能力評価
(耐久+敏捷)÷2より 評価12
作戦
【地形】
<宇宙空間>
- 宇宙空間では空気抵抗等の妨害がなく、加速時や機体速度を保持するのに有利となる。
- 腕や脚を高速で動かしその反作用によって機体全体の姿勢を変化させ、推進剤の消費を抑えられる。
- 宇宙空間に浮かぶ物体を機体の足で蹴ったり腕で押すことで移動や加速を行える。
- 地上とは違って、宇宙空間では視界を遮る物がないので遠距離から敵機を見つけられる。
<高高度>
- 高空で雲の上の為視界を遮るものがない。
- 地上に比べ空気が薄いので空気による揺らぎが少ない。
- 高高度のため、地上へ音や姿が届かずに地上から捕捉されにくい。
【装備】
軌道降下用
空挺降下用
<生身>
服装
- 防寒服:降下時に凍傷にならないよう防寒性のある物を、重ねて着用。着地行為の妨げにならない程度で着地後はすぐ着脱できるもの。
- 軍装のポケットや袖口は、長方形のスナップボタン留めとする。(完全装備の航空機内部では、カーゴポケットは使用困難な為。)
- 上衣は、内側をファスナー、外側をボタン留めとして風の侵入を防止し、腰部を絞り込んだり緩める為の紐をつけておく。
- 降下時に耳栓を修めるポケットは、左腕肩部に小ポケットを設ける。
- 着地時の衝撃を吸収緩和する為に、臀部の着地を二重としポケットは設けない。代りに、裾にポケットを設ける。
- 隊長が携帯する降下編成表、隊員が装備する嘔吐時の袋や手袋、防水収納された嗜好品などは胸ポケットや脹脛のポケットに収納する。
- 主パラシュート・予備パラシュート:落下傘は、主傘だけでなく予備傘も必須。
- 衝撃緩衝材
- 酸素呼吸器
- ヘルメット
- 降下用装備コンテナ
【陣形】
パラシュートの接触などを避けるため、ある程度分散して降下。その場合、予め集合ポイントを指示しておく。
【体術】
<事前準備>
- あらかじめ着陸する地点にいると予測される敵の位置や規模に関して調べておく。
- 敵の地対空攻撃で攻撃されないように移動ルートを選択する
- 着陸地点を一箇所にする場合、戦力を集中させることができる
- 着陸地点を複数にする場合、相互に連携することで敵をかく乱しやすくなる。
<着陸地点の選択>
- できるだけ敵の攻撃が少なく、降下部隊が接近しやすい場所を選択する。
- ビルなどの高い建物がない場所を選ぶ。
- 戦闘地帯に直接下りる場合は、援護射撃を十分に行ってからにする
- 再集合地点として部隊の集結に都合のよい場所を選択する。
- 着地した者が怪我したりしないように、障害物がない場所を選ぶ。
- 川や森などは降着地点としては危険なので避ける。
- なるべく平らな場所を選択し、岩石やでこぼこの多い地形は避ける。
<HALO(高高度降下低開傘)による降下>
特徴:
- 一万km近い高高度で行われ、地上からは捕捉されにくくなる。
- 高度500m近くまでは自由落下し、それからパラシュートを開く。
- 高度が高いので地上には航空機の音などの騒音が届かず、目立たない。
- 正確に着陸地点に向かうため、風向きを考慮に入れる。
- 高高度であるため気温が低くて風速も強く酸素も少ないので防寒、酸素供給用の装備をしっかりしておく
<着陸>
- 着陸した部隊は速やかに付近の状況や敵を調べて情報を送る。
- 敵がいる場合は航空機や先行降下部隊で着陸地点の敵を無力化し安全を確保しつつ着陸を行う。
- 補給用の集合地点を確保する。
- 輸送機が攻撃されるよりも早く降下する。
- 五接地転回法で着地時の衝撃を分散、緩和させる。
- 体を垂直にして速度を上げる
- 1kmまでパラシュートを開かないようにして、超低空着地
- 舌を噛まないように気をつける
- 車輛や火砲など、重量がトンの単位の物は重量投下器材で投下する。
- 折曲銃床式(折畳銃床)の仕様を用いる。
SS・イラスト
妙な静けさが満ちた機内には、ただただエンジン音だけが響いていた。
髪が長く迷彩服がそのりりしさを際立てている美女が、一人乗っている。
名をフィサリスと言う。
彼女は先日、憧れの黒オーマ部隊の指揮官、バロとのお見合いをしたばかりであった。
「バロ様・・・、再びあなたと会い見えるまで、私は負けません・・・。」
戦場へと向かうその心には、ただ一つの約束だけが明かりを灯していた。
「バロ様、またお会いできると約束しましょう」
「承知した。綺麗な髪のかた」
