アナザー響鬼

【名前】 アナザー響鬼
【読み方】 あなざーひびき
【声/俳優】 野田理人
【登場作品】 仮面ライダージオウ
【登場話】 EP33「2005:いわえ!ひびけ!とどろけ!」
EP34「2019:ヘイセイのオニ、レイワのオニ」
EP43「2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル」
【分類】 アナザーライダー
【変身者】 鼓屋ツトム
【特色/力】 鬼の力
【モチーフ】 仮面ライダー響鬼、装甲響鬼、鬼、仁王像?

【詳細】

ウールが鼓屋ツトムにアナザー響鬼ウォッチを埋め込み作り出した「仮面ライダー響鬼」の力を持つアナザーライダー

仮面ライダー響鬼は平成仮面ライダーに数えられる仮面ライダー作品の中でも異色の物語であり、ライダーとしてのデザインもまた独特の味を持っている。
アナザー響鬼はその仮面ライダー響鬼のデザインを大まかに踏襲しつつ、生物的、いや怪生の類いとしての「鬼」を思わせる姿をしており、
アナザーライダー特有の瞳、口のデザインを持つが口のパーツは二重になっている。
「響鬼の仮面」の奥にある瞳の持ち主が重なり合った奥の口の持ち主だとすると、響鬼の面をかぶって鬼に成りすました何者かであるかのようだ。

鬼はお面の中では節分の豆まきのときにかぶったりと日本ではメジャーな存在であり、響鬼の物語において鬼達が活動する環境が整っていなかった古来では、鬼の鎧という鬼ではない人間が魔化魍と戦うために作った外装があったという。
響鬼は鬼火という口から炎を吐き出す技を持っており、それを使う際には隠れている口が開く演出が入るため、口が二重化しているデザインはそれが元ネタになっていると思われる。

そもそも響鬼の世界のライダー…「鬼」は限界まで肉体を鍛え上げた人間が成る存在である。
響鬼の世界において鬼、とは人間が成るものであり、魔化魍と戦い人間を守る存在。

変身者である鼓屋ツトムは、「ヒビキ」の弟子でありながら何らかの理由で弟子を辞めていた。
かつては常盤ソウゴと共に、王になる、鬼になるという通常とは異なる夢を掲げる者同士励ましあったとか。

元から「ヒビキ」という師匠の元で鬼になるための修行していたであろうツトムがアナザー響鬼に変身していることから、外見上さほど響鬼の姿は崩れていない。
武器として背中に伸縮自在の棍棒を装備し、それに炎をまとわせることで烈火弾や烈火剣、鬼火のような響鬼が使う技を使うことが可能。
ただ響鬼の持つ音撃棒と異なり鬼の金棒を小型化したようなデザインで、先端部分に備わるはずの鬼石、清めの音を放つ媒介に成る石が存在しない。
また耐久力も高く、アナザーライダーを撃破出来るジオウⅡとゲイツリバイブの必殺技を受けてもアナザーウォッチが破壊されず変身を解除するに留まっていた。

実は変身者であるツトムが師事していた「ヒビキ」は、本来の響鬼ではなく、桐矢京介である。
そう、明日夢と共にヒビキの弟子となり、最終話において鬼への変身能力を披露したあの京介である。
京介はヒビキの元修行を積んで鬼になることは出来たが、師匠の名を受け継ぐことが出来ずに悩んでいた。
ツトムはそんな時に弟子として稽古をつけた存在であり、彼には自分のことを「響鬼」であると嘘をついて受け入れていた。

EP33から登場し、その姿と身体に刻まれた文字から仮面ライダー響鬼のアナザーライダーであることを看破したソウゴ、ゲイツ両名が変身したライダーと激突。
クウガアーマーを装着したジオウとウィザードアーマーを装着したゲイツのコンビネーションと互角の力を見せるも、その場にトドロキが乱入し鬼に変身して音撃斬を受けるも、何者かの火炎弾を受け音撃が中断されたためその場を逃走。

