テイルズ オブ シリーズにおける優遇不遇の歴史

テイルズオブシリーズはキャラクター人気の高いゲームシリーズだが、そのためにファンの間でキャラの扱いを巡って対立が起こることがある。それだけなら他作品でもままあることだが、テイルズの場合は公式サイドが率先して「徹底した人気キャラへの偏重」を行っており、それがファン対立の火種となっている。それだけならまだしも、人気キャラをよく見せるために他キャラを本来とは異なる性格に捻じ曲げて、人気キャラを賞賛させる描写が批判の的となっている。

前史

2006年12月21日、『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』発売。
本作はこれまでのテイルズキャラが作品の枠を越えて共演するという内容だが、総人数19人のうち半数の9人を『テイルズ オブ デスティニー』(5人)と『テイルズ オブ シンフォニア』(4人)が占めているという凄まじくバランスの悪い作品だった。
だがキャラクターの少なさや全体的に今ひとつなシステムの方が話題に挙がっており、少なくともこの時点ではキャラの優遇不遇問題に触れられることはなかった。

2007年6月28日、『テイルズ オブ ファンダム Vol.2』発売。
シリーズ作品のサイドストーリーの他、共演ストーリーもある作品だが、登場キャラは『テイルズ オブ ファンタジア』・『テイルズ オブ シンフォニア』・『テイルズ オブ ジ アビス』と、藤島康介がキャラクターデザインを担当した作品に絞られており、他作品のファンからは不満の声が挙がることとなった。
実際の内容は本編にあっているもの・どこかずれているものとあるが、『ファンタジア』の影が薄く、本当は人気作品の『シンフォニア』と『アビス』だけでやりたかったのではないかと思われても仕方のない内容であった。

2009年1月29日、『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2』発売。
『レディアント マイソロジー』からキャラを大幅に増やし、システムも改善したことで評価は上がったが、ほとんどの作品はヒロインが全員登場・2人以上追加されたのに対し、『テイルズ オブ レジェンディア』はヒロインではない女性キャラが1人追加されただけだったため、同作のファンから不満がられた。
またそれ以外にも、『アビス』のジェイドがストーリーにおいて大きく活躍すること、ティアを持ち上げるために他キャラの性格を改変するなど、『アビス』贔屓の片鱗が見られた。

発端

2009年8月6日、『テイルズ オブ バーサス』発売。
共演作品。藤島康介デザインのキャラが多くを占め、『アビス』のキャラにストーリーが多く用意されており、『アビス』のための他キャラ改変も備えている。その他のほとんどのキャラも、『アビス』のキャラが絡む絡まないにかかわらずおかしな改変が施された。
結果として、本作はシリーズファンに「藤島作品は徹底して優遇される」という認識を植え付けることとなり、ネット中でファン同士の争いが見られるようになった。
正確には「人気キャラが優遇される」ということであり、人気投票で上位に挙がったキャラ・コングマンが本作に登場したことはそれを裏付けているとも言えるのだが、人気キャラの多くが藤島キャラだったこともあり、藤島作品優遇への認識は揺るがなかった。

経過

その後も、シリーズのグッズなどで藤島キャラが使われるたびに優遇不遇の議論が巻き起こるようになってしまった。「他作品でそのキャラの衣装が出てきた」「公式の4コマ漫画に出てきた」という、普通なら問題になるどころか気にも留めない些細なことすら、問題であるとして批判されるようになってしまったのである。
2012年2月23日発売の『テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ』では、各作品から主人公と絆で結ばれた仲間の2人ずつを選出し、さらにボスキャラを3人だけ加えるという方法で可能な限り優遇不遇がないようにしたが、同年7月2日に配信された『テイルズ オブ ザ ワールド タクティクス ユニオン』では相変わらず藤島キャラが優遇された。

この状態をなんとかして欲しいと願う人は多いが、人気投票上位のキャラが優遇される→他のキャラにスポットが当たらないため人気の上がりようがない→人気キャラが上位のまま→人気キャラ優遇という負のスパイラルに陥っており、どうにもならないのが現状である。
また人気キャラのファンとグッズを購入するファンが被っているため、人気キャラのグッズが出続けて優遇不遇問題が放置されることは容易に想像でき、この問題は泥沼の様相を呈している。

最終更新:2021年04月08日 16:56