アナザーディケイド

【名前】 アナザーディケイド
【読み方】 あなざーでぃけいど
【声/俳優】 兼崎健太郎
【登場作品】 仮面ライダージオウ
【登場話】 EP44「2019:アクアのよびごえ」
【分類】 アナザーライダー
【変身者】 スウォルツ
【特色/力】 アナザーワールドの創出/ダークライダーの召喚
【モチーフ】 仮面ライダーディケイド、アポロガイスト?、悪魔?

【詳細】

門矢士から力を奪い、スウォルツが己の身体にアナザーディケイドウォッチを取り込み誕生した「仮面ライダーディケイド」の力を持つアナザーライダー

その姿はまさに「悪魔」と呼ぶにふさわしい禍々しい姿であり、側頭部から両側に伸びた角の端からカード状のパーツが突き刺さった頭部を持つ。
これまでのアナザーライダー同様、人間の顔のパーツが確認できるが、それらは仮面で隠すこともなく、それはまるで顕になったスウォルツ自身の野望を表すが如く。
ベルト部分にはディケイドライバーを模したパーツがあるが、キバのようなものでびっしりと外周が覆われている。
変身シーンもディケイドを意識したものになっているが、カード挿入後変身者を中心にディケイドの虚像が出現し一体化してスーツ形成後頭部にカードが突き刺さるオリジナルに対し、
先に頭にカードが刺さった後、虚像が周囲に拡散していくとう対の演出となっている。

固有能力は失われた可能性の世界である「アナザーワールド」を作り出し、そこからダークライダーを召喚するというもの。
ライダーの召喚能力自体は仮面ライダーディエンドの十八番であるが、登場した時点で仮面ライダードライブ以外全ての平成ライダーの力を継承済みであり、力の継承と共にその物語は失われている。
アナザーディケイドはその失われた可能性の世界を作り出し、灰色のオーロラを通してそこからダークライダーを呼び出して使役することが可能。
また本体自体も強烈な爆発を引き起こす能力を持ち、EP45の予告を見る限り召喚されたダークライダーはオリジナルと同一である模様。
ダークライダーはその名の通り適役であり、物語が続いているとしても生き残っているライダーはまず存在しない。
劇場版ライダーを呼び出すディエンドのコンプリートフォームが「ほんとうの意味で遺影フォーム」等と言われてしまっているように、
敵は倒される運命である。

しかしアナザーディケイドがダークライダーを現代に呼び出せるということは、創生されたアナザーワールドではそのダークライダーが生き残っているということであり、アナザーライダーとは別の意味で主役ライダーに成り代わりその世界に君臨している…という可能性も考えられる。
アンノウンの驚異から人間を守るために作られたG4はともかく、世界を破滅に導こうとしたダークゴーストや風魔が生き残った世界は控えめに言っても理想郷とは言えないだろう。

「世界の創造」という、「世界の破壊者」とも「悪魔」とも異名を持つ仮面ライダーディケイドのアナザーライダーとしては、正にという能力といえる。

スウォルツはオーラから力を回収し、妹であるアルピナ…ツクヨミからも力を奪った。
そしてアナザージオウⅡとの戦闘のゴタゴタにかこつけて時間停止能力を与えたディエンドを使い、EP43終盤にてディケイドから力を奪いアナザーウォッチを生成。
そしてEP44にてアナザードライブを撃破したグランドジオウ、ゲイツリバイブ疾風の前に現れ、グランドジオウを「オーマジオウもどき」とこき下ろしつつ、その力の片鱗を存分に見せつける。

仮面ライダーG4、仮面ライダーレイ、仮面ライダーダークゴースト、仮面ライダー風魔を召喚し、彼らはジオウとゲイツを圧倒。
G4が発射したギガントの爆風で彼らは大きく吹き飛ばされてしまうのだった。

【余談】

EP44を持って平成ライダー20人のアナザーライダー全てが出揃うこととなり、アナザーディケイドはその中でもトリを務める。
アナザーリュウガを改造したアナザー龍騎や、アナザーシノビは外伝用に改造されたものの主役ライダーのアナザーライダーは基本的にスーツの改造無しで登場させることが出来る。
フルCGであるアナザークウガ、上半身及び一部パーツ以外はコンパチ式のアナザーファイズアナザーフォーゼという例外はあるが、20体近いアナザーライダーのスーツを用意したあたり、この番組の力の入れ具合が見て取れる。

ダークライダーはオリジナルと同一の姿であり、自らアナザーライダーに変身するアナザージオウ、複数を呼び出せるアナザージオウⅡと比べるとその能力は正に上位互換。
主役ライダーを呼び出し、レコードからその武器、技、能力を使用できるグランドジオウとも、本家世界の破壊者であるディケイドとも対となる能力。
自ら王になるために必要な力としてディケイドの力を奪ったタイミングからして、スウォルツにとって見ればアナザージオウⅡが引き起こした大規模な歴史改ざんも門矢士から力を奪うための隠れ蓑に過ぎなかったのかもしれない。

ただ、力を奪われてもなお士は記憶を保っており、未だジオウの世界を破壊すべきか否か見極めようとしている等、規格外っぷりは変わっておらず、
能力を失ってもなお余裕を崩さない姿勢は士のキャラクターそのままと言ってしまえばそれまでだが、劇場版にてリ・イマジネーション版結城丈二からかけられた「命ある限り戦う。それが仮面ライダーだろう」という言葉を胸に今も戦っているのかもしれない。
そう考えると、歴史を書き換えられこれまで築いてきた絆も、物語も失ってしまったソウゴに親身になったのは、かつての自分と重ねて見ていたとも考えられる。やはりディケイドはおいしい立場…
なおかつて共に戦った仲間に関しては一切言及していないが、演者は愛想を尽かされたのではと冗談ではあるが言っていたりする。

ちなみにディケイドが旅をしていた世界は「A.R.WORLD」、「Another Rider World」の略称でありジオウの「アナザーライダー」の名称と、
アナザーディケイドが作り出すという「アナザーワールド」との名前のつながりを感じさせる。
決して一つの世界に長居せず様々な異世界を渡り歩いてきたディケイドは、仮面ライダーの歴史が一つの世界で積み重なったジオウの物語とは対になっていると言え、
ジオウ本編にも大きな影響を与えるサブキャラクターとして存在感を今も発揮している(ディエンドも含める)。

オリジナルに比べると角?が横に長く伸びているが、頭に刺さったカードをよく数えると実は21枚存在する。
一方ベルトパーツも牙らしき装飾に囲まれているが、そちらは20本確認できる。大きさが20本異なるため、ディケイドライバーに描かれたライダーズクレストがモチーフであると考えられる。
その角はテレビ本編でラスボスを努めたアポロガイストを思わせ、ディケイドと同じ緑色のアイパーツがゆがんでいるのは悪魔がごとき戦いっぷりを見せたディケイド劇場版が由来か。
食いしばった口元は、ディエンドのアナザーライダーとも言えるチノナマコディエンド態を思い起こさせる。

最終更新:2019年07月24日 02:31