「見てみなよ!フェティ。」小高い丘の上から街の景色を見下ろし、満面の笑顔で冬の空気を胸いっぱいに吸い込む仲間を見て、フェティは不満そうに口をとがらせてみせた。「フェティ「様」ですわよー!ジップってば、ようやく街についたのよー!とっととあなたの仕事を済ませますわよー!」フェティ様の声にかまわず、ジップは今度は空を見上げると、防寒のためのマントを外して両手で広げ、右に左に歩いて空から舞い落ちてくる白い光をうけとめようとしている。 「なあ、フェティ!雪だよ!雪が降ってきたんだ!ひゃっ、冷たくって、きれいだ。ほら、この黒いマントの上に乗せると、大きな結晶が見えるよ!」「それがどうしたっていいますの!」
「俺はいつも何か発見しているんだ」
茶目っ気たっぷりにそういってのけるジップ。ジップはフェティの至極微々たる表情の変化を見逃さなかった。初雪を面白がって珍しそうな表情を彼女がちらりとのぞかせたのが嬉しくてならなかった。 「寒いから、マントと手袋、ちゃんとしろよ」「何をする気ですのー!アタクシの手をお放しなさい!勝手にこの高貴なエルフたるアタクシを引っ張り回すなんて許さなくってよー!」「まあまあ、予定より早くこの街に着いたんだし、ちょっとくらい探検していったっていいじゃないか」ジップはフェティの手を引いて強引に街の手前の森の中へ入った。「またいつもの変な好奇心で高貴なエルフのアタクシを振り回す気ね!デリカシーがないわ!なさ過ぎるわー!!」
森の中は穏やかな空気に包まれ、モンスターの気配はほとんど感じられない。かなりの時間進んでいくと、木の生えていない小さな野原のような所に出た。しんしんと積もり続ける雪が、ミルクのようにその空間に満たされている。 「ほら、ここはまだ誰も来たことのない所だ!あはっ、なんにもない雪の上に初めての足跡をつけるぞ、フェティ!」ジップは野原の真ん中まで一気にスキップでもするように歩いて、きどった足跡を残すと、それだけでなくぽすっとミルクの真ん中に寝転がり、両腕をばたばたさせ「天使」のマークを地面に残した。フェティはイライラしながらその一部始終を眺めていた。 「雪があったってなくたって、なんにもなくってよー!」その言葉に、ジップは天使マークから体を起こして言った。「なんにもないわけじゃないさ。春になれば、いい香りのするものがいっぱい生えてくるんだよ!花が咲いたり、鳥が歌ったりするのをみれば誰だってつむじまがりになる必要なんかないさ。君だって。そうだろう?」 「誰がつむじまがりですってー!?」フェテイはしかめっつらをして、ジップの方を睨んだ。イライラは限界まで高ぶっていた。「リルビーみたいに騒いで!リルビーもうっとうしいけれど、人間も本当に、本当にくだらないわ!」それを聞くと、ジップは少し落ち着いた表情に戻って口を開いた。「リルビーにはリルビーの考え方や、やり方があるんだ。ぼくらがとやかく指図することじゃない」「まーったく、くだらなくてよー!」
「でも、俺はこれでいいと思うよ…。」
ジップは立ち上がってフェティに向き直った。「エルフ、リルビー、ボルダン、コーンス、人間、モンスター…いろんな命があるから、世界って驚きに満ちているんじゃないかな。」ジップはなおも言う。「誰にだっていいところ、悪いところ、違ったところがあるから、助け合えるんじゃないかな…。」「そんなのただの足のひっぱりあいではなくてー?だーかーら、人間はくだらなくってよー!!」フェティはかんかんになって怒鳴り散らしていたが、無邪気なジップはただじっとみつめているだけなので、どうしたらいいのか次第に不安になってきた。すると、急にさみしさが込み上げてきた。エルフの里から遠く離れ、自分が知っているものや自分を知ってくれているものから遠く離れて今ここにいるのだと思うと、たまらなくなって大声を上げた。
「人間なんて、下等生物なんてみんなくだらない!!救いようがないわ!!!」
