港町アミラルのギルドの親父が、ユリアシュとノエルのことを考え込んだのにはわけがある。さきほど「ちょっと、しくじっちゃったな。」「…すいません、ユリアシュさん。」「また言った。全然変わってないな。」と言いながら、ギルドを出て行った二人のことだ。ロストールとディンガルの激しい戦争の中、めきめきと頭角を現していった二人は、もともと別のパーティーを組んでいた。そして戦乱の集結を機に、新たにコンビを組んだというわけである。実力派の二人だけに、今や大陸最高とも名高い。一見すると、冒険者仲間として実力を深く信頼しているのみならず、仲のいい兄妹のようでもあり、互いを慈しみあう恋人同士のようにも見える。それだけならば、とくに気にかかるという事はないのだが…。だがギルドの親父には、小さな違和感が常にあったのだ。二人が別々のパーティーを組んでいた頃と比べて、ノエルの笑顔にはどこか影が見え隠れして、いつも自分が悪いと謝っているように見える。そして、ユリアシュは生来のぼけぼけっとした天然さが消えてしまい、何かに追い立てられ、焦っているように見えたからだ。親父は色々考えをめぐらせているうちに、最近ノエルの保護者たちの姿を見かけていないということに、ふと気がついた。
海運に携わる水夫たちが騒ぎ活気に溢れていたアミラルの夜も、完全に宵闇の底に沈み人の気配が失せたころ。町のはずれにある、宿屋の別館前の路上で、模糊と不自由そうに動く白いものがあった。見る人がいれば、「あっ。」と驚きの声を上げたであろう。そこには一糸まとわぬ、あられもない姿のノエルが、犬のように四つん這いになっていたからだ。そして、その傍らでユリアシュが、彼女の耳元で何か囁いていた。「あの仕事の中で謝ったら、『外に出る』って言ったろ。賭けだからな。」「ほんとうに…やるんですか…?」「あと、これつけろ。」ユリアシュが懐から取り出したのは、愛玩動物につける首輪と荒縄だった。男が何をしようとしているのか分ると、ノエルは肩を震わせた。「海王の像まで、真夜中のお散歩だな。」ユリアシュは首輪を開くと、ノエルの首に回し、すこしきつめの所で留め、首輪に荒縄を着ける。死ぬほど嫌なのに、ノエルはされるがままだ。再びブルブルと小刻みに震えだした。「やめて、やめてください…。」首輪と縄の結び目をうなじにまわすと、ユリアシュはゆっくりと歩き出した。荒縄で首輪をつながれた犬を引くかのような姿だ。誰かに見られるのが怖くて、強くて引っ張られても、歩みを進める気力がノエルには無い。目の前に見える交差点が視界に入り、涙目でしり込みしてしまう。「誰かに、誰かに見られちゃいますっ。」「いまさら何だ。もともと、だめな自分を変えたいって、ノエルが言い出した賭けだろ?」「うぅ…。」一番の弱みを突かれ、ノエルはべそをかきながら、意を決しゆっくりと四肢を前に出す。その瞬間、ノエルは愛玩動物そのものになったような気がした。なにか、戦慄とともに、今までに体験したことも無いような体の火照りを感じたのだ。
アミラルの広場に繋がる少し幅の広い道に出ると、恥ずかしさで真っ赤になったノエルは、一歩動くのを嫌がるどころではなくなった。往来の建物の影や窓から誰かが自分を見ている気がするのだ。信じられないほど肌が鋭敏になり、そよ風すら突き刺す視線のようだった。後ろから秘所を見られていたとしても、隠すことなんて出来やしない。万が一人が来たら、なんて事は考えたくもなかった。だからノエルは、俯きながらも、縄をもつユリアシュの後を必死に追いかけた。「誰か来た。」「いやっ。」「う~そ♪」サンダーボルトでも浴びたようにビクリと体を震わせ、清純華麗な顔を恐怖に歪ませたノエルを、舐める様に視姦しながら男は笑った。「こんな時間に外にいるのは自警団の連中ぐらいだ、そんなに心配するな。俺に任せろ。」ノエルは四つん這いで石畳の階段をのぼりながら、自分が壊れてゆく気がしていた。こんな格好で広場になんて行きたくない気持ちと、素早く動いて少しでもはやく終わらせたい気持ちが入り混じった不思議な感情。自分のコントロールをどんどん他人任せにする被虐感が、徐々に小さな体を満たしていく。そして、それがとても楽で気持ちいい気がするのだ。首輪を嵌められた自分と、荒縄を握るユリアシュさんを受け入れたい。そうすることで駄目な自分では得られない、安心できる場所が見つかると、昔の仲間たちが言っている気すらした。
