誤りから学ぶ


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  • 医療過誤を防ぐ最善の方法が,「誤りから学ぶ」ということに尽きることは言うまでもない。過誤の事実を隠蔽することは,「誤りから学ぶ」機会を医療者自らが放棄し,類似の過誤の再発を促進させる結果としかならない。ここで問題となるのは「誤りを犯した個人の不注意を責める」という姿勢を取りがちな病院が多いことであるが,この「個人の不注意を責める」という姿勢が実は過誤の隠蔽を奨励する原因となっているのである。さらに,誤りがなぜ起こったかの原因を追究して,その再発防止策を講じることが肝心であるはずなのに,「個人の不注意を責める」という立場からは「同じ過ちを繰り返さないように,これからはいっそう気を引き締めて注意しましょう」という,何ら実効性を持たない精神論的再発防止策しか出てこないことが問題なのである。
    誤りから学ぶためにblame free system(誰も責めないシステム)を構築するということが,医療過誤防止事始めの第一歩となる。どんなに些細なミスについてもその原因を追究し対策を講じるということを日常的に繰り返す「continuous quality improvement」も,「誰も責めない」という前提が確立されていなければ機能し得ないのである。
  • 医療過誤防止に本気で取り組もうとするならば,国レベルで過誤の情報を収集・分析するという体制を作ることが最も効率がよいのである。米国では,医療機関の審査格付け機関である医療施設評価合同委員会(JCAHO)が,95年から医療過誤の情報収集と原因分析を行なっている。これまでに650件にのぼる過誤の調査情報を集積し,98年2月の「塩化カリウム急速静注事故防止」を皮切りに,99年8月までに計6件の医療過誤防止勧告を発表している。ちなみに,「部位取り違え手術」についても98年8月にその防止策を勧告している。
  • 診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業
  • 再発防止を目標とするならば、<真相究明を第一目的とする>専門的調査機関が相応しいと考えます。「代理機関」は紛争解決機能に主眼をおくものであり、現状の民事訴訟制度をベースにしている以上、真相究明には必ずしも効果的ではないのではないかという疑問があります。現在、訴訟が頻発している原因の一つに、民事・刑事訴訟の真相究明機能に対する一般人の過剰な期待(幻想)があると思われますので、専門的調査機関を作ることは急務です。
  • 紛争解決を目的とするならば、中立的なADRのような形のほうが優れているのではないでしょうか。代理機関は紛争解決手法の一つのあり方とは思いますが、代理権限を集中させることは医療側にとっては個々の病院や医師個人にとって負担が減るというメリットがある反面、あくまで医療側の代理人という性格上、患者側にとっては公平な解決が図られるかどうかには、不安があります。
    cf.多重債務問題の解決のために、サラ金業者が運営する貸金相談所へ行くことを勧める弁護士はいない。