真名はルウィーユ=ユクム(濁れなき瞳デゼル)。
彼が穢れていないのはいびつな形で
ロゼに干渉して彼女を
器としていたため。
実は目が見えていないが風の流れで敵の動きを読むことができる。
かつて彼は親友・ラファーガと共に
風の傭兵団の旅に同行していた。
5年前、
ローランス帝国の正式軍に風の傭兵団が迎え入れられ、
団長ブラドの養女ロゼと第二皇子コナンの婚約が決まった。
それは風の傭兵団の旅の生活の終わりを意味していた。
ラファーガは旅が終わることを惜しみつつ彼らを祝福するが、
デゼルは旅が終わらないことを願ってしまった…。
その想いが風の傭兵団に対して悪い方向に加護を与え、
コナン皇子が憑魔化し第一皇子レオンを殺害、その罪を風の傭兵団に着せた。
ロゼはコナン皇子を殺害する羽目になり、
今際の際にコナン皇子が放った穢れからロゼを庇うべくラファーガは身を呈し、
憑魔フューズドフェイスと化し、デゼルは彼の攻撃を受けて失明してしまう。
全てが自分が「旅が終わらないでくれ…」と願ってしまったせいであることに絶望するデゼルを「疫病神」と
サイモンはあざ笑った。
その時にデゼルは自分が全ての元凶であった現実から目を背けたい気持ちから記憶を封印し、
目を見えなくし風の傭兵団を貶めた「友の仇」をサイモンと思い込むことで自分を正当化した。
抑圧された記憶にかつて
ザビーダに助けられたことなど一切の過去を葬り去ったのである。
ずっと友の仇としてサイモンを追い続けており彼女が変異した(と思い込んだ)憑魔フューズドフェイスをロゼを
神依で操って殺そうとしていたが、
憑魔の中に親友の顔を見て全てを思い出す。
攻撃の手を緩めた神依化ロゼの体を貫いた際にデゼルは致命傷を負い、ロゼは憑魔に囚われてしまう。
デゼルはロゼを救うために
スレイに自分を
ジークフリートで撃ち出し、憑魔とロゼの繋がりを断つことを提案する。
それは自分を捨て石にしてまでロゼを救うことを意味していた…。
最終的に彼は自身を投げうってロゼを救うのだった。