マトリクスの継承者


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ソレスタル・ビーイングの介入により混乱した戦線の一瞬を突いて、ようやく一行は宇宙港へ辿り着く。
しかし、そこで待っていたのは、指揮官機と思われる紫色の機体を中心とした数機の眼鏡のMS達だった。
その際の衝撃でシーブックは負傷、戸惑うセシリーに、そのMSのパイロットは彼女を迎えに来たと告げ、
セシリーもまたその人物の事を知っている様子。
ロディマスはその体の中にシーブックの友人らを抱え、トランスフォームする事さえできない。
もはや万事休すかと思われたが、幾許かのやり取りの後、セシリーを確保すると
MS隊はロディマスに見向きもせずにその場を後にする。
ロディマスの正体を見抜けなかったのか、それともあえて見逃したのか?
疑問は尽きないが、ともかくその場で全滅する事だけは避けられたようだ。


宇宙ルート第3話「マトリクスの継承者」



安心も束の間、港に唯一残された連邦軍保有の訓練船、スペース・アークには避難民が殺到していた。
しかしあくまでも徹底抗戦を訴える連邦軍の将校達は、
正規のクルーが皆戦死したこの船や、ようやく逃げ延びたシーブック達もその駒として扱おうとする。
一刻も早い脱出を訴える艦長代行のレアリーと連邦軍人達のにらみ合いは平行線をたどり、
彼らはいつしか第三者的存在であるロディマスに意見を求めはじめた。
自分の一言が、今後の彼らの運命を変える。
ロディマスはプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、このコロニーを脱出するよう進言する。
(自分がこことは違う世界から来たという件も含めて)異邦人である自分が個人の独断で
どちらかの軍隊に加担するわけにはいかないし、何より市民を守るという本来の役目を忘れた連邦軍の言い分に従って、
やっとここまで逃げ延びてきた人々をまた戦火の中に放り込むなど許容する事は出来なかったからだ。
レアリーや市民達もその意見に同調し、話にならないとばかりに軍人たちは
残された戦力をまとめて他のコロニーの残存部隊と合流すると言い残し、憤慨しながらその場を去った。
残ったわずかな人員は、ある意味で責務を放棄しているともとれる彼らの行動に憤慨しながらも、
その手を休めることなくスペース・アークのエンジンに火を入れる。
この艦に与えられた名の通り、残された生命の方舟として宇宙の海を往くために。


未だ戦闘の光跡が絶えないフロンティアサイドはどんどん遠ざかって行く。
仮にも貴族を名乗る者が難民船を攻撃はすまいという希望的観測と、
実際に彼らが行った「市民には手出しをしない」と宣言に一縷の望みをかけたのだが、
どうやらその危険な目論みはうまくいったらしい。
スペース・アークが目指すは地球、サイバトロンのエネルゴン採掘施設。
当然ロディマスにコネがあると思い込んでの行動だが、
地球に近づくにつれロディマスの不安は加速度的に上昇を続ける。
乗組員どころかアノー兄妹でさえロディマスはこの世界の住人でないという事を知らないのだ、
彼らが自分にかける希望の大きさは恐らく尋常なものでないはず。
もし、自分がこの世界のトランスフォーマー相手にうまく立ちまわる事が出来なかったら……?
自分の一挙手一動足に多くの人々の生命が懸かっている。
コンボイは司令官としていつもこのような重圧と戦っていたのかと、
ロディマスはマトリクスの重みを改めて痛感し、そして思う。
アナザーマトリクスは決してアテもなく自分たちの目の前に現れ、ここまで導いてきたわけではない。
きっとどこかにいるのだ。この世界に、このマトリクスの真の主が。
ならば、自分が果たすべき事は……

しかし、事態はわずかな物思いに耽る事さえ許してはくれない。
艦内に警報音がけたたましく鳴り響く。それは敵の襲来を告げるものであった。
火星の独立国家「キルナ」の機動兵器、バトルアーマー群。
それが単艦で航行を続ける連邦軍籍の艦船、スペース・アークを見逃さなかったのだ。
先の地球・プラント間の戦争でも沈黙を続けていたキルナがなぜ今になって連邦軍を襲う?
……いや、今更考えるまでもないことだろう。フロンティアIVを襲った謎の軍の件もあるし、
ザフトもさらなる軍備の増強が図られているというプロパガンダが漏れ聞こえてくる。
恐らくは、宇宙に住む人々全体が反地球連邦の意志の下で足並みを揃えたのだ。
かつてソレスタル・ビーイングという共通の敵を相手に、
バラバラになっていた地球連邦の人心が一つにまとまったのと同じように。

