ゴーシュ・ル・メドゥ

【名前】 ゴーシュ・ル・メドゥ
【読み方】 ごーしゅ・る・めどぅ
【声】 竹達彩奈
【スーツアクター】 蜂須賀祐一
【登場作品】 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー
【登場話】 第1話「世間を騒がす快盗さ」
【所属】 異世界犯罪者集団ギャングラー
【分類】 幹部/ステイタス・ゴールド
【武装】 なし
【犯罪歴】 違法改造手術
【犯罪技】 サブマシン腕(わん)
ルパンコレクション①】 大きくなれ~Gros calibre~
【ルパンコレクション②】 「世界を癒そう~Gueris le monde~」
【ルパンコレクション③】 「ケーキ入刀~Coupe le gâteau~」
【金庫/識別番号】 背中/「187623」
【化けの皮】 なし
【人間界での犯罪内容】 不明
【武器モチーフ】 銃、マシンガン、弾倉
【恐竜モチーフ】 ディロフォサウルス
【名前の由来】 左(伊:gauche)
【暗証番号の由来】 不明

【詳細】

ドグラニオ・ヤーブンの女医として従うギャングラーの幹部。

両腕の掌から骨の弾丸をマシンガンのように連射し、背中に黄金の金庫を持つ「ステイタス・ゴールド」に分類される。
ギャングラー一のマッドドクターであり、肉体を切り刻む事に執着し、ギャングラー怪人の強化などの非道な改造手術を楽しみとしている。

注射ガン型の「大きくなれ / Gros calibre」と透視双眼鏡型の「世界を癒そう/Gueris le monde」の2種類のルパンコレクションを所持している。
但し、金庫を1つしか持っていない為にコレクションの能力は一度に使えず、状況に応じてコレクションを入れ替えて使い分ける必要がある。

「大きくなれ~Gros calibre~」はルパンレンジャーとパトレンジャーの必殺技で肉体が消滅したギャングラー怪人に対して使用すれば、その怪人の金庫を元に肉体を復元して巨大化させる役目を担う(怪人の巨大化を倒させる際、「私の可愛いお宝さん。◯◯(怪人の名前)を元気にしてあげて」と発言するのがお約束となる)。

「世界を癒そう~Gueris le monde~」は相手の身体の組織構造を透視したり、水の奥底にある物体を見つけたりする事ができる。

瞳のない触手か花の花弁が幾重にも折り重なった頭に、大きく張り出した両肩から何らかの機械部品と融合した両腕に弾薬ベルトらしきものが繋がり、
裂けた腹部からは弾倉が見えるという醜悪な姿をしている。

女医としてドグラニオの健康を管理しており、彼に口づけを許されるほど高い信頼を寄せられている。
そのためかドグラニオの右腕であるデストラ・マッジョとは仲が悪く、露骨に嫌味を言ったり彼の独断をボスに密告するなどしている。

女医、つまりドクターであるがマッドサイエンティストな一面も持っているようで、地球人を実験材料としか見ていない。
ラブルム・ジョウズからは彼の能力を利用して人体実験用の人間を買っていたようだ。
その成果かギャングラー怪人に強化改造手術を施し戦闘力を強化することもあり、ポーダマンを改造しルパンコレクションの力を使えるようにした改造ポーダマンや、
そのデータを生かして作り上げた5つの金庫を持つ実験体を作り上げている。

巨大化担当幹部は戦闘力が低い、もしくは巨大化のみの一転特化な怪人が多い中、彼女は高い戦闘力を有しており、
素早い身のこなしで強力な弾丸を掌から発射して相手を圧倒する。
射撃動作が手を向けるだけで済むため攻撃がすばやく、ルパンレッドと初めて戦闘を行った際には彼を圧倒した。

「世界を癒そう~Gueris le monde~」の効果はコグレ、ノエルといったコレクションに精通した人物ほど、その情報を恐れているかのような言動が目立っている。

#32にして初めてゴーシュのコレクションを目撃したノエルは快盗達と即座の撤退を選び、その後同話のラストでその話を魁利から聞いたコグレは、
それまで実験体から奪った5つのコレクションを機嫌よく本に仕舞い込んでいたにも関わらず、聞いた途端に何かに焦ったのかコレクションの収納を途中でやめ、
まだ収納していないコレクションを懐に隠すようにして足早に立ち去った。
視認した対象を細胞レベルで分析する能力を持っているようだが、何かを見られたらまずいものでもあるのだろうか?

手のひらに銃口を持ちそこから弾丸を発射することで高い戦闘力を持つため、
金庫に接近するには弾丸の雨をかいくぐる必要があり、決して楽な相手ではない。
背中の金庫に格納したコレクションのエネルギーを銃口から発射することで巨大化を施すが、その際腹部に埋め込まれた弾倉が高速回転する描写が入る。

ちなみに彼女が次元移動を行う際の、まるでカーテンを突っ切るかのような特徴的な移動方法だが、ゴーシュのコレクションの力というわけではないようで、
デストラなども同じ演出で次元移動を行っている。
劇場版ではジャックポッドストライカーに操られた際、単独で次元の扉を開いているため、ギャングラーならば各々が人間界に移動するためのゲートを開ける可能性が高い。
さすがに彼女一人が次元移動を担当しているということはないだろうし、だとするなら不便すぎる。

