夜の静寂に、漣が波紋を広げていく。 エルズから六日間の船旅の後、アミラルにて。 彼女にとっては、初めてのバイアシオン本土で迎える夜。 そして―――「……ふふふ」「ち、ちょっと待て」 柔らかな寝台の上で、必死に逃げ出そうとする青年と、 その体に圧し掛かる少女の姿が影絵となって壁に浮かび上がる。「待たぬ。もう随分と待ったのだからな」「だ、だからって……」 引き攣った表情を浮かべ、何とか逃げ道を探そうとする青年の瞳を翡翠の瞳が覗き込んだ。 近づき過ぎるほどに近づいた少女の吐息が、顔にかかる。「……なんじゃ。わらわでは不服か?」「い、いや……そういうわけでは」 僅かに熱を帯びた吐息を受けて、顔が赤くなる。その上擦った声に、少女は妖しげな笑みを浮かべた。「ならば、問題あるまい?」 そう告げると彼女は、青年の股間へと視線を移した。
『わらわは決めた。魔法で子を残すのはよそう、運命に抗おう、と』
ぴちゃぴちゃ、と猫がミルクを飲む時のような粘着質な音が部屋に響く。「……ちゅる……んむぅ…ちゅ……んはっ、……どうじゃ?」 股間に顔を埋めていた少女が、上目づかいにこちらを見つめる。 その薄桃色に上気した頬に、潤んで揺れる瞳に、先ほどから早鐘のように打ち鳴らされていた心臓が更に狂騒する。ドクン、と少女が咥えている肉棒に一層の血が流れ込んだ。「―――っ」「……んむっ!? ……ふふっ…ちゅっ、くちゅ……」 一瞬驚いた様に目を見開いた彼女だったが、すぐに気を取り直したように笑みを浮べ、手と口の動きを再開する。「なん……で…こんな」「……ちゅぅ……ぷはっ………、ふふふ。わらわを誰じゃと思うておる。 わらわの風読みを以ってすればこの程度の知識を得る事など、造作もないわ」 逸物から口を離し、誇らしげに笑みを浮かべる元エルズの女王。 もはや、その言葉に突っ込むだけの余裕は残されていなかった。 薄翠色の巫女装束に包まれた少女の幼い体を抱く事に、既に理性は抵抗できない。
猛烈に膨れ上がった情欲に身を任せる。「……エアッ!」「ん、んんむっ!?」 彼女の小柄な身体を抱きしめ、その小さな唇に貪るようにキスをする。 そのまま、体勢を入れ替えて少女の上に覆い被さった。「ん、んんんっ!? ……はふ、ちゅ……ん、むちゅ……」 舌を差し入れ、彼女の口内をかき混ぜる。「んんぅ……ぷはぁっ……ど、どうしたのじゃ、急に?」「ごめん……あまり加減はできそうにない」 目を丸くしてこちらを見上げるエアに、もう一度唇を重ねる。 そのまま、薄い生地の上から胸に触れた。「……ん」 目を閉じてこちらの手を受け入れる少女の鼓動が、自分に劣らず狂ったような速さであることに気付き、小さく笑みがこぼれた。「な、なんじゃ……急に」「いや、何でもない。続けるよ」 不審そうに目を開けたエアに笑いかけると、ゆっくりと胸への愛撫を始めた。 大胆に―――けれどその華奢な体が壊れないように、慎重に。
何もかもを焼き尽くすような情欲はそのままに、けれどソレを上回る少女への愛おしさが心を埋め尽くす。「……んぅ…は、ぁん………はぁ……ゃ、あ」 掌で包み込むように揉みほぐすと、エアが甘やかな吐息を漏らす。 ツン、と薄翠の生地を押し上げる乳首を爪弾くと、彼女はビクリと身体を震わせた。「ふぁっ……あふ、すこ……待、……んぅっ……ぁあっ」 初めての感覚に震える少女の唇に、頬に、首筋に、何度も何度も唇を這わせる。 