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 ザックの重みに耐えて古びた石造りの階段を上りきると、そこには縦に深い空洞が広がっていた。
 道は頑丈そうな岩で作られ、空洞の中央に向かって伸びている。
 空洞に入り、足元を見やると、歩く道は切り立つ崖となっていて、遥かな下方では燃え立つ
溶岩の光がおごそかにゆらめいている。
 そこで俺は、この空洞が冬だというのに暖気に満ちているのに気付く。
 溶岩だけではなく岩盤全体から漂ってくる熱気は、ある種の畏怖すら感じさせる。
 見上げると道の終わり、空洞の中央に円盤状の台がそびえている。起伏の小さな岩床の
中央には炎を湛えた巨大な壷。そして、壷の向こう側に彼女がいた。
長い黒髪の美女。透き通りそうに美しいほとんど腰まで入ったスリットが特徴の赤色の
巫女服。額には大きなルビーのはめ込まれたサークレット。彼女の名前はフレアだ。
炎の巫女、精霊の守り人、ウルカーンの神秘性そのものの象徴。

 さて、どんな趣向で犯してやろうか。

  と考えながら俺は歩き続け、円盤の上に到達する。そしてフレアに話しかけた。
「元気そうだな」
 フレアは言葉では答えず、俺をじっと見つめるだけだ。壷の炎が強く燃え上がるが、
彼女の端正な表情は微塵も崩れない。超美形バイアシオン代表の俺を目の前にして正しい
反応とは言いがたいが、とにかくにも会話を続ける。
「何かやってたのか」
「何も」
 フレアは答えた。そして彼女にしては珍しく、自分から話しはじめた。
「ウルカーンの精霊神を解放したのはあなたですね」
 俺は確かに巨人を打ち倒し、炎の精霊神を解放した。フレアがシャリにさらわれている間のことだ。
死闘だったが、大英雄の俺はからくも巨人を撃退することができた。
「うむ、恐れ入れ。なんなら英雄譚を聞かせてやろう」
「それはいいです」
 にべもない。沈黙の時。俺はなんとなく視線を逸らし、そしてフレアの足元に違和感を覚える。
そこには数枚の皿が並べられていて、上に食料や果実が盛られていた。手付かずのまま放置されていた。
俺は皿を指差して尋ねた。
「なんだこれは」
「巡礼者の供え物です」
「なに。ここに来る奴がいるのか」
「年に数度程度ですが」
 そういえば、ここに来るまでにマグマゴーレムを見かけなくなった。
 精霊神の解放により、炎の精霊神に群がっていたモンスターが姿を消したせいだろう。
 シェムハザが死に、信者の巡礼を阻む警告者がいなくなったことも、原因の一つだろうか。

「いずれ巡礼も終わりです」
 フレアは淡々と説明した。目の前で燃え盛る炎を指差す。
「今やこの炎は原初の力を失った、ただの残り火に過ぎません。百年の後にはウルカーンは
 炎の聖地ではなくなっているでしょう」
 フレアいわく、精霊神の解放は精霊力の拡散を意味するらしい。
 いずれ世界に炎の力が拡散していくのと引き換えに、ウルカーンの地の神秘性もまた失われていくのだと。
 語るフレアの瞳の奥には、なんの感情もうかがえなかった。フレアは言った。
「シェムハザは死に、ラドラスは落ち、精霊神は解放されました。
 私にはもはや使命が残っていません。あなたが終らせたのです」
「まてまて」
 だんだん破滅的になっていくフレアの言葉に、俺はあえて水を差す。
「最初に言うべきだったが、土産物がある」
「みやげ?」
「どちらかというと遺産だな」
 言いながら俺は肩のザックを下ろして紐解いた。そして中身を床に出していく。
 中身は以下の通り。ハサミ。鉄鍋。アイマスク。葉っぱの詰まったガラス瓶。
ティーセット。ムチ。水筒。フレアの十分の一スケール人形。折りたたみ椅子二個と机。
ローション。蝋燭。羽ぼうき。縄。さるぐつわ。尻用張型。加速度的に妖しくなっていく道具類。
 誤解を受けかねないので言っておくが、こいつらはシェムハザの私物である。

