医療事故と医療過誤

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 医療事故とは、医療に関わる場所で、医療の全過程において発生するすべての事故をいいます。よって、医療従事者に過失がある場合だけでなく、予測不能や回避不可能であった事例や、患者だけでなく医療従事者に不利益を被った事例も含みます。  一方、医療過誤(俗に医療ミス)は、医療事故の一類型です。具体的には、医療事故のうち医療従事者側等の人的または物的なミス(過失)がある場合をいう言葉です。
 医療事故の定義が各施設で策定され運用されています。千葉県病院局が策定した安全管理指針(正式名称「医療事故防止のための安全管理指針」)によると **医療事故  「診療契約に基づく医療行為を遂行する過程で発生し、かつ通常の治療過程から逸脱した事象および当該過程における患者の自損事故を言う。なお、医療従事者が業務を遂行する過程で、心身に被害を受けた場合を含む」  また、「通常の治療経過とは、現在の医療水準に照らして、医師が最善と判断した治療行為を行った時の平均的な経過をいう」としている。 **医療過誤  「医療事故の中で、医療の遂行において医療従事者が当然払うべき善良なる管理者としての注意義務に違反して、患者の心身に何らかの被害を発生させた行為。ただし、医療水準に適合した最善の注意義務を果たしていれば医療過誤にはならない」  以上のように、医療事故と医療過誤は異なる取り扱いをする必要がありますが、報道の世界では「医療事故」を誤って「医療過誤」と同じ意味で用いる誤用・混同がしばしば見られる、と指摘されています。 以上につき、平井愛山「安全で透明な医療サービスの提供を目指して」判例タイムズ1191号30頁参照

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