アナザーアギト(ジオウ)

【名前】 アナザーアギト
【読み方】 あなざーあぎと
【声/俳優】 不明
【登場作品】 仮面ライダージオウ
【登場話】 EP31「2001:めざめろ、そのアギト!」
EP32「2001:アンノウンなキオク」
EP41「2019:セカイ、リセット」
EP43「2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル」
【分類】 アナザーライダー
【変身者】 G3装着者や一般市民
【特色/力】 人間を自身と同じ姿に変えて増殖する
【モチーフ】 仮面ライダーアギト、仮面ライダーアナザーアギト

【詳細】

スウォルツが作り出した「仮面ライダーアギト」の力を持つアナザーライダー

原典におけるアナザーアギトと瓜二つ……のように見えるが、胸部に「AGITΩ」「2001」とライダー名及び年号が書き込まれ、
頭部の形状がオリジナルのアナザーアギトに比べやや異なり、複眼の奥には人間の瞳があり、クラッシャーが常に展開状態となり剥き出しの口元は笑っているように見える等、アナザーライダー風に不気味な印象を与えるよう変化している。
身長、体重は仮面ライダーアギト グランドフォームと全く同一であることを見ても、オリジナルのアナザーアギトと同一の存在ではなく、あくまで仮面ライダーアギトのアナザーライダーとして設定されている

その体表は極めて頑強であり、アナザーライダーにも通用する打撃力を持つジオウⅡ、ゲイツリバイブの攻撃に耐えうるほど。
G3システムのGM-01 スコーピオンの銃撃を始めとしたユニットの攻撃も全く通用せず、ガードチェイサーを片腕で勢いよく投げ飛ばす等素のパワー自体も凄まじい。
G3の装甲も素手で軽々と引き裂いてしまう。装甲装着系のライダーは珍しくなくなったが、G3はその先駆けとも言えるライダーであった。

アナザーライダーとしての固有能力は、噛み付いた人間を自分と同じ姿に変えてしまうというもの。
噛みつかれた人間はしばらく悶え苦しんだ後、アナザーアギトと同じ姿、同じ身体能力を有する存在に作り変えられてしまう。
アギトは一人じゃない(スウォルツ談)」。
アナザーアギトに変身していた木野薫のセリフとして「アギトはオレ一人でいい」というものがあり、このアナザーライダーの能力はそのセリフに真っ向から反対するものとなっている。

アギト本編ではG3ユニット有する警視庁が、「アンノウンは超能力者=アギトに覚醒する人間だけを狙っている」ということから、増え続けるであろうアギトを危険視し、
G3ユニットをアンノウンを保護し、アギトを排除する方向性に一時かじを切った事がある。
放送当時は終盤の展開故に本格的に描かれなかったものの、このアナザーアギトの能力によって「(アナザーライダーの)アギト VS 人間」の構図が現代において再び持ち上がることとなった。

オーマジオウのタイムレターを受けて、せめてオーマジオウと同じ力を得るべく仮面ライダーを探すことにしたソウゴ達だったが、
それを阻止し先に仮面ライダーアギトの力を得るためスウォルツの手によって作り出される。
何故か警視庁が開発、運用しているG3システムの装着者ばかりを狙いに定め、G3システムの運用試験場に乱入して襲いかかった上、
ジオウ、ゲイツ、ウォズという明確に自身に敵対する仮面ライダーがいるのに迎撃そっちのけでG3ユニットの装着者を狙う理由は不明。

だが仮面ライダーアギトだけは別であり、G3ユニット装着者を無視して姿を表した津上翔一=仮面ライダーアギトに襲いかかる。

EP31ラストで現れた津上翔一が変身した仮面ライダーアギトはEP32冒頭部でストームフォーム、フレイムフォームとフォームチェンジを行ってアナザーアギトを殲滅していくが、
オーラがツクヨミを人質に取っている間に、ウールが時間を停止し近くにいたアナザーアギトからアナザーアギトウォッチを抜き取ってオリジナルのアギトから力を奪うことでアギトライドウォッチを生成。
アナザーアギト本体に埋め込むことで完全な仮面ライダーアギトの姿に変化してしまった。
アナザーライダーがオリジナルのライダーの外見に変身したのは唯一となる。

その場は走り去り、ウールがコントロール化に置いたことで順調に同族を増やしていく。
増えていくアナザーアギトを倒していくジオウⅡ、ゲイツリバイブ剛烈だったが、ジオウⅡの未来予知によれば二人でも倒しきれないほど個体数が増殖していくとあり、
そのとおりに広場を埋め尽くさんばかりのアナザーアギトが生み出されていた。