そして、片手を深いスリットから覗く細い足へと伸ばし、その太ももをそっと撫で上げた。「や、んふっ……そ、そこはっ…んんぅっ」「大丈夫だから」 慌てたように顔を上げ、こちらの手を押し留めようとするエアに口付けをしながら、足の付け根……巫女装束に隠された聖域へ手を触れる。「んんぅ……あぁっ!」 くちゅり、と粘着質な音がした。 そこは既に潤と湿っており、下着はすでにその用を成していなかった。 そのまま、下着越しにぐっしょりと濡れた秘部を撫で上げる。「ひぁっ! ……あっ、あっ、あっ……ま、待てっ!!」 その刺激にエアが悲鳴を漏らしながら、全身を震わせる。 そして―――指先が、下着越しに何かコリッとしたモノに触れた瞬間。「あ、ゃ……っ! ~~~~~っ!!」 知識はあっても経験のない少女は、突如として襲い掛かった強烈な刺激に耐え切れず、全身を弓なりに反らせ、声にならない絶叫を上げた。
荒い息づかいと、どこか甘い―――男の精神を狂わせる匂いが部屋に充満する。「はっ、はぁ……はぁ……す、すこ、しは加減せぬか」 息も絶え絶えになりながら、エアがこちらを睨む。その少し涙目になった少女に、キスをして詫びながら、装束の帯を緩め、肩口の留め金を外す。「あ……」 はらり、と薄い布地がはだけ、少女の幼い身体には少々不釣合いな大きさの膨らみが姿をみせる。 そのまま完全に脱がすこと無く、雪白の肌、その頂にそっと色づいた桜色の蕾を口に含むと、エアの唇から再び嬌声が零れ落ちた。「んっ……ふぁ……ぁ、ぜ、全部……あぁっ……脱がさぬ、のか?」 中途半端に装束を脱がされたせいで、上手く身体を動かす事が出来ず、窮屈そうに彼女が体を動かす。 それには答えずに、下着を脱がし直に秘唇に指を這わせた。「……っ! ひぁ……ひ、…んんぅ……わ、わらわの……あっ…問いに……あぁっ!!」「悪い。このまま、挿れるよ」「ま、待て……わらわが、上に」 そう、荒い息の中告げると、エアは身を起こす。 そして、こちらの体の上に跨り、肉棒を自らの秘唇にあてがう。 そのまま、意を決したように腰を落とした。「―――っ!」「―――ぅあっ! ……あ、ぐ……っ」 こちらを食い千切らんばかりの締め付けに、知らず呻き声が漏れる。小さな身体で、己を受け入れている少女を支えながら、果てそうになるのを息を止めてやり過した。 ギチギチ、と音が聞こえてきそうな程に窮屈な彼女の胎内を、肉棒の先端がゆっくりと割りひらいて行き、やがて一際強い抵抗に出会う。「……エア」「…………」 翡翠の瞳と視線が交錯する。エアが小さく頷くのを見て、彼女が腰を落とすと同時に下から突き上げた。
ぷつり、と何かを突き破る感触と共に突如抵抗が消える。「~~~~っ!! あぐぅっ、はぁあああ――――――っ!!」 エアの身体が大きく痙攣して、何度も小刻みに息をはく。「大丈夫か?」「……はっ、はふ……はぅ……ふ、ふぅ……ん、だ、大丈夫じゃ」 小さな体を震わせながら、必死に痛みを堪える彼女の姿に言い様のない罪悪感が胸を占める。だが、その罪悪感すら今の自分には快楽をもたらす麻薬となる。「……んっ、なん……まだ、大き……んぅっ!」 胎内に不釣合いな大きさの逸物を抱え、エアが苦しそうに呻く。 少しでも彼女が痛みを紛らわせられるよう、手を伸ばしゆっくりとこねる様に胸を揉みあげる。ツン、とその頂で勃っている乳首を摘み、同時に片手を結合部へと伸ばすと、エアはびくりと体を振るわせた。「んふっ……は、……ぅ」 緩やかに腰をグラインドさせ始めた彼女に合わせて、クリトリスを親指の腹で刺激する。出来る限り優しく、彼女が快楽を受け入れられるように……
