百面神官 カオス

「やはり危険な存在だったか……キャンデリラアアアアアア!!」

【名前】 百面神官カオス
【読み方】 ひゃくめんしんかんかおす
【声】 菅生隆之
【スーツアクター】 日下秀昭
【登場作品】 獣電戦隊キョウリュウジャー
【初登場話】 ブレイブ1「でたァーッ!まっかなキング」
【所属】 デーボス軍
【分類】 最高幹部
【通称】 忠義深い祈祷師(シャーマン)
【成分】 喜び、怒り、哀しみ、自由、など
【配合】 フレキシバイブル、呪術数珠、ブラスティック教鞭
【特記事項】 得意技は百面相
【モチーフ】 阿修羅、自由の女神、髑髏
【名前の由来】 顔、カオス(Chaos)

【詳細】

暗黒種デーボスの代弁者を担う祈祷師。
主君が封印され不在の現在、デーボス軍を束ね指揮するの実質的な司令官。

あらゆる感情をコントロールし、常に冷静沈着で大勢を達観する落ち着いた性格。
主君であるデーボスのうめきを交信し、その意志を代弁して望みを叶えるため尽力する。

氷結されたデーボスの復活のため必要な感情を集めることを指名として3人戦騎を作り出し、喜怒哀、他にも怨み獰猛などすべての感情を集めるため様々な作戦を画策する。

頭部には「何も考えず大笑いする表情」、「血管を露わにして激怒する表情」、「大粒のナミダで号泣する表情」のシンボルを持ち、
邪悪な感情を玉状に練り上げた呪術数珠により敵を拘束、鞭打つなどの攻撃を行い、光弾を発射する等ある程度の戦闘力を備えている。
また常に片手に持つフレキシバイブルは最新鋭のタブレットPCよろしく情報やデータを魔術表示し、これによって様々な作戦を立案する。

賢神トリンとは長年の宿敵同士であるが、実は双子の兄弟であり、右肩にだけ長い角を生やしているがこれは元々両肩に角があったものを嘗ての戦いでトリンに切り落とされたため、残された左肩の角の跡を「憎悪の象徴」として敢えて再生させずに残していたことによる。

トリンを始めとするキョウリュウジャーの長年の宿敵であり、戦国時代にて空蝉丸をドゴルドの内部に封印し現代で獣電竜プテラゴードンを手に入れるなど、数百年前から策を巡らせて様々な行動をとっている。

中盤で宇宙にいたプレズオンの凱旋を危惧し、それを阻止せんと自らゼツメイツを刺客として復活させ、その裏での暗躍によりついに不完全ながらデーボスの復活に成功する。
そのデーボスがバクレツキョウリュウジンとの激しい戦いの末、獣電砲・爆裂ブレイブフィニッシュに倒されるとデーボスの「中核」が自分の左手の甲に寄生、その意志を代弁して引き続き幹部を煽動するようになる。

デーボス軍の司令塔である彼の策略は陽動を含めた二重三重の作戦が多く、ダミーの作戦がキョウリュウジャーに妨害されても結果的に本命の収穫を得られる事が多々ある。
  • 通常通りデーボモンスターを導入して街に混乱を招く→防衛が手薄になった孤島で封印されしプテラゴードンを強奪する
  • プレズオンの帰還を警戒して再生怪人を送り込む→敵地の研究所を破壊するスパイを送り、同時に自分たちの最終目的であるデーボスを無理矢理復活させる
  • 自分が作り出したモンスターに魔神のコアを釣り上げさせて起動→魔神が倒されても『大地の闇』とマッドトリンを使ってモンスターの亡霊たちを蘇らせる

これらの作戦は彼独自に暗躍してる計画であり、他の幹部が全容を知ることはまずない。

ブレイブ37では、自分の身に宿ったデーボスの魂に何らかの異変が発生し、その影響で自分の指揮能力が低下していると判断。
信頼できる自分の右腕のドゴルドに全指揮権を委託し、しばしの戦線を離脱を通達する(おそらく、その間に城の最深部で瞑想している最中に以降の方針を決定したものと思われる)。

復帰後は裏で新たな戦騎を作り出し、哀しみと喜びの濃い感情を集めていた。
その影響からか一時的に情緒不安定となるが、集めきった濃い感情を刻み込んだレコードを体内に取り込むことで、体の中のデーボスの心を解凍し完全に復活させることに成功する。

その状態はデーボスカオスと称され、デーボスの絶対的な力の一部を使えるようになり戦闘能力が格段に向上。
完全進化を遂げたデーボスを分離してからは再び大地の闇を開放し全デーボモンスターを蘇らせようと企む。

そして邪魔な弟であるトリンをダンテツとの取引で抹殺しキョウリュウジャーを追い込むが、トリンが正義の心のまま地獄に落ち、
大地の闇にいるモンスター達を討伐していたため目論見は失敗。
ブレイブ47ではキョウリュウジャーとの最期の総力戦に突入し、トリンの遺志を継いだダンテツが変身したシルバーと戦う。

ファイナルブレイブにてダンテツとの交戦中、「大地の闇」を破壊しているトリンたちを妨害するためにダンテツの「空烈パンチ」を故意に受けて死亡。「死霊」となって自身も「大地の闇」へ進入し、トリンに立ちふさがる。
しかし、ラッキューロが所持したままだったランタンの力で、生身のまま「大地の闇」に入り込んだキャンデリラがトリンたちに加勢。
トリンの「トリニティーストレイザー」、鉄砕の「激烈突破」、ラミレスの「スピリットハンマー」、そしてキャンデリラの「キャハハルバード・喜びの舞」の同時攻撃を喰らい、「大地の闇」の中核に激突してしまう。
最期は危惧していたキャンデリラの存在が本当に自分の敗因へと繋がった事に、上記の怨嗟を叫びながら「大地の闇」の大爆発に巻き込まれて消滅した。

100年後には千面神官 ガオスという後継が誕生しているものの、カオスとは似ても似つかぬキャラクターとなっている。

【余談】

阿修羅像のように複数の顔の飾りが見られ、女神像のように刺々しい兜と謎の書物(フレキシバイブル)を所持する。

『エターナルブレイブ』によれば、モチーフは組織全体のテーマである「自由」に託けて「自由の女神」。当初は某マジシャン漫才師のネタのように、「三種類の顔が一つの位置で代わる代わる変動する」という設定だったが、「リボルバー式」という発想がキョウリュウジャー陣の変身アイテムと被ることから没案とされた。

他の戦騎がデーボスの「捨て石」として扱われている中、自身は自ら肉体を主君の復活の媒体にするのを苦にせず、さらには自らの死すら厭わないという、シリーズ屈指の首領への忠誠心を見せた。

裏切った女幹部の逆襲に逢う最高幹部は、冥府神のダゴン以来。

スーツアクターを担当した日下氏は前々作でも祈祷の力を持つ怪人を演じている。
更にシリーズ第16作目敵幹部役を俳優として演じている(あちらの戦隊も恐竜がモチーフになっている)。

声を演じる菅生氏はスーパー戦隊シリーズでの出演は今作が初となる。

最終更新:2020年09月08日 23:40