ボクノ秘境。

もう一度会うために


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忘れていたもの




彼女を失ったあの日から―――俺の中の何かが狂い始め、崩れ始めた。


取り巻く者全てを押し退け、傷つけながらひたすらに進んだ。


掴めない蒼い焔に魅せられ、捕らえた筈の掌に何を見ただろう。


奴の正体か。


それともただの残影か。


やがて奴と同じ力を手に入れ、利用し、また一つ一つ失ってゆく。


幸せだった世界も。


取り巻いていた笑顔も。


自分自身でさえ、自らを見失い、叫んだ言葉が一つ。





「俺はここにいる。」





―――がむしゃらに追い求め続け、結果、全てを失ってから、やっと気付いたこと。


世界の広さ。


真相の深さ。


そして―――


仲間の大切さ。


失っていたもの全てが、捨てられない大切なものだった。


それに気付きながらも、まだ先に進んで行くべきか。


―――迷った。


彼女を救う手掛かりを、掴むまで走り続けるしかない―――そう思い込んでいた。


だけど違った。


遠回りでいいから、支えてくれる仲間や、


同じ志を持つ戦友《とも》と一緒に生きてゆくべきなのだと、


出会った奴等皆が教えてくれた。


消えていた笑顔が戻った気がして、心から笑い、


再びこの世界で生きてゆくことを、俺は決めた。


幸せだった頃の自分を取り戻すため、歪んだ世界を救うため、そして―――



彼女を救うため。


俺はただ、光の指す方を目指し、進んでゆく。


ゆっくりと、一歩一歩―――


歩くような速さで。


















































































































































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