アマダム

「いったい、何が違うって言うんだ!?俺と、お前達とで…」

【名前】 アマダム
【読み方】 あまだむ
【俳優/声】 田口トモロヲ
【登場作品】 仮面ライダーウィザード
【登場話】 第52話「仮面ライダーの指輪」
最終話「終わらない物語」
【分類】 魔法使い?
【特色/力】 全身を被覆するリング状の装甲、仮面ライダー達の能力の吸収、両手からの衝撃波と光弾、及び様々な魔法の行使?
【モチーフ】 様々な世界の怪人(人間体)
ネズミ?(怪人体)

【詳細】

自らが「怪人達の楽園」と称する「魔宝石の世界」を支配する謎の人物。

自身が発掘したこの世界の宝である「ライダーリング」を盗み出した、とある「少年と少女」の行方を追い、配下の怪人たちを仕向けていた。

その正体は、嘗て何らかの悪事を働いた罪で魔宝石の中に封印されていた魔法使いで、実は世界からの逃亡を謀る「少年」たちを嗾けていた張本人。
自分を封印した人間たちに復讐するため、「少年」を利用して自分も外の世界への脱出を虎視眈々と狙っていた。
また、「仮面ライダーは元々悪の怪人の力から派生した存在である」という思想を持ち、その力の原点と言える「クロス・オブ・ファイア(炎の十字架)」を手中に収めていると豪語する。

人間態は髭を生やした変人で、その姿でも唱えるだけで「コネクト」や「サンダー」などの魔法を意とも容易く実行してしまうなど強力な力を持っている(最終決戦ではこの他にフォーゼのマジックハンドを再現した)。
また豪奢なドレスを纏った錬金術師や白髪の鬼など、登場する度にどこか見覚えがあるような様々な姿に変装したり身の丈を変えるなどしており、服装ごとにしゃべり方や性格まで変化するといういろいろな意味で捉えどころのない人物。

「少年と少女」の行方を追っている最中、この世界に迷い込んだ晴人に目をつけ、面影堂にいた彼を「コネクト」で自分の元に引き寄せる。
同じくこの世界に取り込まれていた攻介と共に「ライダーリング」の「この世界を崩壊させて怪人達を現実に流出させてしまう」という危険性を訴えて奪還を依頼する。
その際、晴人から「怪人達に子ども達への手出しをさせない」という交換条件を渡されていたが、その裏で交渉を無視して怪人を差し向けていた。
ウィザードや「少年」が召喚した複数のライダー、そして新たに現れた「鎧武」との大乱戦で怪人が倒されて行く中、姿を現して「ライダーリング」を取り戻すが、隙を見て「少年と少女」を連れて逃げた晴人が13番のリング「フォーゼ」も拝借していたことに気付き、リングから「ディケイド」を召喚してリング奪還の刺客として差し向けた。

その後、アジトで何かの儀式をしていたところを攻介に嗅ぎつけられるが、用済みになった彼を大量の怪人たちの袋叩きに合わせて現実世界へ追放してしまう。

後に士(ディケイド)が奪還してきた「フォーゼ」のリングを受け取るが、生きていた晴人が現れ、自分の素性や企みを暴かれると「ライダーリング」で残りのライダー全てを召喚して今度こそ晴人を亡き者にしようと仕向ける。
しかし実は召喚されたライダーたちは単にリングの所有者に従っていたわけではなく、自らの意志で「弱き者=少年」を助けていただけであり、その支配下に置かれるわけもなく即座に裏切られてしまう。
孤立して不利になると、今度はライダーごと「少年」を殺そうと大量の怪人を呼び出し、自分は「少年」を誘拐して逃亡する。

呼び出した怪人がライダーらの必殺技で一掃されると、さらにハイドラグーンビッグ・ティーレックスを始めとした歴代の巨大怪人を召喚して足止めするが、それらもデンライナーやキャッスルドラン、クウガゴウラムなどライダーの対巨大戦力、対空中戦力で全滅してしまう。

とうとう追い詰められると、自ら怪人態に変身して仮面ライダーを圧倒。
スイッチ、メダル、メモリー、カードといったライダーの力の源を吸収していき、ウィザード以外を瞬く間に戦闘不能に追い込む。
唯一残ったウィザードの魔法攻撃も全く通用せず各ドラゴン系フォームを全て打ち破り一方的に攻撃するが、それでも闘志を燃やすウィザードの説いた「たとえ悪から生まれた存在でも仮面ライダーは正義を守る戦士だ」という言葉に突き動かされた「少年」が「外の世界に出たい」という願いを放棄、代わりに「この状況を打開する更なる希望(仮面ライダー)が欲しい」とリングに願ったことで、仮面ライダー鎧武を再び呼び寄せてしまう。

未知のライダーの鎧武に反撃に合うと、吸収したはずのライダーの力が本人たちの元に逆流して形勢が逆転。
最強形態になったライダーたちのライダーキックを次々とその肉体に受け、最期はウィザードと鎧武の合体技の斬り付け攻撃に敗北した。

【余談】

「アマダム」は平成仮面ライダー1号のベルトの中核を担う霊石と同名だが、これとの関係性は不明(ちなみにその次のライダーのベルトは「賢者の石」を力の源にしているという設定がある)。
また彼も「魔法使い」だとすれば、その魔力の発生源であるファントムが存在するはずだが、作中では未登場(人造ファントムのカーバンクルと同様にその怪人態がファントムとしての姿なのだろうか?)。

なお、彼が説いていた「クロス・オブ・ファイア」は「ウィザード」だけでなく、「悪の組織から誕生した仮面ライダー1号」から始まるように、「仮面ライダーシリーズ」そのものの業を追究したテーマと言える。

演じる田口氏は過去に『仮面ライダー THE NEXT』でシザースジャガー(デストロン怪人のハサミジャガーのリメイク版だが、同作ではショッカー怪人)役として出演している。

最終更新:2024年03月03日 02:09