04 name for the love



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|album=辿
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|original=天狗が見ている ~ Black Eyes;永遠の巫女
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(わたしのことばが、わかりますか。

わたしをおそれて、なくのですか。

そらを、ゆびさすのは、なぜなのですか。

そこにいまから、いくことを、
あなたはきづいているのですか。

あなたの、そのなまえの、しめすとおりに。

そらへとたどるみちを、わたしとともに、さぁ)


頭上には月のない、星降る空
きらり、きらりと、降り注ぐそれが貴女の全てをあまねく照らす。

貴女はその目の奥に、得も言われぬ、無間の幻想(いろ)を湛え、
言葉なくも、私をまるで見下ろさんばかり。

嗚呼、無垢というには、あまりに、冷たい色を具しながら、
この世の全てに属さぬことを決めたようで。

それは、きっと或いは。
得られぬものへの憧憬(どうけい)か?


「愛」という言葉をたとい、私が囁いたとしても、
貴女がいずれ求める“それ”の代わりにはなりはしない。

「愛」を求めず、生きて行けと。
清き在り方を、いたく願う。


私の意思など求められていないから。
機械的に、そう、事務的に、ただ役目(こと)をこなせばいいだけなのだが。

ひとつ思い添えることが許されるなら、
生まれた限りはその命の、あらん限りに生き抜くべきであると。

嗚呼、人でありながら「架け橋」としても生きよと言われて、
その持つ命は、いったい誰のものだろうか?

それは、きっと或いは。
全てを憎む運命か?

「愛」という言葉がたとい、貴女に理解できたとしても、
貴女が求めるであろう“それ”の代わりにはなれはしない。

「愛」を探さず、生きて行けと。
正しき在り方を、ただ願う。


いつしか、「愛」無き故に足を止めてしまったら、
くびきを、取り去る役目を担いたい。

その名が、秘める願いの通りに生きる貴女は、
「愛」など、探す必要はないのだと。

…それが、きっと或いは。
名を得たものの意味なのだ。


その名は、
ただ、ひとつの名は、
与えられたことが確かなら、

それこそ、そこに「愛」の在る、確かな証となるだろう。

いつしか、その名ではない、
何かと呼ばれることになろうとも、

それでも、ほかの誰にも、その名は決して奪われない。

「愛」の在り処を胸に抱いて。
いざ、渡るは、この幻想(ゆめ)の先へ。
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最終更新:2020年10月06日 16:09
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