いつかなうとも知れぬその約束を胸に、彼女は彼女の愛する漢が褒めた髪を束ね始める。
そこにいたのは、恋する乙女ではなく、愛するものとの未来を護るために立ち上がる、世界の守りの一人であった。
一人の乙女が世界の守りへと変貌を遂げる様子を、ただ見つめている青年がいた。
よんた藩国摂政、竿崎裕樹である。
正確な記述をすれば、彼は見つめていたのではなく、ただ見ていたのである。
ぼんやりと、考え事をしながら。
彼の頭を占めていたのは、一人の女性だった。
裕樹自身、未だに“気になって”はいるが、それが“好きだ”とはまったく思っていない。
「支那実ちゃん、大丈夫やろか・・・。輸送機の方に乗ってるらしいけど・・・。」
自分がもっと危険な降下作戦に参加していることを忘れ、ただ“気になっている”人の事だけを考えている。
ふと、支那実の声が聞こえた・・・気がした。
乗ってるはずはない、と分かっていても周りを探してしまう。
ちらりと影が見えたような気もしたが、こっちは本当に気のせいだった。
「裕樹さん、絶対帰ってきてください。死んだりしたら許さないですよ。」
今度ははっきりと聞こえた。裕樹自身の頭の中から。
座り込み意識を集中する。自然と手が頭の方へと向かった。
裕樹にしては珍しく、支那実が絡むことで頭の回転速度が鈍らなかった。
心を落ち着かせ、耳を澄ませる。
「どんなに離れてても、一緒にいますよ。応援してますから。」
裕樹は目を閉じ、心に浮かぶ姿をはっきりと見た。
およそ70cmの真っ白な犬のアイドレスを着た支那実の姿を。
(絶技メッセージ・・・、私用に使ってええんか?)
頭に『うっかり』と付くとはいえ、そこは一国の摂政。
つっこむ場所が人とは違う。
(でも、あのアイドレス着たときの支那実ちゃんも可愛かったなぁ・・・)
しっかりと思い出を目に焼きつけ、ゆっくりと目を開く。
目の前には、目を閉じる前と変わらない光景。
ただ一点違っていたのは、裕樹の瞳がここではないどこか遠く、いつか来る時を見ているようであることだった。
裕樹がメッセージを受け取っている頃、隣ではお守りを手になにやらブツブツと独り言を呟いている。
「大丈夫だ…、この彩のお守りがある限り、絶対に失敗はない…はずだ。」
出発する時に見合い予定の相手である、彩という少女(10代前半)に手渡しされたお守り。
受け取った槙本人は知らないが、中には彩の髪が入っていた。
『無事に帰ってきて』という願いが込められたものである。
ただ、渡した彩本人も知らない事だが、このお守りにはもっと別なものも入っていた。
超小型発信機と、カプセル1錠である。
カプセルの中身は、飲めば数分で楽に死ねる毒薬である。
入れたのは彩を助手にしている玖礼蒼麒である。
彼女の保護者でもある蒼麒は、槙との見合いを決して認めない。
しかし、戦地へと赴く槙に自作のお守りを渡そうとする彩の姿を見て、親心が出てしまったのである。
たとえ本人が動けなくなろうとも見つけ出せるように発信機を。
もしも死ぬよりつらい状況になったら、楽になれるよう自害用毒薬を。
多少、屈折した感じもしないではないが、それでもよく考えられている。
問題としては渡した彩も、もらった槙もそんなものが入ってるとは夢にも思わなかったことである。
「お守りは、開けちゃダメだってばっちゃが言ってた。」
そんな独り言も呟いていた。
だが、幸運の女神、いや、この場合は恋の女神というべきものが彼に微笑んだ。
ずっと握っていたお守りの隙間から髪の毛が飛び出していた。
すっと、引き抜く槙。
抜けた髪は、槙よりはるかに長かった。
そうしてようやく気付いた。
お守りの中身に。
心の中が10代前半である少女で満たされた。
この時ばかりは、彼の趣味である赤いビキニでさえ心の片隅から追い出された。
そして、もう一度強くお守りを握りしめ目を閉じた。
もはや、怖いものなど無いように感じた…が、一つだけ今の彼が恐れるものに行き着いた。
このまま、自分が戻らず、未亡人(まだお見合いすらしてませんが)になってしまう事であった。
そうして、槙は自分を奮い立たせ、心の一部分だけ場所を空けた。
偉大なる諸王の王が舞い降りる事のできる場所を。
一方では降下前の最後の確認が行われていた。
「降下地点はここを中心に半径2~3kmといったところか。
集合場所は何箇所か設定しておいて、一旦近くで集まってから合流する方がいいか。」
「そうすると目標からは少し離れますね、よんた藩王。」
「高高度からの降下作戦だ、それはしかたあるまい。それよりも合流する事を考えよう。
