カミングスーン

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*第8話「カミングスーン」 今、三月とロディマスは凄く暇そうにTVを眺めていた こちらの世界へ来て数週間の時間が経ったが、未だに一樹の手がかりが無い ロディマスが宇宙で忙しくしていた間、 真田長官に保護された三月はデータバンクを洗い、身元不明者の顔写真を調べていたが未だに一樹は見つからない しかしこの世界は一樹が言っていた描写とそっくり極まりなく、いつかはきっと見つかると信じる事が出来た と言うわけで、2人は一樹が見つかるまで真田家で過ごしているのだった ちなみに真田家は10年前、TFと交流を持ち始めた頃に改装されており 玄関をTFが通れ、廊下を歩いても壊れる事は無い ロディマスも安心して過ごせる安全設計だった 今日も今日とて2人が目の前にピンクのエネルゴンチップとスナック菓子の袋を置いてのべーっとしていると急にTVの様子が変わった 放送が突然切り替わり、中では変な人が踊っている 露出度の高い変な格好をした少女はミス・ラーと名乗り、カミングスーンを宣言した ほほぅ、これが噂に聞いていた、と思い聞き入る2人 「愚かな人類ども!羅螺帝国はここに新たなカミングスーンを宣言する!」 TVの中でミス・ラーが真正面をぴしっと指差す カミングスーン、それは羅螺帝国が考案した新たな戦争形態である 目的は1つ、可能な限り血を流さない事 それを達成するため、戦争の場所を事前に宣言する 指定された場所からは指定日時までに全市民が避難し、無人の状態で戦いが行われる 決闘、バトルロイヤル、どうなるかはわからないが最後に勝利した勢力が指定された場所の全てを手に入れる事となっている 血を流さないという原則を守るため、撤退を始めた勢力への後追いも禁止 このカミングスーンで羅螺帝国はこれまでに勝利を重ね、すでに地球圏の1割を連邦から手に入れている そのようなカミングスーンで次に指定されたのは……アルゴノート 「カルキノスの様子はまだわからんのか!?」 地に着くほど長い銀髪を蓄えたつるぺたの少女、ユティが腹立たしげに叫ぶ 5人目のノドス……ベルクロスの2度目の討伐に向かって以来、カルキノスの行方はしれなかった 後に残されていた大型のワームホールから飛ばされた時代はわかるものの、場所がつかめない これまでに幾度も青銅のアリ塚を差し向けてはいるが、依然として行方は知れなかった 「……メヒタカ、お前が行け、お前ならカルキノスの行方を捜すついでに鉄の種族の星を滅ぼせるだろう」 メヒタカ・ポレ、ポレ族という銀の種族から援助を受けている種族の出身であるメヒタカもまたノドスの1人 その宿す英雄の種族の名はアルテミア、光を操る英雄の種族だ しかしポレ族は命あるものを食べず、非常に命を奪うことを嫌う それ故メヒタカは「何故メヒタカが選ばれたのか?」と言われるほどにノドスとして戦いに赴く事を避けていた だが今動けるノドスはカルキノスを除いたメヒタカ、ユティ、レクティ3人 そのうちユティは宿す英雄の種族の関係で今いる惑星を離れる事を許されず、 レクティの力はベルクロスとの正面衝突には向かない だからこそ唯一この場で向かう事の出来る、「でも……」と口ごもるメヒタカにユティは一瞥をくれる それが全てだった メヒタカのアルテミアに結ばれた契約 1.『銀の種族』に従う限り、ポレ族は繁栄する。 2.ノドスとして力を尽くすまで『銀の種族』に従う。 