「今すぐ当艦への攻撃を中止してください!
 この船には民間人が……故郷を失った避難民が乗っているのですよ!?」
「投降は受け入れられない。戦地から逃げ回る連邦軍の艦というだけで撃沈するに足る理由は十分。
 トロイの木馬のようにどんな爆弾を抱えているかわかったものではありませんからな」

相手の司令官はこちらの必死の訴えにも聞く耳を持たず、冷たく攻撃命令を下す。
だがそんな状況にもかかわらず、こちらがまともに出せるMSは一機だけ。
しかもそのパイロットも正規の軍人ではなく候補生。
当然敵からの攻撃全てをさばき切れる訳もなく、いくつか着弾し、スペース・アークの船体が揺れる。
先程こそ地球人同士の問題に深く介入すべきでないと慎重になったロディマスであるが、
そこで彼は衝撃的な光景を目にする。
シーブックの友人であるアーサーが、今の衝撃で頭を強く打ち、その命を散らせてしまっていたのだ。
目の前の出来事を現実と認識できず、狼狽するシーブックと不幸な少年の亡骸を見て、ロディマスはついに起った。
これでは一方的な虐殺、デストロンにも劣る所業ではないか。
仮にもマトリクスをその身に宿す者として、それ以前にサイバトロンの一人として決して許せるものではない。
そう決意すると、ロディマスはカタパルトにその身を預け、レアリーに自らも出撃する事を告げた。

「コンボイ司令官……自分は地球人と、それも違う世界の人間と戦ってしまいます。
 後でどのような罰が待っていようとも、それは甘んじて受け入れましょう。
 しかし今は、今だけは小さき友人達を守るため、この力を振るう事をお許しください!」

そんなロディマスの背中を見送りながら、シーブックは一機のMSがまだハンガーに寝かされている事に気づく。
そのMSは戦闘に使えないのかと整備のスタッフと思しき人物に訊ねると、
パイロットがいない上に、サナリィの開発スタッフがさっさと逃げ出してしまってろくに動かす事さえかなわない状態だという。
平穏な生活を奪われ、父とははぐれ、セシリーはさらわれ、そしてアーサーは死んだ。
次々と襲いくる理不尽と、それに対してどこまでも無力な自分。
シーブックの慟哭が、混乱するハンガーの中にむなしく響き渡った。

外の戦況は、一方的な不利を強いられていた。
ロディマスが参加したことにより少しはましになったものの、戦力差が違いすぎる。
パイロット候補生であったビルギットという青年士官もよく戦ってはいるが、すでに弾薬が心もとない。
しょせん自分の力はこんなものにしか過ぎないのか……そうロディマスがあきらめかけたその時、
彼の胸の中のマトリクスは、まるであの時のように光り輝いた。
直後、別方向から次々と砲火が飛んでくる。
連邦軍の増援か? いや、違う。あの装甲に燦然と赤く輝くエンブレムは……サイバトロンだ!
三人のサイバトロン戦士と、彼らとともに現れた一機のモビルスーツがキルナ軍へと挑みかかっていく。
横合いからの奇襲にキルナの軍勢は浮き足立ち、次々とその数を減らしていった。
不利になったと悟るや、キルナは不要に戦力を消耗するわけにはいかないと素早く撤退していく。
サイバトロンとともに現れたMSのパイロットは語気も荒く彼らを追撃しようとするが、
スペースシャトルに変形するトランスフォーマーに制止される。
あまりにもあっさりと未曽有の事態が終わりを告げたことで、ただぽかんと漂うロディマスの手を取る力強い手。
その顔を見上げると

「……コ、コンボイ司令官!?」
「うむ!」

すっとんきょうなロディマスの叫びに、そのトランスフォーマーは力強く頷くと、
火星のエネルゴン採掘基地がキルナに奪われ、サイバトロンデストロン問わず多くの死者を出し、
トランスフォーマーはすでにキルナと敵対関係にあると告げた
あのMSのパイロット、ランス少尉はその数少ない生き残りの一人だと補足しながらの説明も、
ロディマスの耳には半分ほどしか届かない。それどころではないからだ。
コンボイによく似た……そう、同じ名前と、似た姿を持ったトランスフォーマー。
目の前にいる彼こそ、「この世界の」サイバトロンのリーダーに間違いないとロディマスは確信した。

「ところで君は誰だ? 見慣れない顔だが、そのインシグニアはサイバトロンのものだろう。
 名前を聞かせてくれないか?」
「私は……私の名は、ロディマス。ロディマスコンボイ。
 自らの過ちを正すため、デストロンを止めるため、そして……」
「ロディマスコンボイ? 私の古い友人と同じ名……そ、それは!?