店じまいをしてはいるものの、酒場の近くではノエルの脚が再びすくんだ。明かりがカーテンから漏れていた上、酔いつぶれて外壁で寝ている客がいたからだ。「いやです…。」本当に見られてしまうと思うと、ノエルの脚は動かなかった。「わかった。わかった。」結局、ユリアシュは苦笑しながら酔客を適当な場所に動かして、先に進むことにした。酒場の前を通り、ギルドや道具屋も越え、夜の広場を目指して再び石の道を歩いていく。そして、二人はやっと広場にたどりついた。
ユリアシュはノエルに、広場の真ん中――海王の像の前で言った。「どんな気分だ?」「は…恥ずかしかった…です。」「でも、部屋の中でされるより興奮したんだろ。」「そっそんな!」ユリアシュはいきなりノエルの内腿をつるりと撫であげた。まだ少女の面影を色濃く残しているが、凄腕の剣士らしく肉はしっかりとついている。その腿にはたっぷりと淫裂からの露が滴っていた。ユリアシュは、にたにたと笑った。そしてノエルの両手を後ろ手に縛り上げながら、自分のズボンに手をかける。「俺も楽しませてくれよ。」だらりと垂れてはいても怪物としかおもえぬ、てらてらとあぶらぎった巨根が、ノエルの目の前に現れた。
ノエルの両腕を縛りながら「すぐに終わっては面白くない。」と、ユリアシュはサディスティックな表情を浮かべていた。そして両手をいましめられたまま、ノエルは男のペニスに奉仕をはじめていく。跪いたノエルが、ぷっくりした桜色の唇を、グロテスクな肉棒の裏側に這わせる。竿の裏側に沿って上下に往復させながら、息が敏感な亀頭をくすぐってくる。唾液を全体に塗りつけるように、まずは全体に舌を這わせた。赤黒い亀頭や、漆黒の陰茎を、形のいい唇と舌が、ぬめぬめと這い回っていく姿は、痛々しいほどに淫猥だった。「ああ、熱い、すごく熱いです…。」ノエルは、柔らかい頬や広い額で肉棒の温度を感じながら、そう言った。そして、可愛く小首をかしげて茎の部分を横咥えにし、首を振って刺激する。両手の柔肌に荒縄がくいこみ、使うことができないのが、なんとももどかしそうだ。そして、ノエルがユリアシュの男性器を咥えると、口中の柔らかな肉に包まれて、雄器官から分泌された前ぶれの雫と清浄な唾液が混ざり合っていく。おもむろに薄いピンクの唇が、血管が浮いている肉棒をすべりおり、ゆっくりと根元に達していく。「んっ、ん…ぁん…んっふ…んんっ…あぁん。」男の劣情が、狭い所に分け入っていき、敏感な亀頭が喉の奥のぬめらかな部分と密着する。そして唇を肉棒に沿って後退させていき、軽くすぼめられた口から唾液にぬらつく肉柱があらわになる。完全に姿を現す前に、再び唇が根元まで滑り落ち、ゆっくりとしたテンポでノエルの唇が肉棒を往復し始めた。頭を前後に動かし、舌と口腔粘膜で、熱くたぎる剛直をこすり上げる。時折、ノエルが口の中に溜まった唾液を啜り飲むと、収縮する口内粘膜に肉棒が圧迫されて、ユリアシュを愉しませた。
ユリアシュはしばらくして、不器用な愛撫に飽きたのか、とつぜんノエルの頭をがっしりと両手で支えた。「ノエルいくぞ…。」そのまま、愛撫を従順に続けようとする可憐な唇を、むりやりこじあけるようにしてギンギンになった肉棒を、荒々しく腰を前後させて侵入させる。「んん!んぐっっ!」ユリアシュの腰が前後に動くたびに、くちゅくちゅという唾液と肉棒が淫らな音をたてる。肩で揃えられた、さらさらのブラウンの髪を揺らしながら、だらしなく開かれたその口元からは唾液がこぼれ、ユリアシュの剛直とノエルの顔を汚していた。腕を縛られたノエルの口を女性器に見立てて、赤黒い剛直で激しく口腔を犯し続ける。がくがくと頭をゆさぶられながら、強烈な吐き気や圧迫感と戦いながらも、必死にノエルはペニスに舌を絡める。泥の中で足踏みをするような粘着音をさせながら、唇のなかに剛直がせわしなく出入りしている。てらてらと光るその姿は、何か別の生き物のように見えた。先からの人間ではなく、物のように乱暴に扱われる悦びが、ノエルを深く陶酔させていく。頼りなく情けない自分ではなく、自身を指示して強烈に規定してくれる人が、文字通りすぐ目の前にいるのだ。「うッ!」ユリアシュは一際大きく腰を動かした。爆発したペニスから放たれた精液が、口腔や喉にあたる感触にノエルはうっとりと声を漏らす。驚くほど大量の精液を放ったすえ、肉棒はビクンビクンと震えるとようやく動きを止めた。ノエルは、口内に溜まった精液を、小さく喉を鳴らしてなんとか飲み干していった。