これがある限り、メヒタカは故郷のためにもユティの命に従うしかない それを理解しているメヒタカは自らの心を押さえつけ、無言でこの場を去っていく 戦いの情勢は非常に劣勢と言っても過言ではなかった 既に戦闘が開始されてかなりの時間が経過している 今回の羅螺帝国のカミングスーンの指定場所はアルゴノート付近の宙域、 明らかにその空間の所有権ではなく、アルゴノートの管理権を求めてのカミングスーンであった それを看過しなかった勢力は3つ 宇宙での羅螺帝国の対策も任されているアロウズ そしてもう1つの宇宙での1大勢力であるプラントのザフト 両軍ともにアルゴノートの所持を求めているのは明らかだった では何故アルゴノートはアクティブワープでこの場を離脱しないのか? それは先ほども青銅の種族のアリ塚が現代に出現し、それとの激戦を行ったからだ 今回送られてきたアリ塚はこれまで以上の数、およそ十数艦であり それと単艦で戦ったアルゴノートも無事ではすまなかった アルゴノートは未だに煙を上げ、アクティブワープを使用できないほどに損耗していたのだ この状況を確認した羅螺帝国はすぐさまにカミングスーンを宣言し、現在にいたる そして最後の勢力は大空魔竜 「流石は羅螺、あれを見逃すはずが無いか」 そうコメントした真田長官がアルゴノートの事を危惧し、大空魔竜隊に防衛を依頼したのだった 戦いはこの付近の各地で繰り広げられている ビームサーベルを激しく鍔迫り合わせるのはシーブックとシン、F91とインパルス そこをソーマ・ピーリスの駆るキュリオスのビームが雨と降り注ぎ、それに対してレイのザクファントムが追撃をかけ レイの一瞬の隙を付いてキュリオスがルナマリアのザクウォーリアを狙い、それをシールドで防ぐインパルス ユニウスセブンで戦った3人がこの場所には集っていた 「あの時とは違う、あの人たちは今は敵なんだ……どげんかせんといかんばい……」 シーブックが言うとおり、あの時のように味方としてではなく、お互いに敵として しかし、他の勢力と戦う余裕はほぼ無い 行動を起こさないアルゴノートの周りには既に羅螺帝国のロボットが取り囲み 戦況もまたそちらに傾いている アルゴノート直衛に回った大空魔竜、そしてガイキングが戦力として数えられない事もあり アロウズ・ザフト・大空魔竜隊はもはやちりぢり、お互いに戦う余裕すらない 古代遺跡から技術を発掘し、独自に発展させた羅螺帝国の技術に対しては ダリウス軍とは戦いなれたスティンガー、サーペントも分が悪い 性能も、そして数も上回る羅螺帝国がこれまでの戦いのように優勢だった そして誰もがいつものごとく、羅螺帝国の勝利に終わると思ったその瞬間、無差別に降り注ぐビームの雨 全長2万mに及ぶ青銅のアリ塚だ その数はおよそ4隻 アリ塚を確認してから数瞬、羅螺帝国のエンシェントアームズに指示が下る 元々防衛が目的だった大空魔竜隊はアームズとは歩調を合わせないまでも独自に攻撃をはじめ、 治安維持が表向きの目的のアロウズもそれにならう ミネルバだけがザフト上層部からの指示を受け、撤退を始めていた 1隻、アリ塚が撃沈する これだけでも次々と送り込まれるアリの数は減り、戦局が動く 反撃のきっかけがつかめた、その思いを一本のビームが打ち砕いた ワームホールの外側、未来から放たれたアルテミアのビームが太陽系を通り過ぎる しばらく後の観測結果ではいかなる被害も出ていないと判明したが、それでも戦場の意気を砕くには十分だった そしてためらうような動きをしながらアルテミアがワームホールから出現する その後、誰も自分に手を出さない事を確認した後、アルテミアは悠々とエネルギーをチャージし、再びビームを放ち、散らされた ベルクロスの拳 ユニウスセブンを砕いて以来、行方が知れなかった最強のノドスが再び現れる 自らに課せられた契約を全うするために しかしベルクロスは1人ではなかった 共にこの時代へと現れたレルネーヤとベルクロスはあれ以来戦い続け その中でこの状況を察知し、レルネーヤに一撃を食らわせて全力で飛び込んできたのだった だが、状況は2対1 そして相手側はベルクロスをわずかな間、羽交い絞めにするだけで目的を達成する事が出来る 「鉄の種族」人類の拠点としている惑星を破壊すると言う目的を レルネーヤは何のためらいも無く自分が殴りつけられる事も構わずベルクロスを羽交い絞めにし、 アルテミアは周囲から光を集め、エネルギーのチャージを再び開始する もはや何も解決策はないと思われた 「ダイヤ、大空魔竜に戻れ!