それを聞くと、無邪気なジップの顔に少しのとまどいが一瞬浮かび、その後、かすかな優しい微笑みが広がった。「そんなんじゃない。俺は旅をしていて気がついたんだ。このくだらない生きものに、すこしでも救いが残っているとするなら、それはお互い理解しあうことなんだ。気持を伝え合うことがとても大切なんだ。一人じゃ、それはできないだろう?「孤独感」は癒せないだろう?」
しかしフェティはむっつりしたようなそっけないような顔をして黙って聞いているだけだった。ジップの話を面白いともなんとも感じなかった。「…気持を伝え合うって、なんなのよ!具体的に言ってみなさいよ!やってみなさいよー!!実際に!!!」その言葉にジップは一瞬きょとんとしたが、すぐに今度はにやりと笑って答えた。「うーん…たとえばさ、……こんなのとか」ジップはフェティの胸をいたずらな目つきで狙った。バシャッ「キャーーキャーキャー!!!何をするのっ!信じられない!非常識過ぎてよー!」「あははっ!…ちょっとやりすぎた?ちょっとひねくれた表現かな、これは。」フェティの胸に混乱と怒りが一気にこみ上げた。「やりすぎたもなにもあったもんじゃないわよ!一体何なのよ!キャッ!またやろうっての!」「ははっ!これは親愛のしるし!」「高貴なエルフに対していきなり雪だんごを投げつけるのが、人間の親愛の示しかただっていいますのー!?」
フェテイはおもいっきりジップに雪玉をなげつけた。小さい雪玉だったが、ジップはそれをわざと顔に受け止めて、しばらく笑い続けた。あまり悪気もなく笑うので、フェテイはどうしたらいいのかわからなくなってきた。その笑いの波が静まって、ジップはようやく口を開いた。 「はははっ……。ごめん。本当にあやまる。じゃ、今度はもっと素直なやり方に変えるよ。」「どうせ!ろくなものでなくって…えっ…むっ…ふ……!??」ハイエルフの訴えは、ジップの突然の口づけによって遮られた。ほんわりあたたかい感触が、お互いの唇を包み込む。ゆっくり、ふんわりと口づけを味わった後、ジップはゆっくりと唇を離した。 「高貴なエルフだって、こうやって愛情を示すんだろ?」
「そんなことしたってだまされなくってよ!」フェティはそういって思い切り顔をしかめてみせたが、それは嬉しがってなんかいないのだと思わせるためのものだ。「だれもアタクシにはかなわない――それがアタクシの考えでしてよ。それに…むぐぐ…。」再び唇で唇を塞がれたフェティは、混乱でかえって冷静になって目の前の冒険者の顔をじっとながめた。不思議と悪い気はしないが、しかし一体全体、この下らない生き物は、なんだってこの高貴なエルフの鼻先で、こんな無礼なことをし続けるのだろうのだろうといぶかしんでいた。 が、ジップはおかまいなくフェテイの唇に貪るように吸い付いた。そしてその手が、フェテイの形のいい乳房に伸びる。「高貴な種族は、こうやってお互いの気持を理解するもんだろ?」あいかわらずの茶目っ気をみせながら、こんどはぐいぐいとフェテイの乳房をもみ続ける。フェテイの乳房は、手のひらにあわせて面白いほどに柔らかく変形する。フェテイは突然の、そして初めての愛撫に驚いてひっくりかえりそうになり、崩れ落ちるように雪の中へ倒れこんだ。そのとたん、ジップは今までの柔らかい物腰とはうってかわって、強くフェテイの体を雪の中に押し付ける。寒さと驚きと羞恥心でフェティの体はほてって熱く燃え、そしてジップの分身も同じく熱くそそりたっていた。
ジップは硬くなった自分の物をフェテイの太股に押し付けてささやいた。「世界は驚きに満ちているんだぜ。もちろん俺のズボンの中にもな。」「な…何を言ってらっしゃるの?その手をお放しなさい!」突然不愉快な気持ちに襲われたフェティはあらんかぎりの身をよじってジップから逃げようとしたが、ジップはそのままフェティをうつぶせに押さえ込んだ。そして今度は荷物の口を止めていたロープをさっとほどいて、トヅカネの枝でも束ねるようにあっというまに彼女の両手足首を縛ってしまった。「何だよー。あきらめが悪いな、フェティ。」両手で太股を広げ、スカートの下に手を入れるジップ。「ひぃっ…!」さらにジップは彼女の下着を取り、ハイエルフの秘められた場所に手を伸ばした。「何ですのッッ!?」