ユリアシュは、その場でくるりと後ろ手で縛られた体を裏返させ、ノエルの臀部をこちらにむけさせた。両腕を後ろ手に戒められている為、頭を低くし肩で体を支えながら、ノエルはぐいっと小ぶりなヒップを突き出した。外を連れ回され、口を犯されて、ノエルも興奮していたのだろう。彼女の秘部は、一指も触れないうちから、淫らな果汁が腿から大地にしたたりそうなほどの潤みを帯びていた。光るように真っ白な肉体の醸す清純美と、対照的なノエルの媚態に刺激されて射精直後の男根は萎える間もなく臨戦態勢を整えていく。ユリアシュはノエルの細い腰を両手でしっかりとつかまえ、さらにヒップを高々と掲げさせると、股間にまわした手で、秘裂を大きく割り開いた。ほっそりとした白い肉の谷間で、ピンクのクレバスがぬめり、飢える怪物を迎え入れる準備を整えている。褐色の陰毛は、その一本一本までも数えられそうで、クレバスを幼く見せいる。ユリアシュは、急角度の勃起に手を添えて、そこに狙いをつけた。腰を軽く撫でてから、陰茎の先端で肉襞をつついた。「じ、焦らさないで…ください。ひゃッ!」ノエルの滑らかな尻を撫で回して、下腹部に手を回し感じやすい肉芽を摘むと、ユリアシュはそれをひねくりこねくりなぶり転がした。そのまま素早く指を動かして上下にこするようにする。「くぅぅ…。」ノエルのクレバスがひくひくと痙攣して、また一段と潤いを増し、甘い汗を振りまいて、背中を弓なりにのけぞらせた。
そんなノエルに優しく声をかけて、ユリアシュは亀頭をゆっくりと女性器に沈ませた。太くて硬い熱棒を押しこまれる感触に、ノエルは歯を食いしばってうめき声をあげた。愛液で充分潤っているとはいえ、ユリアシュの男根はノエルのか細い体はくらべものにならないほどだ。挿入されるだけでも一種の拷問に近かった。「うんっ…ユリアシュさん、いつも…き、きつい…。」ノエルは息を荒げていきみ、一方ユリアシュは少しずつ腰を奥へ奥へとせりだしていき、つながりをゆっくりを深めていく。柔肉の抵抗を押しのけて、勃起がねじ込まれるように、クレバスの奥に侵入していく。「あっ、ううんっ」ユリアシュの恥毛がノエルの会陰部に触れ、男根はぬかるみの中に根元まで呑み込まれてしまった。男根が根元まで杭打ちされ、膣内粘膜が無遠慮な侵入者をぴっちりと包む。膣腔と勃起の角度が合わないせいで、ペニスの根元に強い力がかかった。
その状態でひと呼吸置き、かかる力と膣内の感触をじっくり味わってから、ユリアシュはノエルを憎んでいるかのように、激しく腰を動かしはじめた。張りのある小さいヒップに渾身の一撃を打ちすえる。「ひぃっ!」強烈な動きに、ノエルはおとがいを反らした。放出したばかりで、再び充電するまでは余裕があるため、ユリアシュは好きなように大胆な腰使いをする事ができた。肉と肉がぶつかる『パン、パン!』という音が、深夜の静かな広場に響きわたる。怪物のような剛棒は動くたびに、襞肉をめくりあげ、子宮を突き破らんばかりに押し上げる。「ああっ!ひゃっ!」ノエルは嬉しいのか辛いのかわからぬような悲鳴をあげた。とにかくノエルへの圧迫感がすさまじかった。少しでも気を抜くと、膣を壊されてしまいそうな気すらする。けれども、その強烈な圧迫感が欠けた心を満たしてくれる。ただ犯されているのではなく、ユリアシュをうけいれているのだという気持ちにさせてくれるのだ。「いやっ…ぁ、あぁっ!」ユリアシュはほのかに染まるノエルの白くか細い女体の腰を抱え、何度も太い陰茎を根元までめり込ませる。腰をつかんだまま、怒涛の勢いでノエルを責めたてた。「くっ……そっ、そこ……ぅあうっ!」ノエルは耳をつんざくような悲鳴をあげて、髪を振り乱した。双丘の谷間から見え隠れする、串刺しになった恥丘が男の陰毛にこすりあわされ、くちゅくちゅと淫靡な音を立てる。それにともない出入りはますます滑らかになっていく。ノエルの中からあふれ出た蜜が、内腿をつたって地面までしたたり落ちていくのがわかった。