ロンゴ、全速で地球へ!」 キャプテンガリスの声がブリッジに響く ダイヤをガイキングパート3に乗せ、炎の力を保たせたまま大空魔竜をぶつけようと言うのだ アルテミアから光が放たれる 放たれた光は先行している大空魔竜を追い、地球をめがけて進み…… 「ボリューションプロテクト展開!」 大空魔竜に激震が走り、目をやられるほどにプロテクトバリアが発光する だが、それが収まったとき大空魔竜はまだ残っていた アルテミアは失敗した 既にベルクロスはレルネーヤの束縛を振りほどき、アルテミアに一撃を加えている 絡め手、そして一撃の威力においては英雄の種族1を誇るアルテミアだが肉体の強度は同族と比べればたいしたことは無い 拳の一撃で撤退を決めさせるのには十分だった 既に羅螺帝国のエンシェント・アームズと大空魔竜隊、アロウズによってアリ塚も撃退されている この場は無事に収まった だが、カミングスーンの結果としてここはどの勢力が所持する事になるのか? それは意外なところで解決を見た 「私達がこの場に来た事がこの戦いの原因であり、またそれによって人類が故郷地球も失われてしまうところでした  私達は本来この時代にいてはならぬ存在、このまま地球圏を離れ銀の種族との戦いに専念いたします。来ていただけますか、エイジ?」 ディアネイラ姫の言葉にベルクロスの姿をしたエイジが頷く そう、アルゴノートがこの場を離れる事でこの場が収まる事になったのだ 元々アルゴノートの確保が目的だった羅螺帝国とアロウズは撤退し、大空魔竜隊=連邦直下の宙域となり 連邦軍は連戦連敗の汚名を返上する事にもなった スカンジビアナ半島 アルゴノートをめぐる戦いの直後に羅螺帝国が指定してきた場所はここだった 今、地球連邦軍はその威信にかけ、前回の勝利再びが合言葉となっている その本気具合は虎の子であるコアロボットが2機投入されている事からも伺える 羅螺帝国と同じく遺跡技術を利用したコアロボットは操縦に必要なライフシンパシィの関係で非常に乗り手を選び、 現在でもまだ3機しか実用状態に無い コアロボット1号機に搭乗しているのは連邦軍の弥生・シュバイエル 3号機に乗っているのはDと呼ばれる遺跡から見つかった異星人の少女だ 残る2号機を動かす事になっているのは「向こう側」から到着した三月 あの後、三月はロディマスと同行する事もあり、コアロボットに適合した事もあり搭乗者になることにしたのだった だがまだ三月は訓練中でありこの場には来ていない 羅螺帝国からもまた数体のロボット、エンシェント・アームズが送り込まれ…… 戦いが始まる 連邦軍のMS、ダガー部隊はその練度を見せ付けるかのごとく一糸乱れぬ陣形で攻撃を行う しかし羅螺帝国のロボットは焦げあとを着けはするもののまったく怯むことなく近づき、ダガーを撃破していく まさしくいつも通り、これまでのカミングスーンと同じ光景が繰り広げられると思われたその時、1つの影が現れた 突如戦場に現れたマントを付けた騎士のような巨人は最も近くにいた羅螺帝国のアームズが反応するまでも無く腕を切り落とし、 胴を貫き、手に携えた剣によって両断する 真っ二つにされたエンシェント・アームズから噴出すオイルはまるで鮮血のごとく そして弥生、そしてDが乗るコアロボット1号機、3号機に巨人は向き直り…… そのまま巨人は連邦軍、羅螺帝国の区別無く襲い掛かり、叩きのめす たった数分間、巨人が現れて10分も経過していない それでも今、この指定された戦場に立っているのは巨人1体のみ 「決闘と言うから来てみたが……不甲斐ない。地上に俺を満足させるつわものはおらんのか!」 