メサイア

「絶望、支配、全てを!」

【名前】 メサイア
【読み方】 めさいあ
【声】 佐々木誠二
【登場作品】 特命戦隊ゴーバスターズ
【初登場話】 Mission1「特命戦隊、集結せよ!」
【所属】 ヴァグラス
【分類】 首領
【モチーフ】 骸骨
【名前の由来】 メシア(英:messiah)

【詳細】

転送研究センターのメインコンピューターを管理するプログラムが偶発的に発生したバグによって自我を得た、ヴァグラスの首領。

外見は無数の粒子が構成と分解を繰り返し、再現される髑髏のような姿だがあくまでそれは飾りであり、
幹部や他社とコンタクトを取るための便宜上のイメージ映像にすぎない。

13年前に上述の経緯で誕生し、転送研究センターのメインコンピューターを占拠。
当時のセンター長だった桜田ヨウスケ(レッドバスター/桜田ヒロムの父親)の判断によって研究所ごと亜空間へ追放されることになるが、
現実世界への帰還を目論見、機械があらゆる生命を支配する世界を作り上げそこに君臨することを目的としている。

取り残された研究者達をデータ化して吸収した創造する者達と称される転送研究センターの職員達を使い、
転送研究センターにあったメガゾードを量産、自身の特性を利用したメタウイルスによって無機物を変化させたメタロイドを生み出し、
研究者たちの特徴を寄せ集めたアバターとしてエンターエスケイプを作り上げた。
本体がデータのため物質に干渉することはできないが、、Mission27で生体プログラムの権威である工藤博士の「有機物の進化研究」の情報をインストールすることで進化に成功。
メタウイルスの特性を利用し、陣マサトが密かに収集していたエネトロンを奪うことで無機物を使い物質世界に干渉可能な体を手に入れる。

世界の支配者にならんとする強い渇望を有するが、普段の言動は極めて原始的な欲求に基づくものであり、
人間に絶望を与え、支配する、もしくは快楽がほしいという単純な欲求を叫んでいる。
これが自我の発生がバグによる偶発的なものだったからかはわからない。
だがその強い渇望は手足となって動くエンターに激しく叩きつけていたため、度々暴走するメサイアをエンターは苦労してなだめるシーンが多かった。

エンターからは「マジェスティ(陛下)」、エスケイプからは「パパ」と呼ばれ彼らが現実世界で暗躍することで計画を進めていくのだが、「アバター」という割には彼らにはメサイアの意志が全くと行っていいほど存在しない。
メサイアが彼らの身体を操るようなことはなかったし、アバターたちもメサイアに対しては口頭でやりとりするくらいで、何かしらの繋がりがあるようなシーンは見られない。
実際エンターはメサイアの強い渇望に辟易しており、エスケイプからは一方的な愛情を向けられているが、それに対し労ったり、応えるようなことは一切しなかった。
このことからアバター達も単なる目的を果たすための手駒であり、どこまでも自己中心的な考えを持っているといえる。
なお、端末を通してやり取りしていた描写が明確存在するのはエンターのみ。エスケイプも何かしらの指示を受けていたようにも見えるが、放送中にそのやり取りは映されなかった。

当初はプログラムのままだったが、疑似亜空間を通して現実世界に出現し、人々の苦しむ姿を直に見ることができるようになると、
現実世界に存在することを強く望むようになり、上述の進化を経てメサイアセルという分身体を作り出せるようになった。

Mission29でこれを危惧したヨウスケセンター長は黒木司令官に通信し、亜空間へ転送するマーカー情報を伝達。
この座標データを使い対亜空間戦闘用にチューンされたグレートゴーバスターに乗り込んだゴーバスターズは亜空間内に突撃、彼らと邂逅したメサイアセルは複数のメタロイドを復元させ、
接触した武器を吸収してしまう力でゴーバスターズを一時撤退に追い込む。
しかしゴーバスターエースとの対決に敗れたメガゾードεの爆発にメインコンピューターが巻き込まれたことで分身体に異常が発生しそれを突破口にゴーバスターズはメサイアセルを撃破。
メインコンピューターも大打撃を受けたことでメサイアは消滅した、かに思えた。

しかし、Mission33で再び現れたエンターによってメサイアのデータは13枚のカードとしてバックアップ化されていた事が判明する。
そのカードは独自に無機物と融合し、微量のエネトロンを吸収して強化型のメタロイド」を製造。
カードにはメサイアの意志が入っているため、メサイアロイドと呼ばれるそれは様々な人間のデータを収集し成長を重ねていき、成長しきるとそのメサイアロイドが新たなメサイアの器になるという恐るべき可能性を秘めたものだった。

この頃からメサイアはエンターの手のひらの上で転がされるかのような環境に置かれていき、エスケイプはその境遇に不満を募らせることになる。

ゴーバスターズによってメサイアロイドの成長は阻止され続けていたが、Mission42でエンターの計略とそれを利用したエスケイプによってメガゾードの姿にまで進化を遂げる。
Mission43で「09」と「12」のメサイアカードを取り込んだ事で更に進化し、Mission44で周囲の建造物や素体メガゾードだけでなく、エスケイプまで取り込み、超巨大な姿に変貌した。

この状態になってもなお更なる成長と進化を求めるが、ゴーバスターライオーの決死の突撃により、最期はレッド達3人と3体のバディロイドのワクチンプログラムを込めたイグニッショントルネードを至近距離から受け滅び去った。

この影響によって他のメサイアカードもメサイアとしての人格を完全に失い、残されたカードはエンターが「新たなメサイア」となる為に利用されることになる。

【余談】

「メサイア」とはヘブライ語の「メシア(救世主)」の英語読み(messiah)となっている。


実体を持たない首領シリーズ第27作目にも登場している
更に人格が消え去って力だけが残された首領シリーズ第21作目にも登場している(「科学的な存在」という点も共通している)。

シリーズが異なるが、仮面ライダーゼロワンにも「悪意を持つ人工知能」であるアークが登場。
人型の戦闘形態を有し、高精度な物体生成技術を持つ、性格が傲慢と共通点が多い。
さらには終盤差し掛かりで倒され、その力は別の物に受け継がれるという流れも似ている。

最終更新:2020年12月29日 02:39