更新日:2016/11/19 Sat 22:34:08


白銀的な考え方⑧GDWにおける人間原理からの解放


 GDW社会では、文化的な背景や考え方につき、多種多様な種族が共存することを前提にしている。
 そして、ここで創作に関して重要なことの一つが、「人間原理」というものである。

 GDWスタッフは、全員人間である。
 また、国籍を確認した訳ではない(そもそも白銀はスタッフ勢の実名や性別すらほぼ知らない^^)が全員日本人であると思われる。
 これが実は非常に厄介な創作のくびきになっている。

 銀河社会について考えるに際しては、人類社会よりはるかに知的に進化した開発者種族や監視者種族が主力を占めているということが大前提となる。
 アイテム類なども人類社会よりはるかに進歩しており、人類社会より進歩したアイテムが存在し、運用できることを前提に制度を構築することができるだろう。
 人類よりはるかに能力の高い開発者や監視者を任務に当たらせることができるという面もある。

 だが、それを前提に補正をかけて銀河社会を考えても、どうしても日本人原理な発想になってしまうことは避けられない。

 国際社会においても、文化的な背景や価値観の差によってしばしば軋轢が生まれる。

 イスラム教圏とキリスト教圏、仏教圏にアミニズム的信仰を持つ世界での価値観の差は、思わずへえという反応を返してしまうことも少なくないだろう。
 日本国内ではアミニズム的な信仰が強いため他宗教に寛容であると言われるが、他面寛容を通り越して「無関心にすぎない」と感じられる場合も多い。
 無関心すぎて他の宗教に対して尊重せず横柄・傲慢な対応を取ってしまっていると思われるケースもある。
 むしろ、個人に譲れない宗教的信念があるからこそ、他人にも譲れない宗教的信念があることを理解し、それはそれとして尊重できるという面もある。
 様々な価値観の尊重という視点でも、日本人的な感性は助けになる可能性の反面、邪魔になる可能性も十分にあると言えるだろう。

 それでも、国際社会であれば一先ず「全員同じ人間である」ということは間違いなく、最低限度の共通の価値観がある場合が多い。
 男女の別があり、寿命は最長でも120年程度であり、基本的に腕が2本で足が2本で・・・と言った基本路線は共通しているはずだ。

 ところが、銀河社会はその前提から成り立たない。
 価値観どころか体型・能力・性形態・歴史・・・そういったものが、てんでバラバラな銀河社会である。
 こういった最低限度の共通項しかない人々が集まって運営されている社会を想像するのは難しい。
 人間の政治学ですら非常に難しいのに、多数種族によって構成される社会の政治を考案できる能力は、白銀だけでなくGma氏にもないだろう。
 結果として、現在の日本や諸外国のあり方を参考にするしかない。
 にもかかわらず、それがそのまま使えるとは限らないというジレンマがそこにはある。


 おそらく、これを解決する方法はないと思われる。
 GDWスタッフに日本語の分かる外国人が入ったとしても、人間原理から逃れることはできないのではないだろうか。
 また、あまりに人間原理から外れると「ただの訳の分からない設定」になるリスクも高い。
 政治とか文化とか全てにおいて徹底的に教養を深めることが重要・・・ハイ、白銀にそんな根性はありません(爆沈)。


 ただし、対処方法が全く存在しない訳ではない。

 一つは、上記のような人間原理があり得ることを常に意識することである。
 自分がこうした原理に縛られていることを意識すれば、ふと「これは人間原理ではないのかな?」という認識を持つことは可能になるかもしれない。
 自分自身で意識することが難しいのであれば、チャットなどでぶつけて、他の人の指摘を待つことも考えられる。

 二つ目は、論理性や合理性の重視である。
 例えば、AとくればBと返ってくるからBにならないようにCとするという論理性や合理性は、流石に銀河社会でも共通だと思われる。
 だとすれば、銀河社会でも通じる論理性・合理性は重要である。

 人間社会では論理性や合理性を欠いた行動もしばしばみられるが、理性の確立した開発者主導の銀河社会ならばこういった理性に従い、論理や合理に従った行動が優先されるはずである。
 その意味でも、論理性・合理性が重視されることは必要である。
 人間の不合理な行動をそのまま銀河社会にトレースしてしまうのは、理性の発達した銀河社会という視点に限らず、人間原理という視点からも大きな問題なのだ。



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最終更新:2016年11月19日 22:34