巨人の名前はドルマン それを駆る者はノーザ ダリウス軍四天王が1人、北方将軍 これこそがダリウスの侵略が本格化したその証でもあった [[前へ>今と、明日と]] [[フローチャートに戻る>フローチャート]] [[次へ>迫り来る恐怖の罠、ダリウスの野望の影]] 初登場キャラクター 羅螺ミツキ ユティ メヒタカ(アルテミア) 弥生・シュバイエル D ノーザ(ドルマン) 初登場ユニット エンシェントアームズ コアロボット1、3号機 アルテミア ドルマン チェックポイント ・冒頭の2人 これまで出番無かったけど当初の目的どおり一樹を探してるんだよ、と三月のフォローを ついでに総司令官辞めて暇してそうなロディマスと一緒にゴロゴロ 一応コアロボットの操縦訓練もしています ・カミングスーン 羅螺帝国が前面に登場、これからは戦闘での多勢力集合要員として役に立つ事でしょう あとダリウスとの関係はまだ触れない、作中で判明していない扱いにしてみました ・ガンダムVSガンダムVSガンダム シーブック、シン、ソーマが今度は敵同士で遭遇 個人的にはこの3人が毎度毎度立場変えながら同じ戦場で遭遇、腐れ縁になっても良いんじゃないかと思ってます ・アルテミア 「光」を司る英雄の種族 劇中ではレーザー兵器の偏向や透明化などを行い、もっとも移動速度が速いとされています 今回はメヒタカの性格もありますが、ベルクロスと大空魔竜に2度も防がれると言う失態を ・アルゴノートの行方 この時代にいなくてはならないし、地球の近くにいなくてはならないけど 自分たちが直接いたら混乱を招くからあまり地球圏には近寄らないようにしよう、と判断を下すディアネイラ姫 何か銀の種族の事で重大な用件があるなら向こうから来ますし、あくまで「地球圏」なので太陽系には滞在を この状況ならアロウズというかリボンズが周りの目を気にせずアルゴノートに手を出せたりして都合も良いのではないかな、と CBの勢力的には木星圏まであるようですし ・ノーザ登場 北方将軍のノーザが地上へ初登場 なんだかノーザの性格的にこのまま普通に帰って、カミングスーンがややこしい事になってそうですが
*第8話「カミングスーン」 今、三月とロディマスは凄く暇そうにTVを眺めていた こちらの世界へ来て数週間の時間が経ったが、未だに一樹の手がかりが無い ロディマスが宇宙で忙しくしていた間、 真田長官に保護された三月はデータバンクを洗い、身元不明者の顔写真を調べていたが未だに一樹は見つからない しかしこの世界は一樹が言っていた描写とそっくり極まりなく、いつかはきっと見つかると信じる事が出来た と言うわけで、2人は一樹が見つかるまで真田家で過ごしているのだった ちなみに真田家は10年前、TFと交流を持ち始めた頃に改装されており 玄関をTFが通れ、廊下を歩いても壊れる事は無い ロディマスも安心して過ごせる安全設計だった 今日も今日とて2人が目の前にピンクのエネルゴンチップとスナック菓子の袋を置いてのべーっとしていると急にTVの様子が変わった 放送が突然切り替わり、中では変な人が踊っている 露出度の高い変な格好をした少女はミス・ラーと名乗り、カミングスーンを宣言した ほほぅ、これが噂に聞いていた、と思い聞き入る2人 「愚かな人類ども!羅螺帝国はここに新たなカミングスーンを宣言する!」 TVの中でミス・ラーが真正面をぴしっと指差す カミングスーン、それは羅螺帝国が考案した新たな戦争形態である 目的は1つ、可能な限り血を流さない事 それを達成するため、戦争の場所を事前に宣言する 指定された場所からは指定日時までに全市民が避難し、無人の状態で戦いが行われる 決闘、バトルロイヤル、どうなるかはわからないが最後に勝利した勢力が指定された場所の全てを手に入れる事となっている 血を流さないという原則を守るため、撤退を始めた勢力への後追いも禁止 このカミングスーンで羅螺帝国はこれまでに勝利を重ね、すでに地球圏の1割を連邦から手に入れている そのようなカミングスーンで次に指定されたのは……アルゴノート 「カルキノスの様子はまだわからんのか!?」 