労働法関係


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  • 労基法41条3号は、「監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の受けた者」には、労働時間、休憩、休日に関する規定を適用しないと定めています。これを受けて通達は、宿日直勤務について勤務内容が「常態としてほとんど労働をする必要のない」勤務で、定期的巡視、緊急の文書または電話収受、非常事態に備えての待機などを目的とするものに限り、これを許可するものとしています。宿日直が「断続労働」として労働時間等に関する法の適用を受けない理由は、それが「ほとんど労働をする必要のない」、いわば待機的勤務と見なされるからであること。事実、行政通達は厳しい許可条件を課しています。とりわけ、医師・看護師に関しては、通達352号において詳細に具体的な許可条件が定められています。
  • 「断続的労働」といえない。

    監視・断続的労働の許可(労基法41条3号)は要件を欠き、違法。

    違法なら、その許可は無効。 (※論理的帰結としてはそうなるはずですが、中央労基署長事件判決では争点でないため言及されていない点に留意)

    原則に戻り、拘束時間はすべて労働時間としてカウントされることになる。 (※仮眠時間でも、呼ばれれば対応する義務があるなら、指揮監督下にあるとして労働時間性が肯定される。大星ビル管理事件・最高裁平14.2.28判決)

    労働時間分の賃金のほか、時間外・休日・深夜に該当する分の割増賃金(労基法37条)の支払請求権が過去2年分(消滅時効、労基法115条)発生。 (※付加金(要は倍額支払命令、労基法114条)は裁量的で、相当悪質な例に限って認められます)ということになるとは思うのですが。勤務実態の立証如何(原告がその立証に成功すれば、被告の反撃手段は考えにくい)かと思います。
  • 使用者である病院が、いったん断続的労働の許可を取って(しまって)いる場合、そこでの当直や宅直は、通常勤務とは異なる、「基本は寝てておk、たまに急患とか来たら対応してちょ」勤務として扱われることになります。適用除外というやつです。その当直・宅直の時間帯は、「たまに対応」を前提とした手当(本件の県立奈良病院では当直2万円)が支払われているわけで、適用除外が有効なままでは、「ちゃんと2万円もらってるやん」で終わってしまいます。(※宅直は0円という点は、ただちに問題にできる可能性がありますが、それでも断続的労働の許可が有効の前提では、1回あたり2万円を超える額を取ることは難しいのでは。当直より拘束度・出動頻度が低いはずだということで。)そのため、通常勤務と同じベースで計算させるためには、まず断続的労働の許可を無効だと認めさせる必要があるということです。そして、許可基準がなぜ問題になるかといいますと、労働実態が許可基準を多少超過するくらいだと、許可を申請した病院側にも不正の意図はないとか、許可した役所側にも当時はそもそも許可基準違反の実態を知らなかったからとか裁量の逸脱はないとかの理屈で、許可は違法・無効とまではいえないね、とされてしまう可能性がある(と私は考える)からです。「断続的」なんて真っ赤なウソ、当直・宅直の時間帯も実態はろくろく寝てる暇もないくらいの多忙だったんですぜ、とまではいかなくとも、大島町診療所事件と同程度の実態の立証は必要だと思います。
  •   休日や夜間における常勤医の勤務は、労働基準法第41条と労働基準法施行規則第23条に基づく許可を受けることによって「断続的労働である宿日直勤務」として取り扱われます。この場合の宿日直勤務は、原則として通常の業務は行わず非常事態に備えて待機する、実質的な労働を伴わない勤務であると解釈され、突発的に通常の労働を行った場合を除き、労基法の第36条が定める労使協定の締結と届出を行うことなく法定労働時間を超えて労働させることができるとともに、同法第37条に定める割増賃金を支払うことなく労働させることができるとされています。 このように「断続的労働である宿日直勤務」を行なう許可を労働基準監督署より得ている医療機関は、救急医療を行っている病院を中心に全国で7,000施設にも及ぶとみられています。
  • 厚生労働省労働基準局は3月19日付(引用者注:平成14年)局長通知を各都道府県に発出、「断続的労働」として労基監督署の許可を受けている医療機関の宿日直勤務中に「救急医療等の通常の労働が頻繁に行われている」として、その適正化を図るよう指導した。http://www.ajha.or.jp/topnews/backnumber/2002/02_05_01_3.html
  • 最判平成14年02月28日(平成9(オ)60)
  • 「労基法32条の労働時間(以下「労基法上の労働時間」という。)とは,労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい,実作業に従事していない仮眠時間(以下「不活動仮眠時間」という。)が労基法上の労働時間に該当するか否かは,労働者が不活動仮眠時間において使用者の指揮命令下に置かれていたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものというべきである(最高裁平成7年(オ)第2029号同12年3月9日第一小法廷判決・民集54巻3号801頁参照)。そして,不活動仮眠時間において,労働者が実作業に従事していないというだけでは,使用者の指揮命令下から離脱しているということはできず,当該時間に労働者が労働から離れることを保障されていて初めて,労働者が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができる。したがって,【要旨1】不活動仮眠時間であっても労働からの解放が保障されていない場合には労基法上の労働時間に当たるというべきである。そして,当該時間において労働契約上の役務の提供が義務付けられていると評価される場合には,労働からの解放が保障されているとはいえず,労働者は使用者の指揮命令下に置かれているというのが相当である。
    そこで,本件仮眠時間についてみるに,前記事実関係によれば,上告人らは,本件仮眠時間中,労働契約に基づく義務として,仮眠室における待機と警報や電話等に対して直ちに相当の対応をすることを義務付けられているのであり,実作業への従事がその必要が生じた場合に限られるとしても,その必要が生じることが皆無に等しいなど実質的に上記のような義務付けがされていないと認めることができるような事情も存しないから,本件仮眠時間は全体として労働からの解放が保障されているとはいえず,労働契約上の役務の提供が義務付けられていると評価することができる。したがって,上告人らは,本件仮眠時間中は不活動仮眠時間も含めて被上告人の指揮命令下に置かれているものであり,本件仮眠時間は労基法上の労働時間に当たるというべきである。」
  • 医療機関の休日及び夜間勤務の適正化に係る当面の監督指導の進め方について(基監発第1226002号)
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