分史世界の中の偏差の強い地域に存在する黒い歯車のような物体。
その正体はクルスニクの一族が我欲に溺れ、
骸殻を使い果たした姿であり人や物に擬態・憑依するパターンと生前の姿を維持するケースの2種類がある。
ちなみに史上最初の分史世界を構築する時歪の因子となったのは、仲間の裏切りに会い、殺される寸前だった
ミラ・クルスニク。
クランスピア社の分史対策室の
エージェントによるとそれは原因は不明だが生前の本人がより望んだ世界を形成するための本能的変化であると語られている。
また、時歪の因子は一つのところに留まっておらず、憑依する相手を変えることもある。
これは正史との違い(偏差)が大きいものに憑依する性質があるためで、その分史世界でより正史世界との偏差の大きいものが生まれればそちらに移動・憑依する。
例として、F41DB分史は生み出す元となった時歪の因子(クルスニクの一族)はヴィクトルではないが、
ヴィクトルがその世界の
ビズリーを倒した際に彼から「最強の骸殻能力者」の称号を受け継ぐと同時に時歪の因子に憑依されてしまっている。
これは正史世界での「最強の骸殻能力者」はビズリーだがF41DB分史ではビズリーを殺害したヴィクトルとなったためである。
そのため
ルドガーがヴィクトルを殺した際に時歪の因子が破壊され、F41DB分史は消滅した。
「クランスピア社の優秀な
エージェントが分史世界から戻ってこないことがある」という理由は力を使い果たした彼らが時歪の因子化し、新たな分史世界の核になってしまったためである。
正史・分史問わず骸殻を持つエージェントたちは自分たちの世界を正史世界と信じ、
分史世界の破壊を行ったためにねずみ算式に分史世界は増えていった。
ヴィクトルとビズリーの骸殻の赤い部分は時歪の因子化した箇所である。
ルドガーは時計と直接契約していないため時歪の因子化することはないが、
エルの「真の
クルスニクの鍵」の力を媒介に骸殻を発動しているためその反動はエルへと送られてしまう。
ビズリーとの最終決戦で直接契約した為に反動を受ける事になり、選択によってはエルを助ける為にそのまま時歪の因子化する。