 フレアはやけに冷たい瞳(おそらく俺の錯覚だろう)でこれらの道具を見やると、ぽつりと呟いた。
「これは?」
「全部、お前のだと思う。シェムハザの家にあった」
「ほとんどが記憶にないのですが」
 確かにエロ関係はほぼ未使用だった。あの変態、こんな美女を手元に束縛して道具まで
用意しておいて、相当なヘタレだな。
「それでもお前のだ。自由に使っていい」
「……」
 見るからに戸惑った様子のフレア。別に嫌悪とかではなく、本当にどうしていいのか
わからないのだろう。無表情ではあるが、反応に困ったフレアというのはかなり新鮮である。
きっと自らに残された使命の意味を図りかねているのだろう。
 それはともかくとして、さっきの発言に気になる部分がある。
「大半てことは、覚えのあるものもあるのか」
「あ、はい」
 フレアはなだらかな動作で腕を上げ、ガラス瓶とティーセットを指差した。

 なぜかお茶会が始まった。

 俺が金属製(重いわけだ)の黒い折りたたみ式椅子とテーブルを用意する間に、フレアは
手早く紅茶を入れる準備をしてしまう。精霊神の炎で紅茶用の湯を沸かすという前代未聞に
罰当たりな行為の後、フレアはカップに湯を注いだ。マグマの燃え盛る音と水を注ぐ音とが
奇妙に調和し、洞穴に反響する。
「……」
 フレアは流れるような動作で紅茶をカップに注いでいる。生前というか前世の記憶が、
身体に染み付いているのだろうか。巫女が茶坊主やってたとも思えんが。あるいはシェムハザが
何か仕込んでいたのか。
 準備が終ると俺とフレアは向かい合って座り、熱い紅茶を飲む。溶岩の熱気が漂う洞窟で、
むき出しの赤と茶色の岩壁を背景にして、言葉も交わさずに飲み物を口にする。
 雰囲気のせいもあろうが、何もかもを忘れられそうに香りと味に没頭することができた。
「うまいな」
 俺が言うと、フレアは瞳を俺に向けた。心の底を見抜かれそうに深い黒の瞳だ。
 ティーカップをことりと置いてフレアは言った。
「そうですか。私にはわかりません」
「味覚が無いのか」
「感覚はあります。このお茶には甘みと苦味が両立しています。
 しかし評価できません。基準点が無いからだと思います」
 淡々と分析する。フレアの知性は人並み以上だし、一通りの世間一般の知識は俺が授けた。
 ただ感情が薄すぎる。シェムハザの日記で見たとおりだ。
「やはり私は、ここで朽ち果てていくのを待つだけなのでしょう」
「まてまて。大事な使命がまだあるぞ」
 二度目の待て。どっちかというとこっちのほうが本命だ。
 俺がここに来た最大の理由はシェムハザの遺産を笑うためや紅茶を飲むためではない。
「約束を忘れるな」
「約束……ああ」
 フレアはゆっくりとした動作で自らの胸に手を当てると、俺を正面から見つめて、
それまでと変わらぬ落ち着いた口調で、その言葉を口に出した。

「以前、私と生殖すると仰っていましたね」
 あっさりと言い放った。
「それは結果論だな」
 が、やや間違っていたので訂正する。
「目的はどちらかといえば性交だ。ところで生殖もできるのか」
「わかりません」
 自分のことだというのに、フレアはまるで路傍の石を語るのと同じように語る。
 今の彼女にとっては自分自身を含めた全ての存在が、同様に無価値なのだろう。
 フレアは淡々と語った。
「シェムハザは禁忌の力を用いて私の肉体を作り上げました。ほとんど完璧な複製
 なのでしょう。しかし闇の神器の力によって組み上げられた肉体が、果たして子を
 宿せるのでしょうか」
「知るか。とりあえずやってみよう。できたら育ててやる」
「はい」
 何の躊躇も無く、フレアは無感動にうなずいた。
 俺は残った紅茶をぐいと飲み干してから立ち上がり、テーブルを回り込んだ。

