アナザー電王

「俺…参上」

【名前】 アナザー電王
【読み方】 あなざーでんおう
【声/俳優】 福崎那由他(平ジェネF)
後藤大(ジオウ)
【登場作品】 平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER
仮面ライダージオウ
【登場話】 EP39「2007:デンライナー・クラッシュ!」
EP40「2017:グランド・クライマックス!」
EP41「2019:セカイ、リセット」
EP43「2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル」
【分類】 アナザーライダー
【変身者】 久永アタル(平ジェネF)
遠藤タクヤ
【特色/力】 アナザーデンライナーによる時間移動?、荒々しい戦闘
【モチーフ】 仮面ライダー電王 ソードフォーム、ヤギ?、悪魔?、寄生虫?

【詳細】

起動したアナザー電王ウォッチを埋め込まれた人物が「仮面ライダー電王」の力を得たアナザーライダー
アナザーWによってアナザーウォッチを埋め込まれた久永アタルが変身した劇場版FOREVERに登場した個体と、
ジオウ本編にて遠藤タクヤがオーラにアナザー電王ウォッチを埋め込まれ変身した個体が登場している。

オリジナルの電王 ソードフォームと似た姿だが、頭部の電仮面に当たるパーツは桃ではなく角のようなものが正面に向けて伸びており、
胴体中央に走るデンレールは上に向かうほどに別れていき、胸部装甲からはこぼれ落ちる砂を思わせる長い帯状のパーツが垂れ下がっている。
レールはまるでチャックのようにも見えるため、イマジンを宿す特異点が変身する電王とは対象的に、怪物(=イマジン)が人間に寄生した、
もしくは人間が着ぐるみを着込んで電王に成りすましているかのようだ。
角の形状はヤギのものに似ているが、ソードフォームは桃太郎の鬼がイメージソースのモモタロスが憑依したフォームであることを考えると鬼の角をイメージしたものかもしれない。

力の源となった仮面ライダーの名前と年号は腰を覆うマントの部分にあり、左に年号の「2007」、右に「DEN-O」と書かれている。

腰には4本の短剣が装備されておりこれを武器とした荒々しい接近戦を得意とする。短剣は恐らく分割状態のデンガッシャーがモチーフ。
アナザーWとのダブルライダーキックも作中では披露した。
ベルトはデンオウベルトとは似ても似つかぬ顔のような装飾が描かれている。見ようによってはグロンギのバックルにも見ることが出来るが、作中ではグロンギとの関連性は薄かった。

アナザーデンライナーと呼ばれる時の列車を操作する能力を持ち、ティードはこれを使って時間移動を行っていた。
タイムジャッカー固有のタイプの時空転移システムを所持しているが、ティードの場合は、実質アナザーデンライナーがそれ相当のポジションになっている。

映画本編では2018年に移動してきた直後、ティードが行った歴史改変の影響で一時的に記憶を失っていたソウゴを探すゲイツのタイムマジーンと接触事故を起こし、大破し炎上するアナザーデンライナーから出現。
ジオウ、ゲイツと戦うも形勢不利と判断したため撤退を選ぶ。

その後猿渡一海とアタルと共にいた特異点の少年、シンゴを連れ去ろうと彼らの前に現れ仮面ライダーグリスと交戦。
アナザーWとのダブルライダーキックでグリスを経新解除に追い込み気絶させ、アタルをかばったシンゴを連れ去った。
その際、アタルに近づき仮面を変形させ変身者の素顔、
つまりアナザー電王がアタル本人であるということを彼に見せつけてから撤退している。

アタルがアナザー電王の力を手に入れたのは2000年の1月29日。
彼の誕生日であり、アタルと契約していたフータロスが時間移動した日付であり、平成ライダー第一作である仮面ライダークウガが放送開始する前日の日付だった。

ダブルライドウォッチを媒介として再びFOREVERの世界にやってきたソウゴはアタルと共にタイムマジーンでフータロスを追い時間移動し、アナザーWがシンゴをさらう場面を目撃。
ソウゴから彼が7歳の頃に行方不明となっていた自分の兄であることを伝えられ、アナザーライダー達から自分をかばう動きを見せた理由に気づいたアタルは、今度は自分が兄を守るためアナザーWに挑みかかったが、
逆にアナザーウォッチを埋め込まれてしまいアナザー電王に変身してしまう。

