アナザーゴースト

【名前】 アナザーゴースト
【読み方】 あなざーごーすと
【声/俳優】 堀池直毅
【登場作品】 仮面ライダージオウ
【登場話】 EP13「ゴーストハンター2018」
EP14「GO! GO! ゴースト2015」
EP25「アナザージオウ2019」
EP27「すべてのはじまり2009」
EP28「オレたちのゴール2019」
EP42「2019:ミッシング・ワールド」
EP43「2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル」
【分類】 アナザーライダー
【特色/力】 人間の魂を吸い取る
【モチーフ】 仮面ライダーゴースト オレ魂、囚人、ハロウィン

【詳細】

ウールがマキムラという警察官の男性に「アナザーゴーストウォッチ」を埋め込むことで誕生した「仮面ライダーゴースト」の力を持つアナザーライダー

仮面ライダーゴーストは「トランジェント」という素体にパーカーゴーストが合体し、顔面にそのパーカーゴーストの魂の持ち主を表した「フェイス」が被さることでフォームチェンジを行うライダーである。
それに対してこのアナザーゴーストは、契約者という素体にパーカー自体が寄生したような姿をしている。
着用しているパーカーだが、鋲が入ったレザージャケット風になっており、フードの下の頭部には白髪が生えている。
「髪が生えているライダー」はエグゼイドがいるが、あれはゲームキャラがモチーフであるためディフォルメされた毛髪風のパーツであり、
このアナザーゴーストのように人間の髪が生えているわけではない。
両腕は緑や赤の血管とも配線とも見えるコードが走っており、後頭部にはむき出しとなった金属パーツが見えることから、「死体を組み込んで動くロボット」のようでもある。

仮面ライダーゴースト、及び敵対怪人であった眼魔は魂などオカルト的な素材を扱ってはいたが実際は地球の文明よりも遥かに高度な科学的システムによって構築されたものであり、
眼魔コマンドに似た怪人を呼び出して使役する能力を使うこともできるため、メカニカル要素がデザインに組み込まれているのはそういった設定を取り入れたからなのかもしれない。
なお「GHOST」という名前と「2015」という年号はパーカーの背部に書かれている。

人間の魂を胸部にある瞳型のパーツに吸収することが出来、公式サイトによれば魂を使ってパーカーを生み出してパワーアップできるとされる。
劇中では大量に吸収した魂をエネルギーに変換してパワーアップする描写がある上、本家ゴーストと同じパーカーゴーストを生み出して戦闘に参加させる能力を見せた。
またオメガドライブ オレに似たキック技を使えるが、発動時に背後に浮かび上がる紋章は黒く歪んだものが展開される。

契約者は交番勤務の警察官であるマキムラという男性。
妹のミカがお弁当を届けに来た際に近くの工事現場にあったクレーン車から鉄柱が落下し、マキムラは妹をかばうのだが、直撃する寸前にウールが時間を止め、
アナザーゴーストウォッチを片手に彼に契約を迫る。
だが警察官であるマキムラは妹は自分で助けるとウールの要求を拒否し、そのままミカをかばって鉄骨の下敷きとなって命を落とす。
そのマキムラの身体にウールがアナザーゴーストウォッチを埋め込んだことで仮面ライダーゴーストの力が宿り、「死人が仮面ライダーになる」という奇しくも原点と同じ状況となった。

だが原典と明確に異なるのは、タケルは眼魂を集めきって願いを叶えれば生き返れたのに対し(日数制限などはあったが)、アナザーゴーストとなったマキムラは埋め込まれたアナザーウォッチが作動し続けている間だけの仮初の命でしかないこと。
仮面ライダーの攻撃でアナザーウォッチが排出されてしまえばマキムラの肉体は再び死体に戻ってしまい、仮面ライダーの力が死者を生かしているという、生きるために仮面ライダーとして戦ったゴーストとは真逆の状態に陥っている。
既に死亡した人間が素体であるため行動は眼魔コマンドのように不気味な幽霊、幽鬼のようでおぼつかない。
行動原理は死ぬ前のマキムラが抱いていた正義感によるものであり、タイムジャッカーが調べた未来に発生する大規模な事件現場を教えられたことでそこに向かい、
事故に巻き込まれるであろう人々の魂を抜き取ることで犠牲になるのを未然に防ぐというものだった。

もちろんオーマジオウに代わる強大な「王」の誕生にしか興味がないタイムジャッカーにとっては、マキムラが抱いていた正義感はただの利用するための材料であり、
アナザーゴーストの性質から魂を吸収することで強化されることを知るウールは、アナザーゴーストに指示を出して今まで集めた魂を吸収させ、フードをおろした強化形態に変化する。

これ以上歪められた正義感を利用させないとゴーストアーマーを装着したジオウ、ウィザードアーマー装着のゲイツから必殺技を受けそうになるも、本来たどるべき歴史から外れつつある現状を良しとしないウォズが呼びつけた仮面ライダーディケイドがアギトに変身して乱入。
響鬼にカメンライドし、ジオウをファイナルアタックライドで発動した音撃打を叩き込むことで変身を解除させてしまった。

そこを狙いウールの指示でソウゴの肉体から魂を分離させ取り込んでしまおうとしたが、そこを本来の仮面ライダーゴーストの変身者である天空寺タケルの念動力によって吸収しそこね、
撤退するディケイド響鬼に合わせてウールと共に撤退した。