 俺はフレアと立ったまま正面から向き合うと、巫女服の前をはだけさせた。
 きめ細かな肌のうえに、ちょうどよい大きさの双子の丘が広がっていて、
ただその先端だけがピンク色に変色していた。最高級の菓子のように魅惑的だった。
「うおう」
 俺は欲望のままにおっぱいをわしづかみにした。右手にぴったりに収まる乳房が
ぷるんと震えて、俺の目の前に先端が魅惑的に突き出された。
「……」
 刺激に震えるフレアを上目に、俺は右指をゆっくりと脂肪に食い込ませていく。
 やわらかな感触が押し込むごとに強くなり、腕に響いた。
 指紋を染み付かせるかのように、俺は何度も何度もフレアの乳を揉みしだいた。
 左手も同様に、もう片方のおっぱいに食い込ませる。
 ついでに頬も近づけて両の胸ではさみ、ぽむぽむと内側の乳房の感触を楽しむ。
 とても安心感が沸いてきた。
 一生こうしてても良いのだが、俺は更なる楽しみを知っている。ころあいを見計らって、
俺は乳首の先端に口を近づけていった。
「何、を……?」
 フレアが問いかけてくるが、俺は行動で答えを示す。唇をすぼめて、右手のほうの乳の
先端に吸い付いた。フレアの温かなな肌の感触が、粘膜である舌に直接伝わってきた。
「ん……」
 心地よい声を聞きつつ、俺は行為を続ける。吸い付いたまま口の中で乳首を転がす。
アメを舐めるのと同じように、舌のざらつきとフレアの乳首のざらつきを絡め合わせて、
その味を存分に堪能する。先端のさらに先端を突つき、吸い、一気に離すと、フレアの
身体全体がびくんと揺れた。

 感じているのだ。
 ゆれが伝播して、ゆさゆさとおっぱいが誘惑的に上下に動いていた。
「良さそうだな、続けよう」
「……あ……」
 俺はフレアの背後に回りこんで、うしろからわきの下を通して胸を揉みしだいた。
フレアの体温が、俺の腕にダイレクトに伝わってきた。心地よい感触に導かれるまま、
枝毛の無い黒髪に顔をうずめる。いい匂いがした。そのまま首筋に吸い付き、
何度も何度も跡をつけると、フレアの吐息がこころなしか荒くなってきた。
「ふ……あ……」
 なかなか敏感な反応を示す。楽しいぞ。
 にやりと笑い、俺は髪の海から顔を離す。もちろん胸を揉みしだくのは継続している。
 この卑怯なやわらかさを離すことはとても難しい。
 ふと下に目をやると、大胆に開いたスリットが視界に入る。
 名残惜しいが左手を離して、そのスリットに手を差し入れる。
 すぐに暖かい感触に行き着いた。明らかに手にあまるそれは、胸と同じように優しく柔らかかった。

「うーむ」
 情欲の炎に導かれるままに、手のひら全体でフレアのお尻をさすっていく。
 死ぬほどやわらかい。誰が死ぬのか。俺ではない別の誰かが。
 いかん思考が混乱する。というか気付くのが遅れたがこいつノーパンではないか。
「素晴らしいっ」
「そう、ですか……んっ」
「うむ」
 あまり会話になっていない会話を交わしつつ、俺はさらに行為をエスカレートさせていく。
 ズボンのチャックを下ろして、俺の息子を空気に露出させる。そしてフレアの服の後ろ側を
左手で思いっきり持ち上げた。白い両尻が聖なる炎の光に照らされた。なんと綺麗なのだろう。
フレアの桃尻は、やはり染み一つ無かった。
 そのフレアの尻に俺は亀頭の先端を突きつける。
「んっ……?」
 フレアが振り返り、背後の俺の行為を見る。それがまたさらに俺を興奮させペニスを硬化させた。
腰を押し込む。フレアの尻肉は、すべすべとしていた。それでいて亀頭の先端で押し込むと十分な
弾力でもって受け返してくれていた。
 先走りの汁が媚肉に練りこむのに伴う快楽が俺の腰の辺りをじんわりと誘惑していた。
 俺がしばらくその溶け落ちそうな感触を楽しんでいると、フレアが問いかけてきた。
「楽しい……です、か……」

