無題            咲×和           百合注意         ID:WRLBE5z4 


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無題 咲×和 百合注意 ID:WRLBE5z4氏
第1局>>62~>>66 >>71~>>76 >>109~>>112

   「清澄高校、予選突破おめでとう!!乾杯!!」
   「かんぱーい!!」
   県予選が終わり、まこさんの家の雀荘を借りて祝勝会・打ち上げをすることになった。

   藤田プロがカツ丼片手に乾杯の音頭をとっているのと、優希ちゃんがタコス片手にメイドのコスプレをしているのがよく分からないけど、とりあえず、清澄高校は予選を通過し全

   国の夢に一歩近づいた。

   「宮永さん、あの8万点差よくひっくり返しましたね、本当に・・かっこよかったですよ」
   わいわい騒いでいるなか、となりに座っている原村さんが言葉をかけてくれた

   「そんなことないよ、みんながが応援してくれたから頑張れたんだよ!それに・・」
   「それに?」
   「全国に行くって約束したからねっ、原村さんと」
   「そうでしたね、あの日・・約束しましたもんね」
   「うん、全国大会・・・がんばろうね!」

   原村さんは、私が大嫌いだった麻雀の楽しみを教えてくれた。
   一度は「退部してください」なんてことを言われたこともあったけど、もう仲直りして、

   一緒に下校したり、一緒に温泉に行ったり(部活の合宿の一環だけど)、一緒のふとんで寝

   たことだってある。
   女の子が女の子を好きになるなんて変な話なのかもしれないけど、私は原村さんと一緒に

   いると体が熱くなってドキドキする。


   それから2時間ほど経ち、時間は夜9時くらい
   藤田プロや優希ちゃん、部長らはいまだに大騒ぎしていて、そのままマコさんのところへ

   泊まっていく気らしい。
   私は、お父さんも心配しているだろうし、支度をして原村さんと途中まで一緒に帰ることにした。

   川沿を上っていると、頭にぽつぽつと当たる感じがした。

   「あれ・・雨・・かしら・・?」
   「うわーほんとだ、雨嫌だよー・・。」
   「まぁ、好きって人も少ないと思いますけどね」
   「それもそうだよね・・でも、とりあえずちょっと急いだ方がが良さそうだね」

   いつも別れている橋に着くころには息も切れ、辺りは大降りになっていた。

   「はぁはぁ、疲れた・・。雨すごいね!私の家はもうすぐだけど、原村さんの家ってもうちょっとかかるよね」
   「ええ、とりあえず家に電話しなきゃ・・」
   「一回あそこのトンネルの中で雨宿りしよっか!」

   トンネルに入ると、中は外と比べだいぶ静かだった。

   「迎え、来てくれるって?」
   「父が仕事もう少しで終わるから、そのまま車で来てくれるみたいなので大丈夫です、宮

   永さん風邪ひいちゃうし、先に帰ってていいですよ」
   「原村さんこそ風邪ひいちゃうって、私の家近いからそこで待てばいいよ」
   「でも・・迷惑かけちゃいますよ」
   「ううん大丈夫、原村さんの事はお父さんにも話してるし、迷惑なんかじゃないよ!」
   「そうですか・・、じゃあ・・ちょっとお邪魔させていただいてもよろしいですか?」
   「うん、じゃあちょっと休んでから行こっか」

   「二人ともびしょぬれじゃないか!電話くれれば迎えに行ったのに・・ちょっと待ってなさい」
   家に着くと、お父さんは原村さんとのあいさつもそこそこに、急いでタオルを持ってきてくれた。

   「お風呂沸いてるから、すぐ入ってきなさい、なにか着替えあとでもってくから」
   「原村さん、先入ってきていいよ!」
   「そんな・・悪いですって、私は大丈夫ですから」
   「気使わなくて大丈夫だから」
   「いえ・・でも・・」

