シアリーズの誓約は失われた術式を構築する能力。代償は命を落とす事。
要約すると「自身の命を奪った者に特殊な術式を持つ力を与える」であり、いずれ
聖寮に殺される事が決まっていた。
しかし、3年前の緋の夜以降、アルトリウス、ひいては聖寮に反発していた彼女は聖寮を離反し、
妹の
ベルベットに自分を殺させる事で彼女にソーサラーリング(喰った
業魔の能力を打ち出す技)の能力を与えた。
メルキオルの誓約は長命となる事。代償は不明だが「草木を傷つけない事」ではないかとベルベットに推測されている。
しかし、これは誓約とは別の彼の信条であったらしい。
クローディンは作中には名前しか語られないが、
暗黒時代を終わらせたアスガード王家の王で、メルキオルとアルトリウスの師。
誓約は長寿となる事であり、代償は誰も殺さない事。一般の歴史書では天寿を全うしたとされているが、
この誓約により長命を得た彼は、長い間、
対魔士として歴史の裏で活動していた。
アルトリウスを守るために不殺の誓約を破った結果、破棄の反動で死んだとも、
誓約で得られる寿命の上限(300年程度が限界であるとも推測される)を超えた事による自然死であるとも言われる。
ライフィセットの誓約は世界全体を覆える程の「浄化の白銀の炎の力」を得る事。代償は自身の姿を
ドラゴンと化す事。
アルトリウスの誓約は己の中に持つ穢れ(絶望)を強く封じる事。
これによって自分の穢れを抑え込み
カノヌシを制御する力を得ていた。
代償は義理の
妹弟を犠牲にする事であり、ベルベットとライフィセットを生贄にした。
ただし、情報媒体によってはアルトリウスのものは正式な誓約ではないともされており、
自分が過去(村で平和に暮らしていた頃の自分)を捨てるための決意であるともされる。
ちなみに
エレノアは「力を得る代わりに、負けた相手に一生従わなければならない」という誓約を課して
ベルベット一行に勝負を挑んでくるが、これはベルベットに一騎打ちで負けた後、スパイとして同行するための嘘である。
マギルゥは早くメルキオルを超えたいが為に
霊応力を高める誓約を行ない、代償として身体的成長が(貧乳のまま)止まっている。
実は
天界と地上の間にも誓約が掛けられている。
その内容は、天界と地上を繋げて一つにする事。代償は地上での人間と
天族(
聖隷)の共存。
ただし、「共存」とは「共存し続ける」事を意味し、「共存を目指す過程」はそれに該当しない為、
ベルセリア・ゼスティリアのどちらの世代も誓約は成立しておらず、未だに天界と地上は別たれた状態である。
一方で「誓約を破っている」とみなされ、地上では誓約違反の反動が常時発動している。
その反動とは、相手と共存する意思を持てない(穢れた)人間の業魔化と、同条件の聖隷のドラゴン化。
その為、ズイフウは誓約の反動で穢れが人間及び聖隷に悪影響を与え、共存の希望を挫く様を見て、この誓約を「呪い」と評している。