「この上なく」
 答えつつ、俺はフレアも楽しくしてやろうと考える。左手でフレアの腰を固定して、
右手をそっとフレアの秘部に近づける。盛り上がった上部からつつ、と指を下らせていき、
僅かな茂みをかきわけてそこにたどりつく。ちゅぷ、と音がした。濡れていた。
やはり、いい反応をしている。
「んっ」
 俺はフレアの蜜を人差し指の先端ですくいとり、秘裂の周囲に撫でながら振りまいていく。
触るか触らないかの微妙な距離で、焦らす様にして、フレアの秘部をゆっくりとなぞっていく。
「……ふ……ん……っ」
 俺はフレアを焦らし続ける。ゆっくりとマッサージのように秘部の周囲をなぞり、
ふとももを撫でていく。そして反応が荒くなる直前に、刺激を弱める。
それを数分間続けていくと、フレアの肌にじんわりと汗が浮いてきた。
「う……ん……」
 意味のある言葉は示さないが、フレアが明らかに感じてきているのがわかる。
赤みがかった肌をくすぐるように撫でると、フレアは背筋を震わせて快感を示した。
本人が快感として理解しているのかどうかは不明だが。
 俺は快感をさらに明確にするため、それまで温存していた最も敏感な場所に指を伸ばした。
紅色の前垂れをかきわけて、そこに触れると、秘核は既に肥大していた。
俺はフレアのクリトリスを二本の指でつまんで、三本目の指で愛撫をはじめた。

「っ!」
 たっぷりと愛液を塗りつけた中指がフレアのクリトリスをにゅるにゅると遠慮なく嘗め回す。
それまでとは段違いに激しい嬌声が上がった。ぬるぬるのクリトリスを撫でて撫でて弾く。
「あ、んあっ!?」
 崩れ落ちそうなフレアを腕で抱きかかえるが、勢いは緩めない。指の動きを激しくすると、
フレアは背後の俺を上目遣いで見上げ、激しく喘いだ。
「ふあ……あ、あ、うあっ!」
 フレアは二、三度大きく震えると、背筋をぴんと伸ばした。ぴゅ、ぴゅ、と秘裂から液体が
溢れ出ていた。絶頂に達していた。俺はしばらくの間、フレアを抱えたまま秘裂のマッサージを続け、
強すぎない刺激を与えてやった。

 数十秒後、フレアは落ち着きを取り戻した。
「……いまの、は……」
 絶頂の余韻に、理解が追いついていないようだ。俺は適当に答えつつ、ころあいかと思いフレアを
テーブルに寝かせ――ようとして、ふと止まった。足元に転がる道具に目が行った。こんなにあるんだから、
一つぐらい使ってやった方がいい。かといっていきなりSMというのはかなりの誤解を与えかねないので、
一番オーソドックスなものを選ぶことにした。
「フレア」
「……は、い……?」
 俺がフレアに指示すると、彼女はこくりと頷いて、ローションの瓶に手をかけた。

