アナザーフォーゼ

【名前】 アナザーフォーゼ
【読み方】 あなざーふぉーぜ
【声/俳優】 水石亜飛夢
【登場作品】 仮面ライダージオウ
【登場話】 EP05「スイッチオン!2011」
EP06「555・913・2003」
EP28「オレたちのゴール2019」
EP43「2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル」
【分類】 アナザーライダー
【変身者】 2011年の佐久間龍一
【特色/力】 生体エナジーの吸収と供給/各種エネルギーモジュールの展開
【モチーフ】 仮面ライダーファイズ、仮面ライダーフォーゼ ベースステイツ、アクマイザーザタン?)、グランダインスカイダインサナギマン

【詳細】

2011年の時点の佐久間龍一がスウォルツの手で無理やりアナザーウォッチを埋め込まれ誕生した「仮面ライダーフォーゼ」の力を持つアナザーライダー

特定の条件に合致する人間を生体エナジーに変換、吸収してしまう能力を持ち、それを他者に供給することが出来る。
腹部にはフォーゼドライバーを模したパーツが有り、そこに触れることで仮面ライダーフォーゼが扱うモジュールをエネルギーとして装着し攻撃が可能。
劇中ではロケットモジュール、チェーンアレイモジュール、シザーモジュール等を使用。ライダーロケットパンチの他に、ロケットモジュール自体をミサイルとして発射するというオリジナルでは見せなかった攻撃を行った(ライダーロケットミサイルという技自体はフォーゼが劇場版で使用している)。

その姿は仮面ライダーフォーゼ ベースステイツを基礎としているが、無機質なフォーゼと異なり赤いシャッターに覆われた瞳にクラッシャーを持つ等、アナザーライダー共通のデザインとして生物的にアレンジされている。
四肢にはベースメントのような意匠があり、頭頂部が針のように尖っていることからフォーゼ最強のコズミックステイツの要素も組み込まれていると思われる。
また後述する事情から仮面ライダーファイズのデザインも組み込まれており、上半身の装甲はオレンジ色の天の川のようなラインが走っているのに対し、腹部から下半身にかけて流れ出る血液のような真っ赤なラインに変化している。

さらに全体としてかつてフォーゼが劇場版で戦った敵の意匠を組み込んだと思しきパーツが多く配置されており、側頭部から生えたコウモリのようなツバサはアクマイザー、体の各所にあるパイプのようなパーツはグランダイン、顔パーツの展開ギミックはスカイダインからか。
アナザーファイズへの脱皮はサナギマンからイナズマンへの二段変身、ホロスコープスへの覚醒、死者が蘇ったオルフェノクへの覚醒演出がモデルではないかという考察もある。

2011年においてホロスコープススコーピオン・ゾディアーツと戦っているフォーゼの戦闘を目撃した佐久間だったが、
突然背後に現れたタイムジャッカースウォルツがアナザーフォーゼウォッチを埋め込んだことでフォーゼのアナザーライダー化。
歴史改変が影響でスコーピオンは消滅し、如月弦太朗もまた変身能力を喪ったことで2018年においては天ノ川学園高等学校の教師となっていた。

スウォルツは元となった人間の事情を考慮せず強制的に変身させるのだが、佐久間はある理由から人外の力を欲しており、拒絶することなくむしろアナザーライダーとしての力を歓迎する意思を見せていた。

その理由とは2003年において交通事故で死亡した山吹カリンを延命させるためのエナジー吸収、供給能力の保持。
実は佐久間はカリンが死亡した直後の2003年においてオーラの契約を呑んでアナザーファイズの力を手に入れており、「天秤座生まれの18歳の少女」という条件に合った生徒を襲っては生体エナジーに変換して吸収、
カリンに供給することで死者である彼女を8年もの間生きながらえさせていた。
その条件を満たすためカリンを何度も高校に潜り込まさせており、天ノ川学園高等学校にいたのはおそらく単なる偶然と思われる(前述の目撃が既に天ノ川学園高等学校にいないと発生しないため)。

しかしカリン本人は死人である自分のために佐久間本人の人生を削り、他人の命を使ってまで生きたくないと考え、同じ流星塾出身の草加雅人に連絡を取り、
佐久間の凶行を止めようとしていた。
EP05にて草加とカリンが屋上にいたのは、カリンがそこから飛び降りて再び死亡することで終わらせようとしていたものであり、
ソウゴ達の見た「アナザーフォーゼが女子生徒を襲っていた」場面は、佐久間が変身して飛び降りたカリンを救った場面を目撃したことから生じた誤解であった。