その甲斐あってか、しばらくするとエアの唇から再び悩ましげな吐息が漏れ始めた。 トロンとした目がこちらを見下ろし、ゆっくりだった腰の動きが速く大きくなる。「……ああっ……はぁっ……んん、あたって……」 エアの動きにあわせて下から突き上げると、背を反らしながら彼女は悲鳴を上げる。乱れに乱れた巫女装束から除く結合部では、小さな陰唇が肉棒をしっかりと咥え込んでいる様が見られた。破瓜の血の混じった愛液に濡れ、粘膜が妖しい光を放ちながら真っ赤に充血している。「……あっ、あっ、あっ、あは……んんぅ……いぃ……ああんっ!」 普段の凛としたエアと、快楽に酔っている今のエア。巫女装束を身に纏っているせいで、否応なしにそのギャップを感じさせられ、こちらの思考を灼熱させる。「はぁっ……あ、……あたるっ……奥にあたって……んんぅ!!」「……く」 エアの腰を掴み、大きく下から突き上げる。円を描くように腰を回しながら、小刻みに何度も何度も彼女の膣内を擦り上げる。「ひぁっ……やめ、……またっ! ああぁっ、ふあぁぁあああ―――!!」グチュグチュ、と卑猥な水音が部屋中に響き、泡状になった愛液が結合部から漏れる。ただでさえ狭い膣内が、更に締まりヒダというヒダが肉棒に巻き付いて射精を促す。「ああぁ、あふっ……、んふぅ……ひあっ、ああああああぁ――――――っ!!」「……くぅっ、エア……っ!!」 エアの全身が痙攣し、膣が激しい収縮を繰り返す。こちらの精を搾り取ろうとするその刺激に耐え切れず、彼女の中へと全てを吐き出していた。「はぁ……ふ、ん……あぁ……はふっ……ふぅ、……この、ケダモノ」 胎内に放出された精を受け止め、ゆっくりとこちらへと倒れこんできた少女を受け止めると、彼女は恨めしげにこちらを睨んだ。「手加減せよと、言うたではないか……」「いや、申し訳ない」 そっと乱れた髪を撫でながら謝る。エアはくすぐったそうに目を閉じて、こちらへと頬を寄せた。「ま、よかろう。わらわから迫ったのだし…………その、気持ち良かったし」 そう、耳元で囁くと彼女はそのまま、暖かな夢の中へと包まれていった。
『風の巫女よ……風になれ。 お前の母たちが逃れたいと願っていた、地獄のくびきから逃れよ』
ノーブル、そしてロストールへと伸びる街道を一組の男女が歩いていた。 一人は冒険者という風体の青年。もう一人は、どこか神秘的な雰囲気のある薄手の衣装に身を包んだ少女。「で、これからどこに行く?」 青年が、少しばかり前を歩く少女に声をかける。 街道沿いに茂る木々の隙間から零れ落ちる陽光に、彼女は目を細めた。「そう、じゃな」 青年の問いに彼女は足を止め振り返ると、そのまま彼が追いつくのを待って横に並ぶ。 柔らかな風を受けて、肩口で切りそろえられた髪が、薄翠の装束が揺れた。「どこに行くにせよ、何をするにせよ……これだけは確かじゃ」 木漏れ日の中、少女は目を細めて青年を見上げる。「定めや運命などという魔物じみた存在にとことん抗い、魔法などに頼らず子を宿し、子孫を残す事じゃ……。のう、―――――?」楽しそうに青年の名を呼ぶとその腕を取り、小さき風の娘は優しい風の中、軽やかに大地を蹴った。
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