 ふたをあけて、両手にその中身をまとわりつかせていく。巫女の手に透明で粘質の液体が念入りに塗りこまれた。
 フレアは椅子に座り込んだ俺に向かってひざまずき、露出したペニスに目を向けた。ためらいはないようだった。
フレアは手を伸ばすと、包み込むようにしてそっと両手でペニスを包んだ。フレアの右手と左手が指で絡みあい、
その中に竿を包み込まれていた。
 精霊の炎とフレアの体温で暖められたローションが、俺のペニスとフレアとを繋いでいた。
「動かします」
「うむ」
 にゅる、にゅると前後にフレアの手が動き、ペニスを泡立てた。電撃的な快楽が
ペニス全体を駆け巡り脳にまで達した。周囲の気温は高く、興奮も比例して加速度的に
高まっていく。視界もいい。フレアの露出した乳房に、汗が伝っている。いかにも
一生懸命に奉仕しているといった感が漂っていて、すばらしい光景だ。
 捻るようにしてみろ、とアドバイスすると、フレアはすぐにうなずいて動きに変化を加えた。
規則正しい前後の動きに、ねじを回すようなひねりが加わる。ぬるぬるの感触が亀頭のあたりを
全面的に覆って、腰にもやもやとした感触が広がってきた。
「もっと早く」
「はい」
 しゅ、しゅ、とフレアの動きが早まる。射精を促す粘膜の摩擦が一気に加速した。
フレアのきめ細かな手が淫猥な白い泡で泡立てられ、包まれていた。その中央に俺の亀頭が
埋まっていた。尿道の先端にその指が達したとき、俺は限界を感じ、導かれるままに欲望を射出した。
「あっ!」
 びゅ、びゅ、とペニスが震えて、先端から勢いよく白く粘っこい精液が飛び出た。量の多い精液は
フレアの指だけでは収まらず、勢いあまって頬に、巫女服に飛び散った。どろどろとした親指ほども
ある大きさの染みがフレアの顔と服に伝っていた。

「搾り出して、手ですくってくれ」
「は……はい」
 フレアはとまどいつつも忠実に俺の指示を実行する。根元に手をやって、指でわっかを作り
それをぎゅっとすぼめてから上まで絞り上げる。背筋が震える快感とともに、尿道に残った
精液が先端からどろりと湧出て、それをフレアが指ですくっていった。
 射精の余韻を煽るそれを何回も何回も繰り返されると、勃起したままのペニスにふたたび射精の
欲望がこみ上げてきた。

 俺はフレアに横になるように言った。フレアはゆっくりと頷くと、テーブルに手を突いた。
すなわち、俺に尻を向ける格好になる。巫女服はすでに腰の辺りでくしゃくしゃになっていて、
その下では汗と愛液に塗れた秘部が俺のペニスを待ち受けていた。すぐそばの神聖な光源に
照らされたフレアの後姿は、文字通り神々しく美しかった。
「よし……入れるぞ」
 数回ペニスを秘裂にすりつけ、愛液とローションを融合させると同時に、フレアの肉の感触を楽しむ。
十分にそれを満喫した後、俺は慎重に腰を進めていった。秘裂を掻き分け、濁った泡を谷の両側に
追いやっていく。亀頭がフレアに挿入していく。先端にとてつもなく心地よい圧迫感を感じる。
「ん、あ……」
 カリのあたりまで差し入れたあたりでつぷりという音を聞いた気がした。
 俺は抵抗にできるだけ優しく打ち勝ちながら、フレアの膣の中を進入していく。
 ぬるぬるの膣が亀頭の根元あたりを激しく撫で回していた。
「ん……!」
 奥まで、届く。尿道が何かやわらかなものにあたっている。フレアの奥の奥まで挿し入れて、俺は
一息ついた。だがその間もフレアの膣は絶え間なくペニスの敏感な部分を狙うようにして撫で続けている。