轟鬼本人は牛鬼のように力のコントロールが効かなくなり魔化魍に変じてしまった鬼だと思っていたようで、目撃情報を手に入れ周辺を探索していたツクヨミの前に再び出現する。
轟鬼に押され音撃を食らいそうになるがウールが時間停止を利用したカウンター攻撃を行い、それを受けてしまった轟鬼は変身を解除してしまう。
そこにソウゴ、ゲイツが駆けつけジオウエグゼイドアーマー、ゲイツリバイブに変身した両ライダーと再戦する。
そしてジオウⅡとゲイツリバイブ疾風のダブルライダーキックを受け変身を解除するが、アナザー響鬼の変身者がかつての友人であったことに驚きソウゴが変身を解除した隙にウールが時間を止め、アナザーウォッチを再起動したことでツトムは再びアナザー響鬼に変身しソウゴを殴り飛ばしてしまう。
ゲイツリバイブ疾風の攻撃に圧倒されるが、そこに京介が変身体となって両者の間に割って入りゲイツリバイブを妨害。
しかしアナザー響鬼は京介変身体にも強烈な攻撃を浴びせて変身を解除させ、なおも追撃しようとするが、京介が自分の名を呼んだことで動きが止まり、目的としていた響鬼が別人だったためウールの指示でその場から立ち去った。

その後クジゴジ堂から出ていった京介を追いかけたゲイツらの前に出現し、ゲイツからの連絡で駆けつけたソウゴがジオウⅡに変身。
サイキョーギレードの覇王斬りを受けそうに成るも、京介変身体が庇ったことで難を逃れその場から全力疾走で去っていった。

工場に表れたのを目撃談からツクヨミが探し出し、そこで京介がこれまで秘めてきた思いを吐き出し弟子を救うという強い決意に反応して響鬼ライドウォッチが誕生。
ウォッチを起動した京介は「京介変身体」ではなく、「響鬼」へと姿を変えた。
そしてジオウトリニティに変身したソウゴ、ゲイツ、ウォズと共に京介が変身した響鬼の攻撃によって追い詰められていき、音撃鼓を貼り付けられて動きを封じられ、響鬼の放つ音撃打に合わせたジオウトリニティのタイムブレークバーストエクスプロージョンを叩き込まれたことでついにアナザーウォッチが砕け散り、撃破に成功した。

その後ツトムは再び京介の元に弟子入りして修行をやり直すことに成る。
京介も、ツトムも晴れ晴れとした笑顔を浮かべていた。

憧れていた「響鬼」を継げなかった鬼と、無理矢理響鬼にされてしまったものの自分の思う「響鬼」に憧れ尊敬していた鬼の弟子。
紆余曲折はあったが分かりあえた二人はまた共に鍛え、鬼としての生き方を極めていくだろう。
お互いに理想とする鬼がある。それが、彼らにとっての「響鬼」という鬼なのだ。

EP43ではアナザージオウⅡが生み出した他のアナザーライダー軍団とともにジオウらを迎え撃つ。
アナザーゴーストアナザー電王アナザー龍騎と共にグランドジオウと戦うも、
仲間達と共に理不尽に改変された時間の中でも門矢士の助けを借り、ツクヨミ、ゲイツとも再び心をつないだ。
そうなったソウゴにはもはや敵はなく、キングギリギリスラッシュによって他のアナザーライダーたちとまとめて切り捨てられ爆散した。

【余談】

「響鬼」を名乗る鬼の弟子が、「響鬼」のアナザーライダーになるという少し複雑な関係の怪人である。
仮面ライダー響鬼の世界の仮面ライダー、いや鬼は襲名制であり、ザンキの弟子であったトドロキも斬鬼を襲名するよう言われるも固辞し、轟鬼の名を名乗るようになったエピソードがある。

トドロキも京介もアナザーライダーのことは知らず、アナザー響鬼のことは鬼が変じた魔化魍かなにかだと勘違いしていた模様。
仮面ライダーディケイドにてリ・イマジネーション版ヒビキが力をコントロール出来ずに牛鬼へと変じてしまい、それを弟子であったアスムが倒し響鬼としての力と覚悟を受け継ぐというジオウの響鬼編とは違った力の継承を描いた話がある。
なお響鬼本編に登場した魔化魍の中にも、人間が変じた可能性を示唆する記述がある個体がいる。

平成という年号で最後に登場した仮面ライダー怪人であり、令和に移行して初登場となる仮面ライダー怪人となる。
EP34のタイトルにもあるように制作陣でも意識してこの時期に響鬼編を組み込んだとか。

EP33、34にはレジェンドライダーゲストとして京介以外にも仮面ライダー轟鬼ことトドロキも登場している。
彼がEP34ラストでこぼした言葉は、多くの響鬼ファンの涙を誘った。



「弟子っていいもんすねえ…俺も弟子とってみるか…?

日菜佳さんに相談しよ…」


最終更新:2021年08月02日 21:52