よんた藩国4分クッキング 二品目 Part2


ポチッ・・・・チュドーン!裕樹が何かを踏んだと思ったときには空を舞っていた。周囲に爆風が広がる。
「遅かったか・・・おろかな」
ドサッ!ヴァイスの近くに落ちる裕樹
「お・・い、ヴァイス・・・気を、失う、前に一つだけ、聞いていいか・・・?」
「ん?なんだ裕樹?」
「俺がぶっ飛・・ばされた・・あれは何・・や?」
「あれか?あれは地雷だ。観客席から暴動が起きた場合に備えて設置してみたんだが、まさか裕樹が踏むとは・・・」
「暴動・・なんか、起きるわ・・・けないやろ・・」
「設置してからそう思ったが、除去するのが面倒だったので終わってからやろうと思ったんだ。スタジアムと観客席の間にわざわざ行くやつもいないかなと思ってな」
「そんな大事・・・なことはさき・・言えや・・・・・なんか最近、こんな役ばっかやんけ・・・ガクッ」
「おーい、救護班。裕樹を頼んだぞ。」
何名かが集まり、裕樹をタンカにのせて城の医務室へと運んだ。[竿崎 裕樹、地雷で吹っ飛び退場 被害者2]
「ふむ、またしても解説者がいなくなったか・・・どうするべきか。おっ、そうだ。たしか審査員の一人に・・・」
ヴァイスは審査員席へ向かい5分ほど話した後、一人の女性を連れてきた。
「いやぁ、話が早くて助かったよフィサリスちゃん。まさか解説を頼んだ二人が医務室に運ばれるなんて思っても見なかったからさぁ。」
「(えーと確かこの人のせいじゃ・・・私も気をつけなきゃ)いえいえ、お役にたてて光栄です。」
『では、グラジオラスさんお願いします。』
『はい、では気をとりなおして。次は真砂姐ぇに話を聞いてみましょう。こんにちは。』
『ええ、こんにちは。』呆れ顔で答える真砂
『参加の経緯を教えていただけますか?』
『その前にあんたなんでそんな格好してんの?』
確かにグラジオラスは変わった格好をしていた。
『今日のために、昨日夜なべして作ったんですよ。かわいいでしょ?』
一言で言うなら・・・そう、菌類系
『それにしてもなんでキノコなの?』
『それはですねぇ、料理の実況だからですよ。なのでキノコです!電波も賛成してくれました。』
しかも色は毒々しい・・・
『あと、食べたら背が縮みそうな色ね。』
『何を言ってるんですか、この色は大きくなるほうのですよ。』などと二人が言い争っていると
『グラジオラスさん?キノコはもういいから、インタビューを再開してください。話が進まないから・・・』ヴァイスが――自分のしたことを完全に棚にあげて――注意した。
『あっ、すみません再開しますね。それで参加の経緯を教えていただけますか?』
『参加の経緯?そんなの決まっているじゃない。優勝商品よ。私にはどうしてもあれが必要なの。』グッとコブシを握り締めながら答えた。
『そうなんですか。またオーソドックスな参加理由ですね。それでは最後に一言どうぞ・・・』
「そうよ、あの男に少し思い知らせてやるんだから・・・」
グラジオラスが質問するが真砂は聞こえてないのか、まだブツブツと言っている。
『あの真砂姐ぇ?』
「いいえ、少しなんて足りないわ。思いっきり思い知らせてやらないと私の気持ちがおさまらないわ・・・」
『おーい、聞こえてますかぁ?』
「普通に謝ったって許してやらないんだから、まぁ泣きながら土下座して、『私にはあなたが必要です。どうか捨てないでください』って謝ったら考えなくもないけど・・・」
『どうも、触れてはならないものに触れたみたいなので、放っておきましょう。』
「あっ、でもやっぱり・・・」とブツブツ言っている真砂をその場に放置したまま、言 成の方へと歩き出した。
『では、飛び入り参加の言 成さんに話をお聞きしましょう。こんにちは』
『あっどうもこんにちはッス。とてもナイスな衣装ッスね。うらやましいッスよ。』
『ありがとう。でも、これはあげないよ。 それでなんで参加したんですか?』
『よくぞ聞いてくれたッス。実はオレっち、この国に来る前は各地を転々としていたッスよ。んで、そのときに覚えた曲をぜひとも演奏したかったもんスから、飛び入りで参加したんスよ。』(曲=レシピ・演奏=調理と置き換えください。)
『なんとなくわかったような、わからないような・・・まぁ、わかったということにしときましょう。では最後に意気込みをどうぞ・・・』
『意気込みッスか?そうッスね・・・周りを気にせずがんばるッスよ!みんな応援よろしくッス!』
パチパチとまばらに拍手がおこった。
「うーん、どうもみんなノリが悪いッスね・・・おっと肝心なことを聞き忘れてたッス。グラっち、ちょっとマイクを貸してもらってもいいッスか?」
「ん?別にかまわないわよ。はい。」
マイクを成に手渡す。
「サンキューッス。」
『あ、あ、本日は晴天ッス。 ヴァイっち、ちょっと聞きたいことがあるんスけど・・・』
『おぉどうしたんだ成?何でも聞いてくれ。』
『えっと、今回の優勝商品はなんスか?飛び入りなんでなにも知らないんスよ。』
『おっと忘れていた。そういえば説明してなかったな。グッジョブだ!成』
『それじゃあ、説明をお願いするッス。』
『えーでは、今回の優勝商品を発表したいと思います。予選に参加した方はもうご存知と思いますが。では発表いたしましょう!今回のぉ優!勝!商!品!は・・・これだ!』
と叫びながら指を鳴らす。それと同時にどこからともなくスモークがただよい、そしてスタジアムの中心から何かがせりあがる。そこにあったのは玉座であった。観客たちはみな一様にきょとんとしている。
『よんた様の全面協力により実現しました。一日藩王権です。その日一日中は優勝者が藩王となり、我が侭し放題という特典がつきます。もちろん新しく法律をつくることだって可能です。まさに思うが侭の一日が手に入ると言うわけです。そして副賞といたしまして3000万わんわんが贈られます。』
『おぉぉぉぉぉ!』
観客席から歓声がおこる。観客はみな理解したようだ。
『それでは、今回の審査員をご紹介・・・・ん?どうした』
大会運営委員の一人がヴァイスに話しかける。二言三言かわしたのち
『残念ながら時間切れということで、審査員の紹介はまた来週でございます。それではごきげんよう・・・』

つづく・・・・

次回予告:ヴァイス「さて次回だが、その前に・・・召喚!」ボンッ!裕樹が現れた。
       裕樹「退場者になんのようや?」

     ヴァイス「いや、次回予告にはつっこみが必要なんでな。だから次回予告だけの特別出演だ。」
       裕樹「いやいや、次回のあらすじを読んだらええやないか。」

     ヴァイス「さて次回だが、『審査員長はまさかのあの人!?』の予定だ」
       裕樹「また無視かい!俺いらんのとちゃうか?なぁ? あとまさかのあの人って一人しかおらんやん・・・」

     ヴァイス「それでは来週もこの時間に『ゲェートォ!ヨンタァ!』」
       裕樹「前と掛け声ちゃうやんけ!そして俺の話を聞けぇ!」

つづく



おまけ:
裕樹「それにしても、あの優勝商品をよう、よんた様はOKしたな。」
ヴァイス「まぁな、『まる一日自由に過ごせますよ。』と言ったら喜んで提供してくれたぞ」
裕樹「あぁ、なるほど、そのときの光景が目に浮かぶわ。」

(文:言 成)