その後魂の状態のソウゴは霊能力からかその存在を感知できるタケルと共に自体の打開を図り、「アナザーゴーストの誕生を阻止する」ための歴史改変を実行する。
マキムラが死亡した2015年にタケルが操作するタイムマジーンで時間移動し、落下してくる鉄骨をタケルの謎の波動により吹き飛ばすことで事故そのものを未然に防ぐ事に成功。
これはタイムジャッカーと同様の行為であり、鎧武編にて時の流れを乱す行いをしてツクヨミから咎められていたソウゴだったが、結果として死ぬはずだったマキムラは助かり、
自身もアナザーゴーストの影響から逃れ復活することが出来た。

しかしスウォルツにせっつかれたウールが再びマキムラを契約者としてアナザーウォッチを埋め込んだことでアナザーゴーストが復活。
それに呼応し肉体に戻ったソウゴの魂は再び分離してしまう。
ソウゴを助けるため2015年に移動したゲイツはアナザーゴーストに対しゴーストアーマーを装着して応戦。
だがアナザーゴーストを守るため再び現れたディケイド龍騎は仮面ライダーゴーストにカメンライドし、アナザーゴースト&仮面ライダーディケイドゴースト&ゲイツゴーストアーマーという、
ゴースト三つ巴の戦いに突入する。
だがアナザーゴーストと共にゲイツを攻撃するディケイドゴーストは、ファイナルアタックライドでオメガドライブ オレを発動、同時にキック技を使ったアナザーゴーストのダブルライダーキックを叩き込まれてしまったゲイツは変身を解除してしまい、
取り落としたゴーストライドウォッチは門矢士によってブランク状態に戻されてしまう。
だが去り際に士はディケイドライドウォッチを代わりとでも言うようにゲイツの元へ残してその場から立ち去った。

再び昏睡状態に陥ったソウゴの肉体だったが、タケルらの助力により魂の状態でも現実世界に干渉できるようになったため、
アナザーゴーストと決着を付けるため2015年に移動したソウゴとゲイツだったが、そこをウールとオーラがタイムマジーンに乗って襲撃。
ライドウォッチを切り替え様々なモードを駆使する仮面ライダー側のタイムマジーンはタイムジャッカー達を撃破し、
工事現場の作業員に襲いかかっていたアナザーゴーストを発見。

仮面ライダーに変身し、大量に呼び出された眼魔コマンドはファイズアーマーを装着したゲイツが対処し、
ジオウはゲイツから渡されたディケイドライドウォッチを使いディケイドアーマーを装着。
デュアルタイムブレークでダメージを与え、ディケイドアーマービルドフォーム、ディケイドアーマーゴーストフォームとフォームチェンジを行い、
ゴーストフォームの状態で放った平成ライダーズアルティメットタイムブレークを受け撃破された。

そしてマキムラは事故にも合わず、アナザーライダーの力に操られることもなくなり、ミカの渡す弁当を受け取って「美味そうだな」と微笑むのだった。

その後アナザージオウがマキムラから力の残滓を回収したと思われるアナザーゴーストウォッチを使うことで変身した個体が登場。
さらに飛龍が一般人の男性にアナザーゴーストウォッチを埋め込むことで再び作り出した個体も登場している。
EP28終盤におけるアナザーライダー軍団とジオウ&ゲイツとの戦いでは、ゴーストアーマーを装着したゲイツのオメガタイムバーストを受け撃破された。

EP42では加古川飛流の居城の警備としてアナザーエグゼイドと共に登場。
突然現れた仮面ライダーディエンドと戦おうとするも、ディエンドがカメンライドで呼び出した仮面ライダースペクターに破れ消滅した。
EP43における決戦でも再登場。
アナザー龍騎アナザー電王アナザー響鬼と共にグランドジオウと戦うも歯が立たず、キングギリギリスラッシュでまとめて撃破された。

【余談】

『セレブレート ジジオウ コンプレーション』によると、モチーフはハロウィンの「ジャック・オ・ランタン」の南瓜。頭部だけでなく、背面の年号にもよくみると南瓜が描かれている。ただし、異物な顔が某アメリカのSF映画に登場する怪人に似ていたので、造形は若干変更されている。オリジナルのゴーストとの差別化として英雄のパーカーがモデルだったので、ズタボロのヘビメタコートを羽織っている。当初は長めにデザインするつもりだったが、コートが長いアナザーウィザードと被るので今の寸法に設定したとのこと。

登場したのは「ゴースト編」とされるが、門矢士/仮面ライダーディケイドの登場とW以降の平成ライダーにカメンライドできるようになったディケイドの新たなる力(しかもパワーアップしたベルトもプレバン限定で発売)の披露、
撃破にはディケイドアーマーに変身した状態という「ディケイド編」とも言える展開が行われた。

士は第16話で一時離脱したが、去り際に言い残した言葉からまた再登場する可能性は捨てきれない。
なぜディケイドライドウォッチを持っていながら仮面ライダーディケイドに変身できるのかや、歴史改変の影響を受けていないらしい立ち振舞、
アナザーディケイドが未登場である現状など、様々な謎を振りまきやりたい放題の状態だった。

契約者の職業が警察官だったのは、仮面ライダーゴーストの前番組が警察官ライダーであったドライブだったためか。

なおデザインされた時点ではフードは脱がないという前提だった公式読本におけるデザイン解説で明かされており、スーツもそのように作られていたが、
実際の撮影ではフードを脱ぐことでパワーアップを表現するという演出になったらしいことが語られている。


最終更新:2020年02月10日 21:14