スウォルツからツクヨミの見せた時間停止能力に関して聞き出していたウォズが合流し、アナザーアギトの大群VSジオウⅡ&ゲイツリバイブ&ウォズの決戦がスタートする。

いかに個体数が多くとも個々の能力はそれほど高くもないようで、スピード勝負を始めたゲイツリバイブ疾風とウォズフューチャーリングシノビの必殺技で大量に撃破され、
オリジナルのアギトの外見となった本体もジオウⅡと戦ってる最中G3を装着した津上翔一が合流し、ジカンギレードとサイキョーギレードの二刀流を駆使するジオウⅡの激しい攻撃を受けてアギトライドウォッチを排出し、これによって翔一が力を取り戻したことで形勢逆転。

仮面ライダーアギトトリニティフォームと仮面ライダージオウトリニティの「六身一体」の力は凄まじく、為す術なく倒されていくアナザーアギト達。
本体もトリニティタイムブレークバーストエクスプロージョンとライダーシュートの同時攻撃を受け撃破され、アナザーアギトの大群は殲滅された。

EP41ではアナザージオウⅡが手駒として生み出した個体が登場。
アナザー鎧武アナザー電王と共にグランドジオウに襲いかかるが、キングギリギリスラッシュで3人まとめて撃破される。
しかしアナザージオウⅡの時間改変能力で倒されたという事実をなかったことにされたため瞬時に復活。
その場から逃げ去ったソウゴを探し、地下駐車場にいた彼を発見し、アナザー鎧武、アナザー電王を呼び寄せ襲撃する。
他の2体がグランドジオウに撃破された後、ライダーキックを放つが呼び出したアギトと一体化したグランドジオウのライダーキックを受け撃破される。

その後EP43で復活し、ジオウら4ライダーと戦うが、仮面ライダーディケイドのディケイドブラストを受け爆散した。

【余談】

スーツは仮面ライダーエグゼイド客演時に新造されたものをベースとし、アナザーライダー風にデザインをアレンジした新規の頭部を合体させたものと思われる。
そのためデザイン画は頭しか存在しないが、アンクポイント等手が加えられている箇所も見られる。

他にも何故かEP31の予告映像ではバッタヤミーらしき個体が紛れ込んでいたが本放送時はアナザーアギトのものとなっていた。
EP32の予告に見られる一部のアナザーアギトはやけに肥大化した頭部を持つが、恐らくイナゴ怪人のスーツを改造したものと思われる。
バッタヤミーが写り込んだ予告映像も、CGでアナザーアギトの頭部に変えたか、もしくは予告映像のみバッタヤミーのスーツを使い、後から作った(改造した)スーツに置き換えたとみられる。
他にもアマゾンズに登場したアリアマゾンやカマキリヤミー等のスーツのパーツを改造し、個体数を増やしていた模様。

またこのアナザーアギトがG3ばかりを集中して狙うのは、上述のG3ユニットがアンノウン保護に傾き、アギトに対し一時的にでも敵対状態になった展開のオマージュと思われる。
もしくは、アナザーアギトにされてしまった最初の人間はG3システムの元装着者だったのではないか?という考察も。

アナザーアギトがG3の装着者に襲いかかるシーンは「生身の人間に怪人が噛み付く、食べる(しかも咀嚼音がある)」、「噛みつかれた人間は怪人になる」ということから、
人肉を好み続編では普通の人間も細胞に感染することで怪人化するようになった仮面ライダーアマゾンズのアマゾンを意識した演出ではないかという意見もある。
元が人間のため衣服を着たアナザーアギトが大量にいるという点も、2期に登場する新種アマゾンが洋服を身に着けている点を思わせる。

EP33でウールが本体ではないアナザーアギトからアナザーアギトウォッチを取り出しアギトライドウォッチに変化させていたが、
作られた増殖個体もあくまでアナザーアギトという扱いで体内にアナザーアギトウォッチを持っているのかどうかは定かではない。
G3ユニットを執拗に狙う理由は最後まで明かされず、契約していた変身者も描写のないアナザーライダーであり、契約者が不明な個体はアナザーWが存在する。

アナザーライダーはオリジナルの仮面ライダーに成り代わることが可能なのは既に描写されていたが、
実際にオリジナルと同じ外見に変化した個体はこのアナザーアギトが初。
アナザーウォッチまでもが本物のアギトウォッチへと変化した上、津上翔一が使い力を取り戻したのも同一のウォッチであると見るとアナザーウォッチまでもがオリジナルの力を宿すライドウォッチにもなり得るのが直接描写されたのは貴重なシーンといえる。
また視聴者から見た外見は木野薫が変身していたアナザーアギトとほぼ同じだが、G3ユニット管理者として客演した尾室隆弘はこのアナザーアギトを「アギト」としか口にせず、津上翔一自身も仮面ライダーアナザーアギトに関しての言及は全くしていない。

なお東映公式サイトではいくつか武器を構えているシーンがあるが、文章中でストームハルバードやフレイムセイバー、シャイニングカリバーに相当する武器を作り出せると紹介されている。
折りたたんだ状態のストームハルバードを模した棍棒のような武器と、ツインモードのシャイニングカリバーを模したと思われる二振りの小刀が確認できる。

最終更新:2022年07月07日 22:27