「きついか」
「い……いえ、だ、大丈夫……です……」
 問うとフレアが詰まった声で答える。あまり大丈夫ではなさそうだが。
大体さっきのは処女の感覚だった気がする。俺はフレアのクリトリスに手をやり、多少でも助けに
なるかと思い、先端をぬるぬると愛撫してやる。上下左右の往復運動の摩擦をもっとも敏感な部分に受け、
フレアは挿入されたまま身震いをした。フレアの震えと同時に、ペニスがきつく締め付けられた。
「あ……っ!」
 愛撫を続けつつ、俺は注挿を始める。はじめは遅めに。フレアの内部を堪能していき、
その柔らかな粘膜に俺のペニスの形を覚えさせてゆく。上下の壁にペニスをこすりつけると、
フレアの膣はわずかな隆起を持ってペニスに快楽を返してくれた。腰を押すと亀頭の先端から
中ごろにかけてが激しく擦られる。引くとカリの裏側が撫でられる。
 刺激の誘惑に耐え切れず、自然と動きが大きくなる。ゆっくりと抜く直前まで引き出し、
その後ずるずると挿入していく。時々動きを切り替え、奥深くで細かく早くピストンを繰り返す。
勢いよく腰を打ちつけてフレアの膣の一番奥を小突くと、彼女は大きな嬌声を上げた。
「ふ、あ、んっ!」
 激しい動きで行き場のなくなった手をフレアの上半身にやり、おっぱいを揉む。先端を指と指とで
つまんで一気に捻り上げる。その間もピストンはやめない。フレアの声が絶え間なく空洞に響いていた。
その声と刺激、そして激しく揺れるフレアの肢体は、俺の二度目の射精を確実に早めていった。
 本能のまま腰を振る。ぐちゅ、ぐちゅという淫猥な音が遠慮なく周囲に響き渡る。勢いよく抜き差しを
数回繰り返してから、俺はフレアに覆いかぶさって宣言した。
「くっ、いくぞ」
「あ、んんんっ!?」
 最後にぐちゅり、とフレアの膣の奥にペニスを突きこむと同時に、俺は精液を吐き出した。
 フレアに燃え立つ情欲そのものをたたきつけた。腰の奥から脳天に突き抜ける快楽のまま、
乳首に指を食い込ませた、俺は長く長く射精し続けた。

 なぜかシェムハザの荷物にあった替えの服に着替えてから、フレアは再び紅茶を給仕してくれた。
 二つのカップを中央に挟んで、はじめと同じように俺はフレアと向かい合った。フレアが言った。
「あれは、感情なのでしょうか?」
 あれとはつまり絶頂を指すのだろう。
「快楽自体は、感情というよりは本能だな。味覚と同じだ。
 お前は少なくとも本能については人間と変わらんようだ」
 もちろんこれは、当初から想定されていたことだ。何も変わらない。痛みがあるのと、痛みを嫌だと
思う心とは全く別だろう。
「そうですね」
 そのあたりはフレアもわかっていたらしい。無感動に頷いた。
 会話が終ったので俺はカップを取り再び紅茶に口をつける。マグマのように熱い湯から生み出された
香りは、俺にとっては非常に魅力的なものとなっていた。俺は紅茶をすすった。
 と、フレアが問いかけてきた。
「おいしいですか?」
 俺は即答した。
「この上なく」
 するとフレアはカップに指を絡め、俺を見つめて言った。
「そうですか」
 ほんの僅かに、彼女が笑みを浮かべた気がした。
「でしたらきっと、おいしいのでしょうね」
 とっさに目を凝らしたが、やはり気のせいだっただろうか、彼女には何の表情も浮かんでいなかった。
 一つ、仮説を思いついた、ひょっとして、感情がないなどというのが、そもそも間違いなのではないだろうか。
単に見えにくいというだけなのではないか。ある種の人間が、仮面を被ったかのように本心を隠してしまうように。
彼女の見せた今の反応は、少なくとも俺にとっては紛れもなく人間のものに見えた。
「ま、いいや」
 どっちにしろ俺にとっては関係の無いことだ。どうせまた来るのだし、機会があったら確かめよう。
 俺は紅茶を飲み干し、その味と香りの絶妙さに感心しつつ、フレアに空のカップを差し出した。

(完)