   そんなやり取りをしていると、父が口を開いた。

   「2人一緒に入ってきちゃいなさい、女の子同士なんだし」

   女の子同士だって小学生じゃないんだから・・。
   お父さんはデリカシーが無いというか、何も考えてないのだろうか、急に突拍子もない事を言うことがある。
   でも、これは。

   「じゃあ・・そうしよっか、一緒に入ろ原村さん」
   「え・・・それじゃあ・・お言葉に甘させていただきます」

   「狭くてごめんねー。」
   「いえ、待たせていただくだけだったのに、すみません」
   「大丈夫大丈夫、気にしないで。背中、流すよ」


   ゴシゴシ・・ゴシゴシ・・・
   「原村さん、痛くない?」
   「はい、気持ちいいです」
   ゴシゴシ・・・
   「・・・・」
   「原村さんってさ・・」
   「はい?」
   「・・・からだ、柔らかいね」
   「えっ?いえ・・そんな・・」
   「ぎゅってしてもいい?」
   「いや・・え・・?えっと・・」

   「ね、ダメ?」
   「宮永さんなら・・ごにょごにょ」
   「え?」
   「み・・宮永さんなら・・いいですよ・・っ!!」
   「わーい、ぎゅっっ。」
   「きゃっ・・そ・・そんな急にされたら、びっくり・・するじゃないですか・・っっ」
   「原村さん・・あったかい。もう少しだけ、こうしてていい?」
   「はい・・・」

   「原村さん・・私・・私ね、原村さんと一緒にいるとドキドキする。原村さんのことが好きっ。」
   「・・・・・」
   「・・・って言ってみただけ・・!気にしないで!ごめんね、急にこんなことして」
   そう言って急いで手を戻した。

   「・・・・・・・」
   「・・私も・・・・・・私も・・、宮永さんのこと好きですよっ!今だってドキドキしてるし」
   「ほんと・・?」
   「本当ですよ。」
   「ほんとのほんと?」
   「本当の本当です。さ・・さっきだって心臓が破裂しそうだったんですからね!」

   原村さんの耳が赤くなっているのが見える。

   「じゃあさ、もう一回、ぎゅってしてもいい?」
   「だ・・だから宮永さんならいいですよって・・言ってるじゃないですか、もう」
   「ぎゅっ。原村さん、大好き。」

   このままこの甘い甘い時間が止まって欲しい。そんなふうに思いながら、ゆっくりと目を

   閉じた。




   「咲、着替えここに置いてー・・・」

   風呂の外から急にお父さんの声が聞こえた。

   その声にあわてて体勢を戻そうとしたため私は原村さんに軽く体重をかけてしまい、振り返ろうとした原村さんはバランスがとれず、私が押し倒し覆いかぶさる形になってしまった。
   そしてどちらが蹴ったか分からない風呂桶は、カーンと高い音を立ててタイルにぶつかった。

   「咲、なんかすごい音したけど、大丈夫か?」
   「な・・なんでもないよ大丈夫!」
   「ならいいんだけどー・・着替えここにおくからな、服乾くまでこれ着てもらいなさい」
   「わ・・・わかったよ!ありがとう!」

   いくらなんでもこんな体勢の時に声をかけなくてもいい。
   まぁこればっかりは間違いなく自分に非があるのだけれど。


   「はぁ、心臓止まるかと思った・・」
   「び・・びっくりしましたね・・」
   「急に声かけてくるんだもん、もう・・」
   「・・・・・・・・」
   「で・・・この体勢、辛くないですか?」
   「わっ、ご・・ごごごごめん!!!!」

   足音が消えるまで1、2分間だろうか、ずっとこのきわどい体勢をしていたのだ。
   辛くないわけがない、それにめちゃめちゃ恥ずかしい、気まずい。

   「もう・・こんな格好、見られたら大変ですよね」
   「えへへ、なんの言い訳も思いつかないよね。あ、もう流し終わったから、先湯船つかってて大丈夫だよ」
   「私も・・背中、流しますよ、宮永さんの。」
   「あ・・ありがと・・、じゃあお願いしようかな。」
   「じゃ、背中向いてください」