今まで感じたこともない感覚を知り、フェテイは仰天して背をのけぞらす。両手を自由にしようと条件反射で手首を必死で動かした。「本当はロープなんて使いたくなかったんだけど、新しい世界に踏み出すには、勇気も必要だからね。」フェティの細い両足のあいだからクチュ、グチュと音が響きだした。「俺はお前が好きだ。最初に酒場で会ったときから。俺の愛を見てみたくないかい?フェティ」フェティはうつぶせのまま頬と耳の先を真っ赤に上気させ、縛られた手首を動かし手袋で雪をたたきつけていたが、その声をきくと、きっと顔を上げてジップの方を睨んだ。 「なんなのー!くだらなくって、くだらなくって、くだら、なくってよー!」「くだらない」をひとつ言うたびに、フェティは縛られた両手両足を思いきり雪に打ちつけた。息が切れ、喉がつまっていたが、この衝撃な自分の状況を前にかまってはいられなかった。
「フェティ…でもきみのココはこんなに正直に濡れているよ」ジップはフェテイの割れ目を何べんも撫でながら言う。ジップの指に併せてグチュグチュと割れ目からは卑猥な音が洩れ、愛液がとめどなく流れ出している。「くだらなくっ、てよっ…!」「「きみがやってみろっていったんだぞ。高貴なエルフだって…いや、高貴なエルフだから、こんな愛の表現をするんだろう?」その言葉に赤くさせた頬をふくらませ、フェティはうめいた。「こんな習慣は高貴なエルフにはなくって…う…!」ジップの指がフェティの秘所の一点を刺激した。今までに想像したこともない強烈な快感の波に襲われ、ビクンと肩を震わせ、縛られた手が無意識に雪をつかもうとする。 「はあっ、はあ……っ!」こんな体勢でこんな行いをすることは確かにエルフの習慣ではなかった
「俺の気持ち、見てみたいかい?」ジップは愛撫をやめることなくもう一度きく。その言葉を聞いたフェティは躊躇した。「……。」アタクシは今までなにかを「見たい」なんて思ったこと、一度もなかったけれど…。フェティはしばらく黙ったまま宙をみつめていたが、愛液に触れているジップには、彼女の考えていることがよくわかった。意地悪そうに、フェティを見つめ、膣中に、一本の指先を、そっと差し入れる。「ひあ…。」不思議な感触に身をよじらすフェティ。「エルフには、とても見れないのかな?ん?」残りの指でゆっくりとフェティの割れ目を愛撫しつつ、エルフ特有のとがった耳に息を吹きかけ、ごく低い声で、ささやくように聞いた。その言葉にフェティは泣きそうな顔になり、体をひねってジップの方を向き、たたきつけるようにいった。「もちろん見られてよ!」
その言葉にジップは彼女の割れ目から手をはなすと、一気にズボンを下ろし、フェティの目の前に自分の分身を晒した。「うっ…これが…?」初めて目にするグロテスクな肉棒に、フェティがうめく。「はは、口ではなんのかんのいっても、フェティの瞳はいつも、新しいものをみているときは、まるでお皿のようだよ。」フェティの表情を満足気に見つめながらジップが言う。「君の気持ちも教えてくれるなら、このままくわえて欲しいんだけどな。ほら」身動きの取れない彼女の口に無理矢理肉棒をくわえさせ、上下にしごく。「うー、うー!」いきなりのジップの動作にどうしたらいいかわからず、喉がつかえそうなほどの肉棒を味わいながらフェティは肉棒の動きにあわせて首を振る。そんな彼女を見ていると、ジップは愛おしさが込み上げてくるのを感じた。町の人間達から神秘的な存在と羨望の目でみられているハイエルフが、そして今までそっけなく、それでもあの出会いからずっと苦楽を共にした仲間が。いまここで、自分の肉棒をくわえ込んでいる……。
「ううっ…」ジップはすでに気を失いそうなほどの快感に包まれていた。「さあ、そろそろ、いくよ。一緒になろう。」ジップは再びハイエルフの柔らかい尻に手をあてると、そっと彼女の中へ自身をすべり込ませた。「あーッ!あーッ!」驚きと怯えの入り混じった声をあげるフェティ。やがて、ジップは先端に違和感を感じ、自身の進入を止めた。「うっ……。」「大丈夫だから…。そっと、やるから……いくよ…。」彼女の腰に手を回し、自分に言い聞かせるようにつぶやき続け、ぐっとフェティの中に挿入する。
