ボクノ秘境。

表と裏の交錯


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≪創作詩≫


表と裏の交錯




鏡の中の自分が俺を見つめている

俺は鏡の中の自分を見つめている

血に染まった俺の掌

服に飛び散った血痕

洗い落とされ赤く染まった水

鏡の向こうもう一つの世界が映し出す

ありのままの現実

何一つ違(たが)いのない自分から教えられたコト

決して逃げ切ることの出来ない負の連鎖

取り戻すことのできない自らの過去の過ち

見つめる過去

目を反らす現実

不確かな未来

それら一つ一つが複雑に絡み合い

交錯する現状

そして奴は笑う

「逃げられやしないさ」

「逃げるって・・・・」

逃げるってどういうことだよ

俺は鏡の中の自分に問いかける

だがしかし奴は笑うのを止めない

ニヒルに微笑む顔と甲高い笑い声が

交互に俺の脳内を駆け巡り脳裏に焼き付く

「自分のしたこと

忘れられるはずないだろ?」

いや

俺は何もしてない・・・

俺は何も・・・・

ただありのままに生きてきた

そのはず・・・・なのに

現実は逃げ惑う俺を捉(とら)え

過ちという足かせを俺に与えた

鏡から思わず反らしたその目に映り込むのは

床の上に薄く伸びた赤色の水

そしてそこに映る自分の姿

奴は続ける

「いつだって俺は見てるぜ

お前のコト。」

その言葉は俺の頭の中に重く

かつ鈍く響き

その意を考えさせた

そして導き出した答えが

俺の中で自分自身に語りかけ働きかける

そして

その紛れもない真実に気付かされたとき

俺はまた誰かを殺し

その存在を消し去っていた
洗い流したはずの手はまた赤く染まり

拳には無数の切り傷だけが

痛々しく遺(のこ)されていた

目の前には砕け散った鏡の破片と飛び散った血痕

消えたのは、〝誰か〟なんかじゃなかったのに

誰も気付かない

いや

気付けないその真実は

このちっぽけな部屋に残されたまま

そして去った奴の前で俺は吐き捨てる

「ホラ、これで誰も居なくなった」

その瞬間俺の存在は真実と共に

この薄暗い部屋の隅に消えた

それからはもう

現実は俺の前に

姿を現すことはなかった

そしてまた負の連鎖は続いてゆく

繰り返される殺戮の夜が

二度と止まることはない

世界を蝕む恐怖は

再びその牙を剥き始めた

















































































































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