   ゴシゴシ・・・ゴシゴシ・・
   「気持ちいいですか?」
   「うん・・とっても。」

   とても気持ちいい。いつの間にか、変な空気も石鹸の泡に包まれどこかへ流れていったみたいだ。



   脱衣所に出ると、二人の体からは湯気がゆっくりと立ち昇った。

   「ずいぶん長い間入っちゃったね」
   「はい、ちょっとのぼせてしまいました・・」

   風呂上がりの、のぼせて頬が赤くなった原村さんは言うまでもなく色っぽい。
   つい視線がいってしまうのはもう不可抗力なのだろう。

   二人とも灰色のスウェットに白いTシャツといった格好に着替えると、キッチンへ行き、引き出しから紅茶のパックとスティックの砂糖を取り出し、ステンレスのやかんに火をかけた。
   そして白いカップ二つにコポコポと湯を注ぎ、トレイにのせ2階へ向かった。

   私の部屋は2階の階段を上がったすぐ右手にある。


   「ごめんねー、なにもなくて・・」

   いまどきの女の子なら、ファッション雑誌、可愛らしい座椅子、ぬいぐるみ、CDコンポ、おしゃれなインテリアなんてものがあるのだろうけど、そんなものは無い。

   私の部屋には一人用の小さいテーブル、教科書と本を入れた棚と、無機質な机とベッドしかない。テレビすらないのだ。

   「いえいえ、おかまいなく。でも、それにしても生活感ないですね・・」
   「あっ、それ京ちゃんにも言われたことある!」
   「京太郎さん?」
   「あ、小さい頃だよ、よく一緒に遊んだりしてたから」

   なにか勘違いされそうだったので、即座に訂正した。

   カップをテーブルに置き、二人でベッドに腰掛け他愛の無い話をしながらまどろんでいると、ケータイの鳴る音が聞こえた。


   「ええ、はい・・・えっ?それでは・・ええ、迷惑は・・」

   電話中だったのだけれど、なにかもめているみたいなので、小さく声をかけてみた。

   「なにかあった?大丈夫?」
   「はい、この雨で通行規制かかってしまって、もうちょっと時間かかってしまうみたいで・・。別の道から向かうと言ってるのですけど・・」

   そういえば、ガラス戸に当たる雨の音が大きく聞こえ、風の吹く音も聞こえる。
   降り始めの頃にくらべて、だいぶ強くなったようだ。

   「ちょっと、電話変わってみて。」
   「え?あ・・・はい。」

   「あの・・私和さんの友達の宮永咲です。」
   「あぁ、和がお世話になっているみたいで、ご迷惑を。私、和の父のー・・」
   「家、何時間いても大丈夫ですから!」
   「いや、本当に迷惑をかけてしまって・・。お言葉に甘えて、もう少しお世話になってもー・・」
   「全然迷惑じゃないですから!」
   「ええ、では・・申し訳ありません。急いで向かいますので。」
   「はい、では。」

   ピッ

   「私から言っておいたから、大丈夫。」
   「はい、すみません、もう少しお世話になります・・」
   「えへへ、もう少し一緒にいれるね!」
   「えっ?あっ・・そ・・そうですね」