「うっ…はああ…あああ…あああああッッ…!!」破瓜の激痛と恐怖でフェティのきちがいじみたうめき声はジップの動きにあわせどんどん大きくなっていった。大きく見開いた瞳からさまざまな感情の入り混じった涙が零れ落ち、高貴なエルフの顔を濡らしていった。「―――つッ」肉棒の先に最深部まで挿入した感触をたしかめると、ジップはあまりの快感に自身の動きをゆるめた。「はあ、はあ、はあッ…。」やや小刻みに荒い息を立てて破瓜の衝撃から自分を落着かせようとするフェティ。寒さの中、二人の体は火のように燃えていたが、意識は真っ白に燃え尽きそうだった。「フェティ…好きだ…」「あうう…アタクシ…アタクシ…」こみあげてくる泣き声で、フェティは喉が苦しくなった。しかしやがてジップがゆっくりと腰を動かすにつれ、痛みと恐怖が少しずつ和らぎ、ゆっくりと快感に変わっていくのをフェテイは感じていた。「あッ…んん…」「最高だよ、フェティ…。」手を彼女の胸に移動させてジップはだんだんと腰の動きを激しくしていく。パンパンとお互いの体の音が響き渡る。
「はあ…う…ん………。」膣内で擦られる感覚に、フェティはいいようもない快楽を味わっていた。「フェティ…。世界って…さ、……驚きに満ちている、だろ………?」両手で胸を愛撫し、さらに激しく腰を打ちつけながら、ジップは問いかける。森の中は静かで、二人の声と結合部からいやらしく響く音を除けば、体温で雪の溶ける音が聞こえてきそうなほどだった。フェテイはふと、懐かしいエルフの里を思いだした。 この森も、エルフの里にすこし似ているかもしれない。そう思ったとたん、フェティの中に不思議な感情が湧き上がった。「ああ…。アタクシ……。」フェティは今まで、自分がへそまがりに見られていたのは、さみしさからもきていたということに気がつかなかった。しかし、今、人間と一つに繋がっている状態の中、フェティは、今までにない、不思議な気持ちが自分の中に満ちていくのを感じていた。この世界にあるたくさんの命の鼓動を、今、自分の中に感じているようだった。「もっと、多くのものを見ていくんだ。俺たちでさ……一緒に……。」より深く繋がっていようと何度も激しく腰を打ち続けるジップ。やがて、絶頂の時が二人を迎えた。「あああ…もう出るよ、出ちゃうよ……!!」「はああん…あああ……あああああーーーーーっ!!」「ああっ……………フェティ………!!!」強烈な締め付けに包まれ、熱くたぎる人間の精液が、ハイエルフの膣内にほとばしった。「はあ、はあ、はあッ…。」ぐったりと力がぬけるフェティを、柔らかく包み込むように抱きしめるジップ。
「ごめんね…。こんなことして、悪かったよ、フェティ。」ゆっくりと彼女の両手足首を縛っていた綱をはずし、綱と皮膚が擦れたその痕に優しくキスの雨を降らす。フェティは、珍妙な行動に出た。起き上がると体を前にかがめ、エルフの里を出てから自分では夢にも考えたことのなかったような質問を投げかけた。「あなた、本当に、アタクシが、好き?」「ああ!」ジップは勢いよく答えた。「好きだ。大好きだ!」そしてそのまま、フェティを力強く両腕いっぱいに抱きしめた。世の中が面白く変わったように思えて、温かい気持ちが心の中に満ちていくのをフェティは感じていた。「フェティ、愛している…。」ジップの腕の中で、フェティはぼんやりと、こんなことを考えはじめていた。この冒険者とこれからも旅をしていたら、自分は今まで知らなかったことを次から次へと教わることになるのではないかと――。
フェテイはつぶやくように言った。「ジップ、あなた、野蛮人にしては、いえ、高貴なエルフを含めても、なかなかかっこうよくってよー!」いつものきんきんした声ではなく、とても静かな優しい声で話したのに、ジップは驚いた。「君も、こんなに優しい、いい声が出るんだね。正真正銘の「高貴なエルフ」みたいだよ。」「……!!!「高貴なエルフそのもの」のアタクシに対して、何てことを言いますの!やっぱり、野蛮人は野・蛮・人!!ですわね!!!」
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