本編から10年前に
シルヴァラントで勃発した内乱では、国境付近にあった
キムラスカの街が巻き込まれたが、
その街とは彼と妹の
ティアが住んでいた街だった。内乱で両親を失った彼は、守る力を欲してキムラスカ騎士団の門を叩き、
出世を重ね、騎士団長に就任したが、ソドスの街で内乱が起きた際、そこでの鎮圧作戦が泥沼化し、部下の殆どを失ってしまう。
守る力を手に入れながら、その力を使って何も守れなかった事と、争いにより齎される悲しみを知りながら、そこから何も学ばず
争いを繰り返す人間に絶望。騎士団長の職を辞し、ティアの前からも姿を消し、消息不明となる。
その間に、
ラザリスと出会い、彼女の「世界を一旦「無」に帰してからの平和な世界の創造」という目的に賛同。
彼女と手を組み、「結晶の大地と導きの光」編でのもう一人の黒幕として、世界中で発生する
晶化現象の裏で暗躍する。
その事実に気づいた
スレイ一行、そして妹が立ちはだかる。結果、彼らとの戦いに敗れ、晶化するも、
ラザリスが「
天帝」として目覚める時間稼ぎには成功し、世界は彼の狙い通り、新世界「
エンテレスティア」に
創り変えられた。
「追憶の楽園(エデン)」編では天帝の筆頭部下として政務面を司る「宰相」となり、彼女の統治を盤石なものにしていた。
終章で、世界を元に戻そうとする
ベルベット一行と天帝ラザリスとの決戦の場となった
帝都シャングレイスの宮殿に現れるが、
彼はベルベット一行でなく、自身が仕えていたラザリスを斬り、重傷を負わせた。それに驚くベルベット一行。
実は彼が真に目指していたのは「人間が理性の下に平和に統治する世界の創造」であり、「神」に等しいラザリスの存在は
彼の目指す世界には不要だったのである。つまり、ラザリスの事は自分の目指す世界の創造を確実に成功させる為に
利用していただけにすぎず、それまでの彼女への忠義も全て演技だった(ラザリスは薄々感づいていたが)。
自身の野望を成就させる為、直後にその事実に激高し、ラザリスを庇ったベルベット一行との決戦に臨むも敗北。
自身の命と引き換えに世界を維持しようとするも、ベルベット一行に世界を託し、エンテレスティアを元の世界に戻す事を選んだ
ラザリスと相打ちになる形で晶化し、彼の野望は潰えた。