アザルド・レガシー

「さぁ、地獄を味わいやがれ!」

【名前】 アザルド・レガシー
【読み方】 あざるど・れがしー
【声】 中田譲治
【登場作品】 動物戦隊ジュウオウジャー
【初登場話】 第28話「帰ってきた宇宙海賊」(過去の映像として)
【所属】 デスガリアン
【分類】 幹部/チームリーダー
【対応機種】 アザルドナッター
【ジャンル】 フローライト
【器物モチーフ】 蛍石
【名前の由来】 アサルト(英:Assault)+レガシー(英:Legacy)

【詳細】

チームアザルドチームリーダーとして君臨し、デスガリアンの幹部の一人であったアザルドの真の姿。

”宇宙の破壊神”と呼ばれ恐れられた、かつて地球に襲来しケタスと戦った謎の怪物の正体である。
かつて太古の地球に襲来し、暴れまわって星を壊滅寸前まで追い込んだが、地球の後押しを受けたケタスのジュウオウファイナル・ディープロックを受け石化封印された状態で宇宙空間に追放された。
それを偶然ジニスが発見し、ディープロックの石化を不完全ながら解除したことでアザルドの姿となった。

アザルドのキューブが積み重なったような不気味な姿も、その破片であるキューブとジュウオウキューブの互換性があるのも、
両者が地球の力が結晶化したものであるためであり、本来の姿と能力を星のエネルギーで封印されているためである。
ザワールドを作り出す時に用いた謎のキューブも、実はアザルドの体の一部であった。

無機質な姿をしていたアザルドに比べると体表を覆っていた封印が解除されたため一回り小さくはなったが、
昆虫か節足動物の足を思わせる装飾がいたるところについた生物的な外見へと変化している。
しかしそのパワー、防御力は封印解除前の比ではなく、元々使っていた再生能力も「不死身のアザルド」を自称する驚異的なものに強化された。
肉体の限界を超えるパンチを放ち腕が粉々になっても即座に再生するため、リミッターの存在しない力を発揮できる。
だが肉体を顧みない攻撃は流石に理性のある状態では行わず、後述の巨大化状態でのみ使用している。

単純な打撃で地面を小さいクレーターが出来るほど陥没させたり、口からビームを放って周囲一面を焦土と化すなど宇宙の破壊神の異名に恥じない凄まじい強さを持つ。

封印が解けたことで記憶も取り戻し、恐らく地球にやってきたときのものであろう傲慢な性格を取り戻した。
クバルが死亡し、チームリーダーが自分一人になったことで、ジニスと自分は対等な関係であり、
どちらが地球を滅ぼすのかゲームをしようと持ちかけるなど、「オーナー」と呼んである程度の敬意を払っていたかつてのアザルドはいなくなっていた。

暴力と、生物を嬲る行為を好むという根本的な性質は変わっていないが、ある意味力を取り戻してもなお変わらなかったその態度がジニスの怒りを買うことになった(後述)。

第42話にてクバルの策略にてジニスから引き離されたアザルドは偶然森中でバドと出会い、彼が変身したジュウオウバードと交戦。
その際バードのライザースピニングスラッシュを受けて左腕を切り落とされ胸部にもダメージを受けるが、
周囲に散らばったキューブを吸収して瞬く間に復活。
その場は撤退するも、肉体を再生した時にバドが落としたジュウオウキューブも吸収してしまったことで身体に違和感を感じ、
ジュウオウキューブと入れ替わりで落とした自分の破片を求め暴れまわる。

そして第44話にてジュウオウジャーと戦い、バードの放ったジュウオウファイナル・ディープロックで石化封印されかかる。
だがその時、太古に同じ技を受けたことを思い出し、記憶と能力を取り戻してレガシーとしての力を開放。
野性解放したジュウオウジャー達を軽く一蹴して母船へと帰還する。

そして上述の通りジニスに自分を拾い、封印を解いて助けてくれた恩はあるものの、これからは対等な関係としてどちらが地球を狩り尽くすかのゲームをしようと持ちかける。
そして地上に襲来して大規模な破壊活動を開始。
父親の病院へ向かった大和以外のメンバーと戦い、その暴力的な強さで追い込むも野性解放したメンバーの攻撃で肉体が爆散。
ディープロックを放とうとするエレファントを前に即座に再生し反撃するも、
復活する際に破片がコアのようなものを中心に集まるのをタスクが目撃。