地に着くほど長い銀髪を蓄えたつるぺたの少女、ユティが腹立たしげに叫ぶ 5人目のノドス……ベルクロスの2度目の討伐に向かって以来、カルキノスの行方はしれなかった 後に残されていた大型のワームホールから飛ばされた時代はわかるものの、場所がつかめない これまでに幾度も青銅のアリ塚を差し向けてはいるが、依然として行方は知れなかった 「……メヒタカ、お前が行け、お前ならカルキノスの行方を捜すついでに鉄の種族の星を滅ぼせるだろう」 メヒタカ・ポレ、ポレ族という銀の種族から援助を受けている種族の出身であるメヒタカもまたノドスの1人 その宿す英雄の種族の名はアルテミア、光を操る英雄の種族だ しかしポレ族は命あるものを食べず、非常に命を奪うことを嫌う それ故メヒタカは「何故メヒタカが選ばれたのか?」と言われるほどにノドスとして戦いに赴く事を避けていた だが今動けるノドスはカルキノスを除いたメヒタカ、ユティ、レクティ3人 そのうちユティは宿す英雄の種族の関係で今いる惑星を離れる事を許されず、 レクティの力はベルクロスとの正面衝突には向かない だからこそ唯一この場で向かう事の出来る、「でも……」と口ごもるメヒタカにユティは一瞥をくれる それが全てだった メヒタカのアルテミアに結ばれた契約 1.『銀の種族』に従う限り、ポレ族は繁栄する。 2.ノドスとして力を尽くすまで『銀の種族』に従う。 これがある限り、メヒタカは故郷のためにもユティの命に従うしかない それを理解しているメヒタカは自らの心を押さえつけ、無言でこの場を去っていく 戦いの情勢は非常に劣勢と言っても過言ではなかった 既に戦闘が開始されてかなりの時間が経過している 今回の羅螺帝国のカミングスーンの指定場所はアルゴノート付近の宙域、 明らかにその空間の所有権ではなく、アルゴノートの管理権を求めてのカミングスーンであった それを看過しなかった勢力は3つ 宇宙での羅螺帝国の対策も任されているアロウズ そしてもう1つの宇宙での1大勢力であるプラントのザフト 両軍ともにアルゴノートの所持を求めているのは明らかだった では何故アルゴノートはアクティブワープでこの場を離脱しないのか? それは先ほども青銅の種族のアリ塚が現代に出現し、それとの激戦を行ったからだ 今回送られてきたアリ塚はこれまで以上の数、およそ十数艦であり それと単艦で戦ったアルゴノートも無事ではすまなかった アルゴノートは未だに煙を上げ、アクティブワープを使用できないほどに損耗していたのだ この状況を確認した羅螺帝国はすぐさまにカミングスーンを宣言し、現在にいたる そして最後の勢力は大空魔竜 「流石は羅螺、あれを見逃すはずが無いか」 そうコメントした真田長官がアルゴノートの事を危惧し、大空魔竜隊に防衛を依頼したのだった 戦いはこの付近の各地で繰り広げられている ビームサーベルを激しく鍔迫り合わせるのはシーブックとシン、F91とインパルス そこをソーマ・ピーリスの駆るキュリオスのビームが雨と降り注ぎ、それに対してレイのザクファントムが追撃をかけ レイの一瞬の隙を付いてキュリオスがルナマリアのザクウォーリアを狙い、それをシールドで防ぐインパルス ユニウスセブンで戦った3人がこの場所には集っていた 「あの時とは違う、あの人たちは今は敵なんだ……どげんかせんといかんばい……」 シーブックが言うとおり、あの時のように味方としてではなく、お互いに敵として しかし、他の勢力と戦う余裕はほぼ無い 行動を起こさないアルゴノートの周りには既に羅螺帝国のロボットが取り囲み 戦況もまたそちらに傾いている アルゴノート直衛に回った大空魔竜、そしてガイキングが戦力として数えられない事もあり アロウズ・ザフト・大空魔竜隊はもはやちりぢり、お互いに戦う余裕すらない 古代遺跡から技術を発掘し、独自に発展させた羅螺帝国の技術に対しては ダリウス軍とは戦いなれたスティンガー、サーペントも分が悪い 