お約束:生存怪人

【お約束】 生存怪人
【読み方】 せいぞんかいじん
【該当作品】 戦隊シリーズ、平成ライダー

【詳細】

怪人とは人々を苦しめ、虐げるが故にヒーローに倒され散っていく存在である…
が、たまに倒されず物語の終盤、あまつさえ作品終了後も生存し続ける怪人が存在する。

いわゆる「優しい怪人」が生き残るケースもあるが、
そのような怪人が作中で死亡してしまうのもまた「お約束」であるため、この手の存在は割りと珍しい。

まぁ、全滅しないと組織として復活する例がショッカーのように結構あるため、
作中での敵怪人は基本的に倒されるのがお約束、様式美である。

生存する怪人は初期から登場するいわゆる幹部怪人、一話限りだったはずのゲスト怪人ポジション双方に見られる。
魔法戦隊マジレンジャーに登場した冥府神スフィンクスのような改心した上で生き残った存在や、
爆竜戦隊アバレンジャーに登場するヤツデンワニのような本来は邪悪な存在だったのにヒーローにこき使われるようになりなし崩しに生き残った挙句大成功するという稀有な存在も見受けられる。

このタイプで一際異彩を放つのが侍戦隊シンケンジャーに登場した骨のシタリであろう。
最終話で船ごと三途の川に沈み生死不明で物語が終焉した後、劇場版VSゴセイジャーで生存が確認されるも、ゲスト参戦した次の戦隊である海賊戦隊ゴーカイジャーに撃破されるという経緯を経ている。
しかも劇場版の映像を流用しているとは言えゴーカイジャーの本編中にも登場し、その話の中で倒されたのが「ゴーカイジャー側の勘違い」であると判明するという、
せっかく生き残ってヒーロー側に復讐を考えるも、知らない存在に横槍入れられた挙句勘違いで攻撃され撃破されるという何とも言えないキャラクターである。

また行動隊長ジェラシットのようにゲスト怪人枠で特に改心しているわけではないのだが、ヒーローで撃破されるまでには至らず、
後に再登場した挙句、ゲストと駆け落ちし、VSギャバンではとっ捕まって牢獄に入れられるもゴーカイジャーの攻撃で崩れ落ちる牢から脱出し、
後にVSゴーバスターズで理由は不明だが過去の世界にいるというよくわからない経緯で何度も登場するような存在もいる。

騎士竜戦隊リュウソウジャーでは敵幹部の中で3人が生存。
ワイズループリシャスクレオンの3名が生き残ったが、クレオンもそれなりのことをしているが他の二人に比べたらまだ罪が軽いとは言え、ワイズルーもプリシャスも地球というか市民に対して少なくない被害をもたらした悪役である。
しかしワイズルーはリュウソウレッドとの一騎打ちの末敗北し、プリシャスは自業自得とは言え自分の生みの親に見限られてしまった上吸収されてしまうという哀れな末路を迎えたためか、戦隊側も討伐しようと考えておらず、
決着がついた後特に言及されるわけでもなく、その結末に拍手をした挙げ句(ワイズルー)、クレオンの特殊能力の秘密を解き明かすべく、その母星を新たな天地にしようと考え、自ら地球を離脱していくという、今までに類を見ない退場の仕方だった。

なおプリシャスはエラスが倒された後も何とか生き延びており、野望を諦めない姿勢を見せていたのだが、ワイズルーとプリシャスに抱えられて無理やり地球からいなくなる、という生粋の悪役怪人だったのにも関わらずまさかの生存ルートを辿ることになった。
エラスが倒されたことでドルイドンも消滅する…と考えた可能性が無きにしもあらずだが、ワイズルーが生き延びていたのは一騎打ちをしたコウも知っており、そうなると極めて珍しい戦隊側が見逃した悪役になったと言える。

最終更新:2020年03月11日 13:05