胸のハッチを開き、燦然と光り輝くマトリクスを手にロディマスは続ける。
マトリクスの重みと向き合い、そして辿り着いた一つの回答を。
巻き起こる戦乱の中に自分が呼び込まれたのは決して偶然ではない。
この世界の叡智の結晶たるマトリクスが、正当な継承者に還るべく自分をここまで導き、
そしてこの戦乱の世界は助けを求めているのだろうと。

スペース・アークに集まった一行は、やはりこれからの事を考えると一度味方のもとへ向かわねばならないと再確認する。
異世界のデストロンや巻き込まれた少年、ロディマスと一緒にいたはずの少女の事も気にはなるが
とにもかくにも今は生き延びることが先決だ。
当初の予定通り、今度は総司令官直々に許可を得てその進路を地球へと向ける。
その先に待つ、新たな戦いの運命も知らずに。




味方ユニット
  • 初期
スペース・アーク(レアリー)
ヘビーガン(ビルギット)

  • 増援1
総司令官ロディマスコンボイ

  • 増援2
総司令官(アルマダ)コンボイ(データ上はアルマダコンボイで、愛称はコンボイ)
副司令官ジェットファイヤー(合体禁断症状)
戦士ホットロッド(SLロディマスコンボイよりむしろこいつの方がG1ロディマスに近い)
Gキャノン(ランス)

敵ユニット
β級輸送船フィッシュボーン
スカルバイパー(なんとなくどことなく見た目も役割も某ヘルダイバー似。実はF91より背が低い)

登場キャラクター
ドレル=ロナ
レアリー=アドベリ
ビルギット=ピリヨ
グルス=エラス(スペースアークのメカニック)
総司令官(アルマダ)コンボイ
副司令官ジェットファイヤー
戦士ホットロッド
ベル=ランス


  • チェックポイント

  • F91
次回冒頭でリィズが謎を解き明かして使用可能に、その流れで初出撃希望。
クルーやクラスメートは順次登場し次第。出ないような気もするけど。

  • マイ伝コンボイと愉快な仲間たち
同一存在どうこうとかその辺はややこしくなる可能性あるのでひとまず置いといて。
緊急事態にあたって捨てたマトリクスを探す組がここで登場。
メンバーは他に引き続き登場組の天空の騎士とホトロドを配置してみました。
地上は次がスパリンの話という事で、キッカーやロードバスター、インフェルノ他はそちらにお譲りします。
火星に採掘都市があったという事で(エネルゴンセイバー三人衆が埋まってましたね)
それをめぐってキルナと対立関係にあったという事にしてみました。
数行上のロディマスの決意なんだったんだというのはさておいて。

  • ランス
戦力不足はどこかで補わなければ(ryどうせ空気ならせめているだk(ry
キルナに強い復讐心を抱いていると言う事で、キルナと戦うサイバトロンと同道させてみました。
乗機のGキャノンは、マイナーなバトルアーマー出して書けなくなるより普及してるMSに乗せてしまえという案を採用。
機体のチョイス理由は「そういえばスパロボでヘビーガンとGキャノンの両方が揃った事無いよね」
Zナイトも割と過剰装備気味なので、砲撃能力に長けたこの機体が前座でも大丈夫……?
結果、主人公なのに最初の乗機はキャノン機。

てかいろいろ調べてたらキンゴジュ様打倒できるなんてどんだけだZナイト

  • 世界は助けを~
宇宙ヤバイ、未来超ヤバイ。
そう判断した何者かが節操無くイオリアに未来に起こる事教えたり、並行世界に助けを呼んだり、
泥沼化して滅亡寸前な未来の人達をそれとなく分岐点であるこの時間軸に誘導したり。
漠然とこんな考えを抱いて言わせましたが、あくまでロディマス一人の推論なので
合ってるも間違ってるも神のみぞ知るという事で。
ヒロイックエイジの世界観では確かに戦争は起きてますが別に滅亡の危機には瀕しておらず
むしろ人類以外は銀の種族の元で繁栄してるという世界観なので、そこはちょっと違うかも
ただ原作では未来を知ることができる黄金の種族がそこかしこにセーフティをかけてあるので大丈夫だったところが
何らかのイレギュラーな要因(ユニクロン?)でセーフティが崩れ去ってしまっていて、
それを修正するために~なら上記案そのままでも良いと思います

  • 次回
某対戦ゲームがサブタイトルの元ネタ。
このまま採用されるならシーブック、いきなり訓練を受けたパイロット操るガンダムを相手に戦う事に。
ザフトかな? ファントムペインかな? それともCBかな?
いきなりハードな舞台でごめんよ海本。
そういえば描かれていないザフト側の動きはどうしましょうかね。