上述の通りドグラニオのお気に入りで、デストラとの仲は悪いが、目的が一致した場合は共闘も行う。
劇場版や#31冒頭の巨大戦がそれに当てはまり、ドグラニオに密告してデストラの立場を危ぶめるような行動をしたにも関わらず、そこまで二人の仲が険悪になっている様子は見られない。
科目なデストラを、まるでからかって遊んでいるかのような彼女の態度がそう認識させてくるのだろうか。
なおドグラニオに隠れて行動し、結局自分が持っていたコレクションを2つとも失ってしまったデストラに対し、ゴーシュはドグラニオにおねだりして幾つものコレクションを譲り受けていることから、
とにかくやることなす事対象的な結果になる二人なのだと思われる。

ドグラニオの後継者レースについてどう思っているのかは定かではなく、基本的に巨大金庫を施すときくらいしか人間界に現れないが、
デストラを裏切って後がないブンドルト・ペギーの前に現れ、彼に改造手術を進めたり、改造ポーダマンの実戦データを集めるため、大量のポーダマンを引き連れて白昼堂々街中を闊歩していたり、
動作不良を起こした実験体の様子を見るため一人人間界に移動したりと、実験目的や改造などの案件のときは独自にボスの屋敷から離れている。

そして#31、32に登場した実験体を使って人間界を制圧するのが目的だったようなのだが、何故そのような行動を取ったのかは描かれていない。
彼女もドグラニオの後継者になるつもりでいたとも考えられる。

「en film」ではウィルソンの頼みでデストラと協力し、異世界に運ばれてきたルパンレッドとパトレン1号を攻撃。
だが死体を確認しなかった詰めの甘さが仇となりジャックポットストライカーの助けでドグラニオの屋敷に潜入してきた両名を迎撃。
大量の弾幕で囮を買って出た圭一郎に銃弾を叩き込むが、そのスキに接近を許した魁利がレッドダイヤルファイターとサイクロンダイヤルファイターを使って金庫を解錠、
「世界を癒そう」を取り出された挙げ句、金庫の中にジャックポットストライカーが入り込んで体のコントロールを奪われ、
人間界に通じるゲートを開き二人もろとも人間界に移動してしまった。
その後倒されたエルロックとウィルソンの両名を巨大化させその場をあとにしている。
なお幹部クラスとしてはレギュラーキャラで初めて金庫を開けられてしまったギャングラーとなった(幹部クラス、という括りにおいて初めてはライモン・ガオルファング)。

ノエルは何故か彼女が持つゲリルモンド…「世界を癒そう~Gueris le monde~」の効力を恐れている描写があったが、それは彼が異次元人の末裔であることが仲間達にバレるのを恐れていたためで、
コレクションの能力でそれを見破ったゴーシュは強い興味を持ったらしく、#47では彼の身と引き換えにパトレンジャーたちにとどめを刺さず撤退している。

また#46のラストにてザミーゴから改造手術を依頼され、彼に金庫を一つ増設する手術を執り行った。
その直前、ドグラニオから数度目のコレクション譲渡を受け、ブローチ?型コレクションと短刀型のコレクションを手に入れており、そのうちブローチのようなコレクションはザミーゴにプレゼントし、自身は短刀のコレクションの方を自分のものとした。

そして今まで見せていなかった高層ビルを切り裂く威力を持った高出力レーザーの発射能力を見せ、更に3つ目であるビッグメス型のコレクション「ケーキ入刀~Coupe le gâteau~」の能力によって右腕を巨大なメスに変化させ、ルパンエックスの装甲すら貫く威力の刃を使った接近戦闘能力を獲得。
またたく間にパトレンジャーたちを変身解除に追い込んだが、上記の通りノエルが自分の身を差し出したため、それを受けて国際警察たちを見逃し、撤退する直前「デストラの形見」と称して赤い改造ゴーラムを開放し立ち去った。

そして新しい獲物を手に入れたとしてドグラニオの前にノエルを突き出した。

【余談】

声を演じる竹達女史は特撮初参加。
金庫の認識番号は竹達女史の名前と、彼女の誕生日が由来と思われる。

名前であるゴーシュはフランス語で左を意味するが、それが転じて「不器用な」「歪んだ」という形容詞としても使われる。
彼女の異次元人らしい歪んだ価値観はそれが由来だろうか。

モチーフはオヴィラプトル、武器モチーフとして銃、マシンガンが含まれる。
腹部が裂けてそこから弾倉が覗いている上に能力発動の際には火花を散らせながら弾倉が高速で回転するため、少し見た目がグロい。
また頭部は瞳が無く唇だけという全体的に不気味な容姿をしているもののその言動が妖艶なため、それを感じさせない。
#32ではルパンレッドに「何かキモいんだよ、あんたは!」と罵倒された。
顔出しタイプではないとは言え、主役キャラにその容姿を貶められた女性怪人というのは珍しいのではないだろうか?
ちなみに言われた本人は特に気にしていなかった。
デザインは『VSアルティメットコレクション』によれば、『内臓』と『重火器』をイメージした眼の無い怪物で、切り裂かれた前面のエプロンが「カエルの解剖」、その合間の腹部を走る弾薬が「内臓」そのものに見えるようにしている他、「異次元からの来訪者」というテーマが某ホラー映画とのイメージに結びついていたデザイナーの案からグロテスクでヌメリとしたフォルムに仕上がっている。

最終更新:2019年07月26日 01:04