ユリアシュは円を描くように腰を動かしながら、大きく手を上げると、ノエルのお尻めがけて振り下ろした。「いたいっ。」ぴしゃっ!という乾いた音がして、きめの細かい象牙のように白い肌が、温度をもって赤く染まっていくのが分かる。ユリアシュは腰を振りながら叩きつつづけた。「あン!ンあぁ!いたいっ、いたいです!」一度叩き始めると、叩くのを止めることができない。ノエルは歯を食いしばってそれを受けた。「ご、ごめんなさい。みんな、ごめんなさい!」突然、ここにはいない誰かに許しを乞いはじめたようなノエルの言葉に、とてつもない罪悪を感じながら、ますますユリアシュの欲望が昂る。激しく叩かれ、悲鳴をあげながら、さらにノエルの割れ目がうるんでとろけきっていくのが男に分かる。「もっと、もっと叩いて!もっと、もっと、いたくしてください…。」ユリアシュは、自分とノエルをつなぐ行為を、止める事ができなかった。そして叩く手と腰の律動が早くなるにつれて、ノエルの頭の中が白い光で満たされる。もう何も考えられないし、考えたくもない。それは、後悔に彩られた辛い過去も、自分に対する自信のなさも、全て忘れさせてくれる光だった。「ユリアシュさん!なにもかも忘れさせて!」高い所から地面に叩きつけられたような衝撃をおぼえたノエルは、叫びながら脚の筋肉を引きつらせた。ユリアシュも、すすり泣きくねくねと腰を振るノエルの女陰に、肉棒を打ちこみながら、限界が近くなっていた。ユリアシュはひときわ荒々しく腰を打ち振って、顔をしかめると、次の瞬間には子宮に熱い精液を浴びせかけた。
全身の力が抜けたように、ぐったりとなったノエルを、ユリアシュは宿に運び込み寝台に寝かせた。そして、二人で固く抱き合いながら深い眠りに落ちていった。「カフィン、レイヴン、ナーシェス…みんな、ごめんなさい。」ユリアシュはまどろみながら、うなされるノエルの声を聞いた。目を開くと、眠っているノエルの瞳から、一筋の涙が流れているのを見た。涙を掬い取ってやりながら、ユリアシュはノエルの後悔を思った。ノエルは以前のパーティーのメンバー全員を死に追いやり、自分だけが生き残った事を、深く後悔し続けているのだ。その悲しみが自分は幸せになってはいけない、もっともっと贖罪をしなければいけないと、ノエルを追い詰めている。仲間たちはノエルと出会えたことに感謝こそすれ、恨みなどもっているはずがないのに、ただ一人ノエルだけが深い罪悪感に蝕まれているのだ。
はじめてノエルに冒険にいこうと声をかけたとき、ユリアシュは後悔を抱えて苦しむノエルを励ましてやりたかった。ユリアシュも、大きな後悔に苛まれていたからだ。故郷を滅ぼし、母らのソウルを奪い、ユリアシュの復讐すら暇つぶしには丁度よいと断ずる不滅の魔人ヴァシュタール。滅ぼす事ができれば、母や隣人たちを復活させる事ができというのに、なんど彼奴と戦い勝利をおさめようと、決して滅ぼす事が出来ないもどかしさ。どれほど憎み挑もうとも、ヴァシュタールの掌の上で踊らされているにすぎないという、圧倒的な敗北感と深い絶望。晴れようがない虚無感がユリアシュを支配していた。それだけに、屈託のない笑みを見せることが少なくなっていたノエルには、はやく吹っ切れ立ち直って欲しいと思った。ユリアシュも、ノエルが仲間に、どれだけ可愛がられて愛されていたか、よく知っていただけに。
だが、いつのまにかユリアシュは、責められるノエルの秘められた望みに応じる形で、自分の満たされぬ憎悪をノエルの体にぶちまけている。自分を傷つけて欲しいノエルと、誰かを傷つけたかったユリアシュ。パーティーを組んだ時から、こうなることは必然だったのかも知れない。ノエルの保護者たちは生きていれば、ユリアシュは真っ先に襲われているだろう。カフィンとナーシェスは怒りに燃え武器を自分に向けるだろうし、ナーシェスは蔑んだ目をして口元に冷笑を湛えるのではないだろうか。「なんで、こんなことになったんだろうなぁ。」ユリアシュはノエルの肩で揃えられた髪を優しく撫でた。いつまでも二人は出口の見えぬ暗闇の中で、冒険の後悔を傷つけあい舐めあい、ともに醜く依存しあっていくのだ。
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約 が適用されます。
1文字以上入力してください
本文は少なくとも1文字以上必要です。
1文字以上入力してください。