キグナス・ゾディアーツ

「小さな親切、大きなお世話。それでも、必ずやって来る。
愛と正義の名のもとに…我が名はキッグナス、心優しき、正義の味方だ!」

【名前】 キグナス・ゾディアーツ
【読み方】 きぐなす・ぞでぃあーつ
【声/俳優】 松野太紀/永嶋柊吾
【登場作品】 仮面ライダーフォーゼ
【登場話】 第23話「白・鳥・同・盟」
第24話「英・雄・願・望」
【分類】 ゾディアーツ
【スイッチャー】 江口規夫
【特色/力】 羽根を手裏剣のように飛ばす、バレエキック
【星座モチーフ】 はくちょう座
【その他モチーフ】 ヒーロー、ジーク
【スイッチを手に入れた理由】 ヒーローになりたいという願望

【詳細】

「醜いアヒルの子の会」会員・江口規夫がゾディアーツスイッチの力で変身するゾディアーツ。

当初スイッチャーは自身がゾディアーツであるという自覚を持っていなかったが、それはスイッチの力で江口の「英雄になりたい」という願望が彼の中に歪んだ正義感を持つ「キッグナス」としての人格を生み出し、無自覚に変身する事で人格が切り替わっていたためである。
このようなケースの為、リブラからは特異なスイッチと評されている(ただし、後に同様にスイッチャーとは別にゾディアーツとしての新たな自我を持つホロスコープスが誕生している)。

ヒーローのような外見で鋭い爪を備え、全身からまき散らす羽を射出しての攻撃、更にバレエのような華麗な蹴り技を得意とする。
「白鳥の勇者キッグナス」という正義のヒーローを名乗り、学園で悪事を働く者から弱者を救う慈善活動を行い、その存在を知る生徒達からは崇拝され、彼のようになりたいという願望から「醜いアヒルの子の会」なる一種のファンクラブまでも生み出してしまう程。
校内で偶然キャンサーと遭遇したフォーゼが苦戦していたところを乱入し、スピーディな足技でホロスコープスのキャンサーを翻弄して退け、フォーゼに礼と共に友情を求められるも「ヒーローとは常に孤独であるものだ」と交友を拒否する。

そのクールさから弦太朗にさらに興味を抱かれた彼らは「アヒルの子の会」に同行するが、後のJKの調査で「逆に自分への敬意を見せなかったり侮辱した者を襲う」という「白鳥」どころか「黒鳥」であった事が判明する。
かつての自分と重なった友子と、群れる事を好ましく思わない流星が途中退場したところ、それを自身に対する侮辱として襲い掛かり、変身したメテオと交戦する。
友子を人質にとるという卑劣な手段でメテオを一方的に攻撃するが、後に参戦したフォーゼの新モジュール「ジャイアントフット」の攻撃に怯み、自分は今までフォーゼの分身だったが、今度は自分がフォーゼだと語る。

これはスイッチャーが過去にフォーゼがリンクスと戦っていた場面を目撃し、フォーゼに憧れて自身もヒーローになりたいと望んでいた事が起因したことだった。

その後、キッグナスの正義に疑問を抱いた江口の前に現れ彼に制裁を加えたが、友子と流星がバガミールで撮影した映像には江口しか映っていなかった事でライダー部に真相が発覚し、弦太朗は江口に自覚を促す。
江口は一度はスイッチを振り切るも、キャンサーにより「アヒルの子の会」の面々の元に連れて行かれ、ラストワン化したスイッチで強要される形で変身し、「キッグナス」としての人格が意識を支配する。
「アヒルの子の会」のメンバーを人質にするなどの卑劣な戦法でフォーゼを翻弄したが、人質をマジックハンドモジュールで救出された為にキャンサーの援護で逃走した後、雪辱を晴らす為に参戦したメテオに圧倒され、自身を「悪」と断言されてしまい、メテオストライクを受け爆散した。

スイッチが消失した事で「キッグナス」としての人格は消え去り、無事に元の肉体に戻った江口はキャンサーと戦うフォーゼを応援した。
キグナスに使い捨ての駒としか見られていなかった事を悟った「アヒルの子の会」は解散し、弦太郎は江口が本当のヒーローとしての道を歩み始めたと語っている(実際に彼は1人の老婆に優しく接している)。

江口は普段からキッグナスを模した全身タイツのコスチュームを着用していたが、事件後はフォーゼを模した衣装となっている。

夏の劇場版ではフュージョンスイッチを完成する為にライダー部が40個のアストロスイッチを天高の教師や生徒に配る際、スイッチャーだった江口は「スコップスイッチ」、彼が変身したキグナスを信仰していた「醜いアヒルの子の会」の会長・鳥居崎ミサは「ウインチスイッチ」、会員の母部田太朗は「エアロスイッチ」を受け取り、他の教師や生徒などと共に彼らの協力をしている

【余談】

数少ない、メテオに止めを刺された怪人。
通常のゾディアーツでは初めて変身後の声が異なっている。現段階では幹部を除いてフォーゼ以外にラストワンを倒された怪人でもある。
声を演じる松野氏はスーパー戦隊シリーズ第31作目でも鳥類の怪人の声を演じている。

デザイナー・麻宮氏はツィッターで「『仮面ライダー電王』のジークをモチーフにした」と語っており、電王も複数の人格(実際には複数の精神が1人の肉体を共有している状態)を持ち、ジークはバレエの題材にもなっている「白鳥の湖」が元ネタとなっており、はくちょう座がモチーフだった事やヒーロー然とした怪人だった事が共通している(ただし、Twitterのいつの発言なのかは明らかにされていない)。

この回でタチバナが「正義のゾディアーツなどいない」と言っているが、彼の正体を考えると自身への戒めだったと思われる。

最終更新:2012年12月27日 14:42