   そういって顔を伏せた原村さんはの顔は少し赤くなっているようだった。
   部屋に紅茶の甘い香りがたちこめる中、時間はゆっくりとゆっくりと流れる。

   机に置いてある小さな時計を見ると、針は10時10分を指していた。

   ガラス戸に当たる雨音と、カチカチと一定のリズムで時間を刻む時計の音が聞こえる。

   「雨、すごいね。」
   「天気予報だと、明日の朝から降り始めるって言ってたんですけど、大外れでしたね。」

   「・・・・・・・」

   「原村さん、あのさ・・・してもいい?」
   「えっと、何を・・ですか・・?」
   「だから・・・えっと・・さっきの・・続きの・・」

   原村さんは言葉の意味を理解したようで、顔を赤らめた。
   そしてスッと息を吸い、一瞬間をおくと、上目遣いでこくっと小さくうなずいた。

   原村さんの左手の上に自分の右手を重ねた。

   「原村さん・・・、私・・我慢・・できない。」
   「・・・私も。」
   「キス・・・してもいい?」
   「ダメなはず・・・ないじゃないですか・・。」

   原村さんの唇はやわらかく、それだけでとろけてしまいそうだった。

   「こういうときって・・電気・・・消した方がいいんだよね・・」

   また小さくうなずくのがわかった。
   リモコンに手を伸ばし電気を消すと、そのまま二人ともベッドに倒れこんだ。


   「宮・・・永さ・・んっ」
   「はぁっ・・・・・原村・・さん・・」

   原村さんの下着に手を触れてみると、びしょびしょに濡れていた。もちろん私も、とても熱くなっている。
   女の子の体がこんなにいやらしくなるということは初めて知った。
   鼓動が破裂しそうなくらい高鳴り、指を入れると、くちゅくちゅと音がなった。

   余計なものは置いておきたくない性格なのだけれど、CDくらいは買っておくべきだったと心の中で思った。
   BGMが雨音と時計の音だけってのは言わせてみればロマンチックなのかもしれない。いつかテレビでやっていた洋画でそんなベッドシーンを見たことがある。

   しかし、高校生の女の子にとってはそれは、なんだかとても恥ずかしいのだ。
   おそらく、されている本人はもっと恥ずかしいのだろう、左手で顔を覆っている。

   「原村さん・・・顔・・見せて。」
   「宮永・・さん・・・・・私・・恥ずか・・しい・・」
   「えへへ、わたしも」

   唇を重ね、・・・指を動かす。


   「はぁ・・・はぁぅ・・んっ・・・」
   「原村さん・・痛く・・・ない?」
   「うん・・・気持ち・・いい・・からっ・・もっと・・して・・ください・・」

   潤んだ瞳で、かすれるような声でこんなことを言うのだ。
   もしルールブックがあったら、間違いなく反則技として記載されているだろう。

   時間が経つにつれ、自分もだんだん頭がぼーっとしてくる。例えていうなら、お酒を飲んだ感覚だ。
   一度親戚の叔父さんに無理やり日本酒を飲まされたことがあって、その時に近い感覚だった。と言っても、その時感じた嫌な気分なんてものはまったくない。

   それからどれくらい経った頃だろうか、原村さんは体を大きく震わせた。

   「はぁ・・はぁ・・気持ち・・良かった?」
   「はぁ・・・はぁ・・・はい・・・・もう・・恥ずかしいです・・・次は・・私が・・」

   そう言いかけたところでテーブルの上から再びケータイの鳴る音が聞こえた。

   「んっ・・・出ないと・・・」
   「そのまま寝てていいよ、とってあげる。」

   そういってケータイをとり、ベッドに腰掛け、原村さんの右手に置いた。


   「あと、10分くらいで着くって・・」
   「えっ、もう?だってー・・」

   ふと時計を見ると、時計の針は11時を指していて、思わず二度見をしてしまった。

   なんというか、時間の感覚が無くなっていた。
   楽しい時は早く時間が進むというが、どうやらこういった時間はもっと早く進むらしい。
   しかし、子供の頃に読んだ絵本だと、鐘の音が鳴る時間は12時だった気がする。

   はぁ・・とため息をつくと、後ろからぎゅっと抱きしめられた。

   「汗・・かいちゃいましたね・・・」
   「えへへ、さっきお風呂はいったばっかなのにね。服、もう乾いてると思うから持って来るよ。あと、

   なにか冷たいものも取ってくるね。」

   もどかしいが、やむを得ない。
   お互い両手の平を合わせ、この時間をかみしめるように、もう一度ゆっくりと唇を重ねた。
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