性能も、そして数も上回る羅螺帝国がこれまでの戦いのように優勢だった そして誰もがいつものごとく、羅螺帝国の勝利に終わると思ったその瞬間、無差別に降り注ぐビームの雨 全長2万mに及ぶ青銅のアリ塚だ その数はおよそ4隻 アリ塚を確認してから数瞬、羅螺帝国のエンシェントアームズに指示が下る 元々防衛が目的だった大空魔竜隊はアームズとは歩調を合わせないまでも独自に攻撃をはじめ、 治安維持が表向きの目的のアロウズもそれにならう ミネルバだけがザフト上層部からの指示を受け、撤退を始めていた 1隻、アリ塚が撃沈する これだけでも次々と送り込まれるアリの数は減り、戦局が動く 反撃のきっかけがつかめた、その思いを一本のビームが打ち砕いた ワームホールの外側、未来から放たれたアルテミアのビームが太陽系を通り過ぎる しばらく後の観測結果ではいかなる被害も出ていないと判明したが、それでも戦場の意気を砕くには十分だった そしてためらうような動きをしながらアルテミアがワームホールから出現する その後、誰も自分に手を出さない事を確認した後、アルテミアは悠々とエネルギーをチャージし、再びビームを放ち、散らされた ベルクロスの拳 ユニウスセブンを砕いて以来、行方が知れなかった最強のノドスが再び現れる 自らに課せられた契約を全うするために しかしベルクロスは1人ではなかった 共にこの時代へと現れたレルネーヤとベルクロスはあれ以来戦い続け その中でこの状況を察知し、レルネーヤに一撃を食らわせて全力で飛び込んできたのだった だが、状況は2対1 そして相手側はベルクロスをわずかな間、羽交い絞めにするだけで目的を達成する事が出来る 「鉄の種族」人類の拠点としている惑星を破壊すると言う目的を レルネーヤは何のためらいも無く自分が殴りつけられる事も構わずベルクロスを羽交い絞めにし、 アルテミアは周囲から光を集め、エネルギーのチャージを再び開始する もはや何も解決策はないと思われた 「ダイヤ、大空魔竜に戻れ!ロンゴ、全速で地球へ!」 キャプテンガリスの声がブリッジに響く ダイヤをガイキングパート3に乗せ、炎の力を保たせたまま大空魔竜をぶつけようと言うのだ アルテミアから光が放たれる 放たれた光は先行している大空魔竜を追い、地球をめがけて進み…… 「ボリューションプロテクト展開!」 大空魔竜に激震が走り、目をやられるほどにプロテクトバリアが発光する だが、それが収まったとき大空魔竜はまだ残っていた アルテミアは失敗した 既にベルクロスはレルネーヤの束縛を振りほどき、アルテミアに一撃を加えている 絡め手、そして一撃の威力においては英雄の種族1を誇るアルテミアだが肉体の強度は同族と比べればたいしたことは無い 拳の一撃で撤退を決めさせるのには十分だった 既に羅螺帝国のエンシェント・アームズと大空魔竜隊、アロウズによってアリ塚も撃退されている この場は無事に収まった だが、カミングスーンの結果としてここはどの勢力が所持する事になるのか? それは意外なところで解決を見た 「私達がこの場に来た事がこの戦いの原因であり、またそれによって人類が故郷地球も失われてしまうところでした  私達は本来この時代にいてはならぬ存在、このまま地球圏を離れ銀の種族との戦いに専念いたします。来ていただけますか、エイジ?」 ディアネイラ姫の言葉にベルクロスの姿をしたエイジが頷く そう、アルゴノートがこの場を離れる事でこの場が収まる事になったのだ 元々アルゴノートの確保が目的だった羅螺帝国とアロウズは撤退し、大空魔竜隊=連邦直下の宙域となり 連邦軍は連戦連敗の汚名を返上する事にもなった スカンジビアナ半島 アルゴノートをめぐる戦いの直後に羅螺帝国が指定してきた場所はここだった 今、地球連邦軍はその威信にかけ、前回の勝利再びが合言葉となっている その本気具合は虎の子であるコアロボットが2機投入されている事からも伺える 羅螺帝国と同じく遺跡技術を利用したコアロボットは操縦に必要なライフシンパシィの関係で非常に乗り手を選び、 