05 自由への賛歌



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|album=ロックンロール ラボラトリー
|circle=岸田教団&The明星ロケッツ
|vocal=ichigo
|original=風神少女
その行方を知らずとも、
ただ、好きなように流れればいいと。
その、自由な在り方に、わたしは憧れたのだろう。

「ねぇ、鏡を見てみたら、どんな顔が写っているか。
  最後に確かめたのはいつなの?」
「ねぇ、いつもそんな馬鹿丁寧な喋り方をしていてさー、
  疲れちゃったりとかしたりしないの?」

「器用な様で、本当は不器用なのかもね?あんた。」

なんて、
急く日々には、時に疎き瑣末事がわが身を掠めて、
さすがの私も足を止めてしまいたくなるけど。

そういうときには、そう。
空にこの身を任せ。

― “自由” になる。
― “無心” になる。

飛ぶことに。飽くるまでは。無敵で居られる筈と。

― “最速” になる。

呻る風切音をして、
自由への賛歌を歌うのだ。


「ねぇ、人の領域に土足でさー、踏み入るような取材で、
  ついでに自分もすり減らすのが趣味なの?」
「ねぇ、いつもそうやって嫌われてしまいそうなことをやって、
  いつか大怪我しちゃったりしないの?」

「要領良さそうで、案外苦労人なのかもね?あんた。」

などと、
記事にもならぬ “所感” をやたらめったらぶつけられては
さすがの私も足を止めてしまいたくなるけど。

そういうときには、そう。
大地に別れを告げ。

― “自由” になる。
― “空白” になる。

ちっぽけで、でも偉大な無限の彼方の一欠片。

― “幻想” になる。

呻る風切音をして、
自由への賛歌を歌うのだ。


その行方を知らずとも、
ただ、好きなように流れればいいと。
その、自由な在り方に、私は憧れたのだから。

だから、わたしは。

― “自由” になる。

自縛しそうなコンクリフト、その全てを打ち遣って。

― “私” になる。

呻る風切音をして、
自由への賛歌を歌うのだ。
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最終更新:2018年07月27日 07:13
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