし、どんな思いを抱いて日本に来る決断をし、どんな気持ちで今ここにいるのかなとしばしば考えます。違う国で生まれ、まったく異なる境遇で育ってきた留学生さんたち。何の縁でか、彼・彼女たちの人生の特別な時間を一緒に過ごすことができること、自分も留学できたことによって今の経験ができることに、無性に感謝したい気持ちになります。

そして、将来に日本での留学が少しでもいきてくれればなと思い、留学で過ごした日々を思い出すときの映像に自分もときどき入れてもらえたらとても嬉しいなと思い、国を超えて彼・彼女たちのこれからの人生に幸多かれと陰ながら祈らずにはいられないのです。

ロータリー奨学生としてこれから留学するみなさんも、多くの人、もの、考え、思いにたくさん出会ってきてください。そしていつの日にか、みなさんの思いを次の人たちに伝えてあげてください。

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