アナザーフォーゼの生まれた2011年にてフォーゼアーマーを装着したジオウと、ドライブアーマーを装着したゲイツに押されジオウのリミットタイムブレークを受け撃破されるも、
爆炎の中から立ち上がったアナザーフォーゼは外皮を脱ぎ捨てるようにアナザーファイズの姿を現す。
だがすぐにアナザーフォーゼの姿に戻り、ガトリングモジュールを作り出して反撃し、その場から撤退する。

そして全ての仕組みを悟ったゲイツが2003年に移動してアナザーファイズと交戦すると同時に、廃工場にてジオウがアナザーフォーゼと交戦開始。
他の人を犠牲にして生きたくないと訴える佐久間は、カリンを絶対に救うと彼女が迎える再びの死を恐れアナザーライダーのちからを手放そうとしない。
その佐久間の行動は彼自身も、カリン本人も何も救っていないとダブルライダーはアナザーライダーを倒すことで彼らを救おうとし、
アナザーファイズはゲイツファイズアーマーのエクシードタイムバースト、アナザーフォーゼはジオウフォーゼアーマーのリミットタイムブレークでそれぞれ撃破。
アナザーウォッチは両方共砕け散り、力が失われたことでカリンの肉体は限界を迎え、佐久間の目の前で光の粒子となって消滅する。

消える間際今までのお礼と、自分の人生を生きるよう告げるカリンを、佐久間は目をそらさずにしっかりと見つめていた。
大切な人を失った悲しみが癒えるには時間が必要かもしれないが、それでも佐久間は自分の人生を生きていくのだと思いたい。

EP25ではアナザーフォーゼは登場しなかったものの、変身者であった佐久間が再登場。
アナザーライダーに変身していた歴史が消滅しているため、カリンを失ったことも折り合いをつけていると思われる。
天文台の職員として働いており、しし座のオリオンの位置がおかしいことに気がついていた。
他の天文台への協力要請をしているところへ加古川飛流が現れ、
体に残っていたアナザーファイズアナザーフォーゼの力の残滓を奪われ昏倒する。
その場面ではアナザーファイズのウォッチしか映っていないが、東映公式サイトによると変身者が同一人物であったためアナザーフォーゼの力も同じタイミングで奪われた模様。

EP28ではアナザージオウが用意したアナザーライダー軍団の一員として登場。
変身者は他の個体と同様に無作為に選ばれた一般市民と思われる。
ジオウ、ゲイツに襲いかかるも、フォーゼアーマーを装着したジオウのリミットタイムブレークを受け撃破された。

EP43ではアナザージオウⅡが生み出した個体が登場。
こちらは変身者の存在しないもので、年号が「2019」へと変化している。
飛流の居城でジオウらを待ち受け戦闘に入るも、ウォズギンガファイナリーの超ギンガエクスプロージョンで他の個体共々まとめて撃破された。


【余談】

同じ人間が複数の仮面ライダーを宿す現状、唯一となるアナザーライダー。
ファイズとフォーゼの共通点としては両者ともにメカニカル系ライダーであることと、「555」と「40」で数字が名前の由来であることが考えられる。
また555には流星塾、フォーゼには佐久間流星という共に「流れ星」が由来のキーワードが存在するのもある。

スウォルツによると何らかの実験だったようだが、その真意は定かではない。
自身がアナザーライダーの力を与えた佐久間が未来で別のアナザーライダーの力を与えられたことを知ったオーラは不機嫌そうになっていたため、
本来違うアナザーライダーの力は共存できないか、それを行えるのはスウォルツだけと見ることも出来る。
シンプルにあまり良く思っていないスウォルツの介入がオーラの機嫌を損ねた、とも考えられるが。

なおアナザーライダーの力が経年劣化した理由は不明である。
本来、オーマジオウに代わる新たな王の擁立を目的とするタイムジャッカーの思惑とは外れてしまうわけだが、
スウォルツの本心は己が王になることであり、オーマジオウの歴史を否定するための代わりの王であれば経年劣化で力が消滅するのなら、それまでに目的を果たしておけば排除も簡単だろう。
もしかするとそれを踏まえた上での伏線だったのかもしれない(深読みしすぎているとは思うけど)。
スウォルツが最終的にすべての平成ライダーの力を有するオーマジオウの力を得ることを目的としていたため、やはり異なるライダーの力を一つの器に集約するための実験だった可能性が高い。

スーツは上半身のパーツを交換することでアナザーフォーゼとアナザーファイズとするコンパチ仕様。
そのため四肢にはフォーゼの○△□×のディティールがそのまま残され、全体的なベースカラーは銀色となっている。
本来のファイズはアンダースーツが黒であるが、オルフェノクは全員灰色、もしくは銀色であるためある意味違和感が無い。
EP28、EP43等他のアナザーライダー達が一同に登場する場合はそれぞれ同じシーンに映らないようになっている。

最終更新:2021年01月08日 01:38