11 片月下円舞曲

 

こわれたツギハギのウサギ
縫い合わせたいのに 千切れ落ちた

「ねぇ、そんなモノよりあそぼうよ」
ドアの向こう声がする
回り廻り回る円舞曲
なぜ私以外は足が無いの?
「ねぇ、そんなコトよりおどろうよ」
ネコは嗤う

きらびやかなモノクロームの
ドレスで飾った色の無い貌
大理石のタイルを踏む
靴の音は独り寂しく
ツメモノ踏んだ

さあ踊りましょう 倒錯のワルツを
狂狂と何度も 精神逝くまで
歪む四重奏を 引き算
葡萄酒を散らした 片月下円舞曲

やぶれて綿の抜けたネコ
針で刺したいのに 叫び燃えた

「ねぇ、そんなモノよりあそぼうよ」
マドの向こう声がする
回り廻る回り円舞曲
なぜ私以外は貌が無いの?
「ねぇ、そんなコトよりおどろうよ」
カラスは鳴く

月が照うす茨の庭園
絡み付く棘に時を忘れた
赤く染まる鴉と薔薇
嗤い声独り寂しく
空を汚した

さあ踊りましょう 倒錯のワルツを
狂狂と幾度も 精神逝くまで
歪む三重奏を 引き算
純潔を散らした 片月下円舞曲

憐れな黒い布切れ 燃やした
いびつな木炭細工 踏み付けた
霞む片割れの鏡 ひび割れ
うつる私の瞳に 刺さりゆく
硝子片

さあ踊りましょう 倒錯のワルツを
狂狂と無限に 精神逝こうとも
歪む二重奏を 引き算
灯火を散らした 片月下…嗚呼…

歪む独奏を 引き算
香水を散らした 片月下円舞曲

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