そしてアナザー電王としてアタルの意思とは無関係にタイムジャッカーの協力者となってしまった彼は、アナザークウガの力を手に入れたティードと共にアナザーデンライナーで2018年に帰還する…
が、その直後前述のタイムマジーンとアナザーデンライナー接触事故が発生することに。
タイムジャッカー側としても仮面ライダー達を振り切り時間移動を完了、目的のシンゴも手に入れた直後のタイムマジーンとの事故、という形となってしまい、
ある意味原作の野上良太郎並の不運が彼らに降りかかることとなってしまった。
なおアナザーデンライナーは事故の影響で大破し、爆散してしまっている。

その後ティード本拠地でジオウとビルドを迎え撃つが、本物の電王一行によって戦闘員もろともターミナルと思われる場所に転送され、
そこでフォームチェンジを繰り返す電王に戦闘員を倒され、最後はロッドフォームのソリッドアタックで動きを封じられた後、デンライダーキックを叩き込まれ撃破された。

【余談】

現時点で数少ない、「オリジナルの平成ライダー」に撃破されたアナザーライダーである。
アナザービルドアナザーエグゼイドのようにオリジナルと戦ったアナザーライダーはいたが、いずれも歴史改変の影響から撃破まで至らず、
戦闘中変身を解除してしまいライダーアーマーを纏ったジオウに決着を譲っていた。
他にオリジナルの仮面ライダーと戦ったのはアナザークイズアナザーブレイドが登場。
アナザーブレイドは誕生経緯かオリジナルの仮面ライダーの特質性故にか歴史改変が行われていない状態で生み出されたため、オリジナルの仮面ライダー達が力を失っていなかった。
だが変身者が登場したレジェンドの関係者だったため、満足に戦うことが出来ず変身解除に追い込まれている。

アナザーウォッチを埋め込んだのがタイムジャッカーではないのもアナザー電王が他のアナザーライダーと違う点でもあったが、これは上記のアナザーブレイドが白ウォズの手で作られたことで、
アナザーウォッチさえあればタイムジャッカーでなくともアナザーライダーを生み出せる可能性が高まった。

変身者となった久永アタルはイマジンと契約した普通の人間であり、特異点ではないが、兄であるシンゴは特異点であった。
「特異点が自分に憑依したイマジンのエネルギーを武装化して戦う」仮面ライダー電王であるが、「特異点の弟であり自身は特異点の能力を持たない(と思われる)上に、イマジンを憑依させてはいたが、変身した時点で既に契約完了していた(つながりが絶たれている)シンゴ」が、
「アナザーライダーを生み出すタイムジャッカー」ではなく、「本来タイムジャッカーが生み出すはずの別のアナザーライダーの手でアナザーライダー化」するという、
これまでのアナザーライダーの法則からは外れる点が多く、仮面ライダー電王の変身者として見た場合でも微妙に変身者の素養を外しているのも面白い点となっている。

シンゴ、という敵側にとっての重要人物の弟であるアタルは、カイ一味にとって電王である野上良太郎は重要人物だった愛理の弟であったことを考えると、彼ら立ち位置としては共通点が無いわけではない。
なお演者である福崎那由他氏はるろうに剣心の実写映画において野上良太郎を演じた佐藤健氏が演じる緋村剣心の少年時代、心大役として出演しており、インタビューにおいても尊敬する俳優として佐藤健氏を上げているなど演者同士で関連があったりする。

なおアナザーWもアナザーライダーとしては妙な点が多く、謎が残された存在であり、もしかするとアナザーWもティードの仲間のタイムジャッカーが変身していた可能性もあるが今の所不明である。
EP30終了時点で電王の力は未継承となっているため、今後本編に何らかの形で電王、もしくはアナザー電王が再び関与してくる可能性も出てきた。

なお変身しているアタルの意思は薄く、アナザービルドアナザー響鬼のようにアナザーウォッチに意識を乗っ取られている模様。
ただ暴走気味のアナザーライダーと違って上記のセリフや「ライダーなんて存在しねえんだよ!」と言い放つなどきちんと自意識は残されていると見える。

最終更新:2021年01月07日 12:18