それにより不死身のアザルドの再生能力にも弱点があることに気がついたジュウオウジャーは、「死なない生き物なんていない」と猛反撃を開始する。
四方から発射されたジュウオウショットに押しつぶされ肉体が吹き飛び、露出したコアめがけ合流したジュウオウホエールがディープロックを発射。
しかし光線がコアに直撃する瞬間にナリアコンティニューメダルを3枚連続で投げ込み"チェーンコンティニュー"が発動。

先に述べたとおりアザルドはジニスに向けて「対等な関係」と言い放ったが、それが彼の不興を買っており、
「自分と対等な遊び相手など必要ない」としたジニスはチェーンコンティニューによりアザルドの意志を奪い、本物の破壊神へと変貌させてしまう。

巨大化したことで更に危険度が増し、意志がなくなったことで自分の体が壊れることも厭わず攻撃を繰り出すようになり、
ワイルドトウサイドデカキングを圧倒する強さを発揮したが、かつて自分が吸収していたジュウオウキューブ達の攻撃に翻弄され、
そのスキに叩き込まれたジュウオウドデカダイナマイトストリームにより肉体が飛散。

露出したコアめがけジューマン4人が放ったディープロックが今度こそ直撃し、コアもろとも周囲に飛び散った身体の破片は石化封印され、
無防備なコアめがけて突撃した4人の攻撃によりコアが消滅。
甲高い悲鳴のような声を上げ、太古からの因縁は断ち切られることとなった。

その傲慢さからジニスに見限られ滅びることになったアザルドだが、自分とジニスを対等と見た考えは、
ある意味ジニスを自分と同等の存在としてある種の敬意を払っていたと言えなくもない。
しかし不死身かつ絶大な力を持ち"宇宙の破壊神"として猛威を振るうレガシーの能力は、ジニスの正体に所以するコンプレックスを刺激する存在であるとも言え、
これまで何があろうとも、例えクバルが自分を裏切ろうとも悠然と構えゲームとして愉しんできたジニスの見せた、
突然の手のひら返し(短絡的な行動とも言う)が、最終話で判明するジニスの正体を示唆していたとも取れる。

なお本格的な登場は第46話だが、実は第28話にて過去の映像としてアザルド・レガシーが登場している。
この時は太古の地球を襲った謎の生物としてしかわかっておらず、時期的にバングレイが物語の中心的な悪役として活躍していたためアザルドの影が薄かったがために、
視聴者が太古の怪物=アザルドと結びつけることを遠回しに阻害していたとも言えるだろう。
この時もアザルドが見せる拳を打ち付ける仕草を見せており、よく見てみればアザルドの正体を視聴者に理解させるヒントが与えられていた。

【余談】

レガシーとは遺産等を意味する英語であり、アザルドの由来が暴力等を意味するアサルトを由来とすると、
アザルド・レガシー=「暴力の遺産、異物」という意味のネーミングとも取れる。

かつて初めてジュウオウジャーとなったケタスも倒しきれず封印して宇宙に放り出さざるを得なかったアザルド・レガシーが、
現在を生きるジューマン達に倒されるという結末を持って、過去からやってきた災厄はついに滅びた。

なおレガシーが復活する際のコアだが、実は封印状態のアザルドが復活する際には出てきていない。
そのため封印が施された状態で記憶だけが取り戻された状態になってしまうと、本当に不死身の怪物として手がつけられない存在になり得たかもしれなかった。

因みに演じてる声優は、後のシリーズ作品でも「太古の地球から宇宙に追放され、宇宙側からの脅威として地球に襲来する」というタイプの怪人も演じている。
昆虫のような意匠があるのは、「昆虫は宇宙からやってきた地球外生命体である」という説を元にしたのだろうか。
同じように宇宙外来種が敵種族として登場している『天装戦隊ゴセイジャー』の悪の魂の一つ、宇宙虐滅軍団ウォースターは昆虫等の節足動物がモチーフの一つとして採用されている。

最終更新:2022年06月08日 01:21