よんた藩国4分クッキング 第一章 


ちゃららっちゃちゃちゃちゃ♪ チン!
ちゃららっちゃちゃちゃちゃ♪ ボン!
ちゃららちゃちゃちゃちゃちゃ♪ちゃんちゃんちゃんちゃん♪

『さて、ついに始まりました。第一回よんた藩国1の料理上手はいったい誰なんだ!?決・定・戦!in城内特設会場!』
どんどん ぱふぱふ♪

『司会はこの私、ヴァイス・左京、そして解説はこの方、雷羅 来でおおくりいたします。』

『よろしく』バサッ! ハトが飛ぶ。

『そんなのは、いらん。・・・さて今回は予選が先に行なわれました。そしてその熾烈な予選を勝ち抜いてきたのはこの三名です。それでは順次ご紹介いたしましょう。 まずは一人目、ハーブ店勤務の大村 やしほさんです。今回の予選は自慢の自家製ハーブを使ったハーブ料理で勝ち抜いてきました。今回はどんなハーブ料理が飛び出すか楽しみです。』

『そうですね。ちなみに自分からはハトが飛び出します。』バサバサッ! ハトが飛ぶ。あ、今度は二羽・・・

『だから、そんなんいらん。・・・気を取り直して参りましょう。二人目はこの方、桜が大好きな支那実さんです。予選では桜の花びらで燻したマグロで高得点をたたきだし、決勝進出です。今回はどんな桜料理で来るのか楽しみです。』

『桜で燻したマグロですか、おいしそうですね。でもハトを燻されると困るので、今回は出しませんよ。ははは』

『お前が燻されろ。・・・そして予選を突破された三人目の方が、今 登場されました。三人目はこの方、坂下 真砂さんです。堅実に堅実を重ね予選を突破してきました。今回の決勝でも堅実に料理をこなすのでしょうか?』

『そうですね、自分も堅実にハトを・・・と言いたいところですが、資料によりますと年齢不詳らしいですね。自分もハトをどれくらい飼っているかは不詳です。』バサバサバサッ! やはりハトが飛ぶ。

『そんなん知ったこっちゃない。 ・・・さて予選突破者は以上ですが、今回 「俺っちが出なくて誰が出るんスか」と無理やりに出場を果たしたこの方をご紹介しましょう。 言 成さんです。 本人はがぜんやる気ですが、予選に出ていないので手元に資料がありません。そのため出場者の中では一番未知数ではないかと思われます。』

『そうですね。ちなみに自分のマジックもハト以外の未知数なものを出せますよ。』

来は言いながら、着ていたマントの中からかさかさ動く黒い物体を出そうとした。そのとき!

『それだけは、許さぁーん』ヴァイスは叫びながら来の髪の毛を掴んで頭を下げさせると、背中に抱きつくような格好で胴に腕を回して来の身体を担ぎ上げる。そしてそのまま垂直ジャンプから地面に来の頭を叩きつけた。そのときの衝撃で土煙が舞い上がりその周囲にいる人間の視界をうばう。

それから三分後、ようやく土煙がはれて視界が回復すると、その中心部には来(らしき物)が頭を地面に埋め込んだままピクピクと痙攣し、逆さ向けに生えていた。ヴァイス必殺の伝家の宝刀『フライングパワーボム』が見事に決まった結果であった。

「はっ俺は何を・・・ん?これは来か?・・・大変だ!メディーック!メディックはどこだ!?早く彼を救出するんだ!」

何人かが集まり、来(らしき物)を引っこ抜くと城の医務室へと運んだ。[雷羅 来、強制退場 被害者1]
「いったいだれがこんなことを・・・?」

(あんただあんた。)と周りのものは思ったが口にはしなかった。

「まぁ、いいか。深く考えるのがめんどうだ。 だが解説が必要だな・・・」

ヴァイスがあたりを見回すと、一人のガラの悪い男と目があった。

「おぉ、裕樹、いいところに来た。」ヴァイスは裕樹を手招きして呼んだ。

「いや、はじめからおったけどな。」いいながら裕樹は、ヴァイスのほうへ歩き出す。

「ということで、解説をやってくれ。解説の来が原因不明の事故にあっちまって、困ってたんだわ。たのむよ、な、この通り」両手をあわせて頭を下げる。

「ということでってどこから出てきてん。それに、解説はいややめんどくさい。それに解説なんて出来ひんしなぁ」裕樹は即座に断った。

「そんなこというなよぉ、俺と裕樹の仲だろ?」

「いつそんな仲になってん。勝手にきめんな」

「頼むよぉ、これに失敗するとよんた様に怒られるんだよぉ。飯抜きなんだよぅ。」ヴァイスはクネクネしはじめる。

「うわっ、きもっ!クネクネすんな。それにおまえが怒られようと飯を抜かれようと俺は知らん。」立ち去ろうとする裕樹の前にヴァイスが立ちふさがり、一言放った。

「メード研修・・・」

その言葉を聞いた裕樹は顔色が急激に悪くなる。

「な、なんのことや・・・・そ、そんなん聞いたこともあらへん・・・」

知らぬふりをする裕樹にヴァイスはさらに追い討ちをかける。

「メガネに・・どじっこ・・・・どじっこメガネ・・・」

裕樹はガタガタブルブルと震えながら、「わー、わー!聞こえへんで、なんも聞こえへん!」
両手で耳をふさぎながら、「わー」「わー」いっている。

ヴァイスは最後の締めに取り掛かった。
「これなぁーんだ?」と言いながら一枚の写真(内容は皆さんのご想像におまかせいたします。)を裕樹に手渡す。
それを見た裕樹は、その写真を掴むやいなや、空中に放り投げ、毎秒32発の手刀を与え写真をビリビリに切り裂き、その後スタンピングをくわえ、最後にどこからともなく取り出したバーナーで焼き払った。

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ」肩で息をしている。
それを見たヴァイスは、「ご苦労さん。でもネガは家にあるからいつでも現像できるんだけどね。」無常な一言をすまし顔で放った。「で、解説はやるかい?」

それを聞いた裕樹は血の涙を流しながら「わかりました。やります。いえやらしてください・・・」力なく呟いた。

ヴァイスは、上機嫌で「やぁ、話が早くて助かるよ。よし行こう。さぁはじめよう」と裕樹をつれてスキップしながら席に戻った。

のちの裕樹はこう残している、『あのときほど人を殺したいと思ったことはありませんでした』

つづく・・・・

次回予告:ヴァイス「さて次回だが・・・」
       裕樹「ちょっと待ち、料理SSなはずやのに、これっぽっちも料理してへんやないか!」

     ヴァイス「細かいことは気にしちゃいけない、はげるぞ?」
       裕樹「誰がはげやねん!ちゅうか細かいか?なぁほんとに細かいか?」

     ヴァイス「さて次回だが、『ついに料理大会開催!栄光は誰の手に?』の予定だ。」
       裕樹「おいっ!無視か?なあ完全に無視か!?」

     ヴァイス「それでは来週もこの時間に『よんたで・GO!』」
       裕樹「おいっ!聞けや!つうか、よんたで・GO!ってなんやねん!」



(文:言 成)