バラバラでは各個撃破される可能性が高いからな。我々はなんとしても帰らねばならん。
そうでしょう? 真砂さん。」
藩王であることをうなずかせる、心を見透かしているような微笑みを湛えながらよんたは言う。
その顔を見て、自分が惚れたもう一人の漢の笑みを思い出す、真砂。
(この戦いから帰っても指輪渡してくれなかったら、そうね…思いっきり口を引っ張ってやろう)
想像して、口元がほころぶ。
「どうやら楽しい思い出か何か、置いてきたようですね。いいことです。」
「楽しい思い出置いてくることが、いいことですか?」
「何が何でも生きて帰ろうと思うでしょう?」
そっと目を閉じ、数秒間思い出に耽る真砂。
よんたは、眼鏡越しに思慮深げな目でそれを見守っている。
「はい。なんとしても帰りましょう。帰らないといけません。」
真砂は、かくたが見たら惚れ直すであろう澄んだ瞳で、真っすぐによんたを見つめ返した。
「いい返事です。もちろん私も帰りますよ。何せ藩王ですからね。
私が帰らねば藩国なくなりますからねぇ。」
これから死地に行くとは思えない、陽気な調子で笑い声を上げる、藩王よんたであった。
//*//
そして。航空機スタッフチーフがカウントが開始を告げる。
「カウント20からスタートします。びびるなよ! 皆さん!」
「ういっすー」
「らじゃですー」
「……こら! 気の抜ける返事しないの!」
「ははは、はい!」
「了解ですー!」
「……よろしい」
「カウント10切りました!」
何故か――輸送機に残る皆が敬虔に祈っている気がした。
何故だろう?
怒鳴り合うように、状況を報告しあう声が祈りに聞こえた。
「……6、5、4、」
時間が、
ゆっくり、
流れ出した。
「3」
皆がなんとなく顔を見合わせた。誰ともなく笑う。
「2」
皆クスクス笑っている。
「1!」
藩王と目があった。不敵な笑み。
「ゼ――」
エアロックの近くにいたフォーメーション上先発の一人が
「――ロ!」
飛び出す!
/*/
「NE(ネーサン)、降下!」
「TG(ターゲッティングバロ)、降下!」
「RB(レッドビキニ)急げ! GOGOGO!」
「SS(スチールストマック)、降下! 頼む…成功してくれよ…!」
「パラシュートはまだだ! まだだぞ! 怖いだろうが……我慢だ…がんばれ…」
「ES(エイトソルジャー)降下!」
「MW(メモリーズライター)降下開始!」
「全員の降下開始を確認」
「高度10000!」
「5000!」
「2000…」
「NEからMWまで現時点で高度そろった! 位置もいい!」
「ぶつかんじゃねえぞ…」
「おいおいおい! 近いって! パラシュートからま…いや、よし! 離れたっ!」
「高度1000!」
「開傘したっ! トラブルなしっ!」
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (kouka.jpg)
/*/
「全員の接地を確認!」
「イィィィッヤフーーー!!」
「やった! やった! やった!」
「行け行け! ぼさっとしてんな! 走れ! 走れ! クソ走れ!」
RP
フィサリス@よんた藩国 :「すごい、外が真っ赤ですよ」
グラジオラス@よんた藩国 :「怖くても目をぎゅっとしない!しっかり見るー!」
グラジオラス@よんた藩国 :「降下ポイント確認してねーーーーーーーー」
竿崎裕樹@よんた藩国 :「まだですよーパラシュートはまだですよー」
竿崎裕樹@よんた藩国 :「ギリまでまってくださいねー」
竿崎「ああ…怖いなぁ、全く。高いところは好きだけどさ…まあでも」
竿崎「やるしかねえか。うっし、行きますか。航空機スタッフの皆様、ナビよろしくです」
竿崎「んでは、一丁気合いを入れて…」
竿崎「GO! っとぉ!」(飛び出す!)
よんた@よんた藩国> 「たのむ!戦場までたどりつかせてくれ!」
坂下真砂 > 「着地地点よし、あとはパニック起こさないようにー!」
坂下真砂 > 「これが失敗したらどうしようもないんだから!何がなんでも成功させるわよ!」
槙昌福>「信号受信・・・現在位置特定・・・集合地点は近いな。」
槙昌福>「高度・・1000パラシュート展開!」
槙昌福>「んぐ・・・Gがっ、んんまだまだぁ!」
槙昌福>「壮観な眺めだな・・・オーケストラ、必ず成功させてみせる!」
応援
雷羅 来「絶対生きて帰ってこいよ。でないと、許さんからな!」
最終更新:2008年07月09日 23:22