現在でもまだ3機しか実用状態に無い コアロボット1号機に搭乗しているのは連邦軍の弥生・シュバイエル 3号機に乗っているのはDと呼ばれる遺跡から見つかった異星人の少女だ 残る2号機を動かす事になっているのは「向こう側」から到着した三月 あの後、三月はロディマスと同行する事もあり、コアロボットに適合した事もあり搭乗者になることにしたのだった だがまだ三月は訓練中でありこの場には来ていない 羅螺帝国からもまた数体のロボット、エンシェント・アームズが送り込まれ…… 戦いが始まる 連邦軍のMS、ダガー部隊はその練度を見せ付けるかのごとく一糸乱れぬ陣形で攻撃を行う しかし羅螺帝国のロボットは焦げあとを着けはするもののまったく怯むことなく近づき、ダガーを撃破していく まさしくいつも通り、これまでのカミングスーンと同じ光景が繰り広げられると思われたその時、1つの影が現れた 突如戦場に現れたマントを付けた騎士のような巨人は最も近くにいた羅螺帝国のアームズが反応するまでも無く腕を切り落とし、 胴を貫き、手に携えた剣によって両断する 真っ二つにされたエンシェント・アームズから噴出すオイルはまるで鮮血のごとく そして弥生、そしてDが乗るコアロボット1号機、3号機に巨人は向き直り…… そのまま巨人は連邦軍、羅螺帝国の区別無く襲い掛かり、叩きのめす たった数分間、巨人が現れて10分も経過していない それでも今、この指定された戦場に立っているのは巨人1体のみ 「決闘と言うから来てみたが……不甲斐ない。地上に俺を満足させるつわものはおらんのか!」 巨人の名前はドルマン それを駆る者はノーザ ダリウス軍四天王が1人、北方将軍 これこそがダリウスの侵略が本格化したその証でもあった [[前へ>今と、明日と]] [[フローチャートに戻る>フローチャート]] [[次へ>迫りくる恐怖の罠 ダリウスの野望の影]] 初登場キャラクター 羅螺ミツキ ユティ メヒタカ(アルテミア) 弥生・シュバイエル D ノーザ(ドルマン) 初登場ユニット エンシェントアームズ コアロボット1、3号機 アルテミア ドルマン チェックポイント ・冒頭の2人 これまで出番無かったけど当初の目的どおり一樹を探してるんだよ、と三月のフォローを ついでに総司令官辞めて暇してそうなロディマスと一緒にゴロゴロ 一応コアロボットの操縦訓練もしています ・カミングスーン 羅螺帝国が前面に登場、これからは戦闘での多勢力集合要員として役に立つ事でしょう あとダリウスとの関係はまだ触れない、作中で判明していない扱いにしてみました ・ガンダムVSガンダムVSガンダム シーブック、シン、ソーマが今度は敵同士で遭遇 個人的にはこの3人が毎度毎度立場変えながら同じ戦場で遭遇、腐れ縁になっても良いんじゃないかと思ってます ・アルテミア 「光」を司る英雄の種族 劇中ではレーザー兵器の偏向や透明化などを行い、もっとも移動速度が速いとされています 今回はメヒタカの性格もありますが、ベルクロスと大空魔竜に2度も防がれると言う失態を ・アルゴノートの行方 この時代にいなくてはならないし、地球の近くにいなくてはならないけど 自分たちが直接いたら混乱を招くからあまり地球圏には近寄らないようにしよう、と判断を下すディアネイラ姫 何か銀の種族の事で重大な用件があるなら向こうから来ますし、あくまで「地球圏」なので太陽系には滞在を この状況ならアロウズというかリボンズが周りの目を気にせずアルゴノートに手を出せたりして都合も良いのではないかな、と CBの勢力的には木星圏まであるようですし ・ノーザ登場 北方将軍のノーザが地上へ初登場 なんだかノーザの性格的にこのまま普通に帰って、カミングスーンがややこしい事になってそうですが

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