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「あー。いーきーかーえーるー」
ウルカーンの温泉に肩までつかった状態で、ルルアンタが呻いた。
「…何だか、年寄りくさいこと言うのね、あなた」
ルルアンタの、その外見から似合わない台詞に、隣で同じく温泉に肩までつかった
ザキヴは笑った。
「なによー。温泉に入ったら、これを言うのがマナーだって、
 フリントさんが言ってたんだもん。
 だから、ザギヴもほら、言うのー!」

この娘に笑顔で催促されると、断れる人なんていないわね。
ザギヴは苦笑しながら、
「あー。生き返るー」
と、呟いた。

「ほらね、この台詞言うと、何だかいい気分でしょ?」
ニコニコと笑いながら、ルルアンタはザギヴを見る。

その屈託の無い笑顔を、ザキヴは羨ましいと思った。

今日、ここウルカーンに来たのは、フレアの神器分の補給のためだ。
神殿までの道筋のモンスターを蹴散らし、フレアに会いに行く。

「あ…また、来たのですか」
センナ達が神殿に入ると、フレアは決まってこう呟く。
「うん、また来たよ」
それに返すセンナの返事も、決まっている。

「じゃあ、ほら、腕出して」
センナは束縛の腕輪を取り出しながらフレアに話しかける。
旅先での出来事や、世界の変化の事。酒場で聞いた面白い話しなど。
ルルアンタやエステルなど、話好きな仲間も一緒なら、その話は永遠に続くかと
思うほど、センナは話し続ける。
フレアは、口も挟まず、頷きもしないが、センナは構わずに話しかける。

夜も更け、月が輝き始める頃に、センナは神殿を出る。
「じゃあ、今回はこれで。
 またくるから」
腰を上げながら、センナはフレアから腕輪を外す。
「え…
 …もう…
 いえ、何でもありません。
 さようなら。センナ」

ザギヴは気が付いていた。センナより早く。
フレアが変わりつつある事を。

 

最近のフレアはセンナが来ると嬉しそうだ。
と言っても、その喜びは表にはほとんど出てこない。
だが、センナが神殿から出て行くとき、フレアの表情は確実に曇る。

その、フレアのすがる様な瞳が、ザキヴは気に入らなかった。
フレアの視線で、センナが汚される気がした。

土人形の癖に、土人形の癖に、土人形の癖に、土人形の癖に
土人形の癖に、土人形の癖に、土人形の癖に、土人形の癖に
土人形の癖に、土人形の癖に、土人形の癖に、土人形の癖に

そんな瞳で、私のセンナを観ないで頂戴。

「どうしたの、ザギヴ、急に黙っちゃって。  
 考え事?」
ルルアンタに顔を覗き込まれ、我に返るザキヴ。
フレアの事を思い返していると、腹立たしさの余りルルアンタに
話しかけられていた事に気が付かなかったらしい。
「ああ、ごめんなさい。
 ちょっと、お湯につかり過ぎたみたい」
心配そうな顔のルルアンタ。

ルルアンタは、きっと、フレアに憎しみなんか、感じていない。
フレアの変化を、ルルアンタはきっといい事としてしか捕らえないだろう。
センナが人を救う事に、抑えがたい嫉妬心が湧き上がる事も無いのだろう。

ザギヴは自分がどうしようもない愚か者に思えて仕方なかった。

真夜中。
三日月を一人、フレアが見ていると、神殿の入り口の方で足音がした。
「センナ?センナですか?」
フレアは駆け足で神殿の入り口に駆け寄ったが、そこにいたのはセンナではなかった。

「こんにちは、フレア」
「…あなたは、確か…ザギヴ?」
神殿の入り口にいたのは、ザギヴだった。

 

「何か、御用でしょうか?」
「いいえ。特には。
 ただ、あなたが退屈してると思って、少し、話に来て上げたの。
 …そうね、アトレイア姫の事なんかどうかしら?」

ザキヴは話し続けた。
センナが救い続けた人たちの事。
アトレイア。クリュセイス。ルルアンタ。エア。

「解った?あなたはセンナにとって特別な人じゃあないの。
 センナにとって、救わなければならない人の一人でしかないの」
畳み掛けるような勢いでフレアに語り続けるザキヴ。
「もういいです。あなたの話は私を不快にさせます。
 もう聞きたくありません」
耳を両手で押さえながらフレアは蹲っていた。
「あら?センナの話なら喜んで聞くかと思ったんだけど。
 そんなに辛かった?
 自分が、センナにとって、特別な一人と言うわけじゃないことが?
 勘違いしてたんじゃないかしら?
 センナがここにくるのは、ただ、彼が誰にでも優しいからよ」

「…センナ様は…ここにいない時、沢山の人たちと、触れ合っている…?」
今まで考えた事もなかった事に気づかされ、無言のまま、蹲るフレア。
胸にあったのは、不安といらだち、嫉妬だった。

土人形の癖に、悲しさはあるのね。
これから、センナがいない時、センナのことを思って、嫉妬に苦しみなさい。

まだ蹲ったままのフレアを一瞥し、神殿を後にするザギヴ。
いい気味だった。
どす黒い爽快感があった。

そこに、

 ぞわり ぞわ

ザギヴの子宮が熱を持ち出した。マゴスの鼓動だ。
途端、足が立たなくなり、しりもちをついてしまった。
「…当然ね、こんな暗い感情、マゴスが見逃すはず無いわね」

 

はやく、宿に戻って、治めなければ…
そう思っても、すでに股間に伸ばした手を止めることが出来なかった。
それどころか、まだ足りなく、体を支えていた方の手も股間にもっていった。

おかしい。
ここまで、マゴスの鼓動で欲情させられたことはあったが、
ここまで強い欲情は無かった。

こんな所で、私…
神殿までの道のりにはモンスターがいるとは言え、誰かが来ないとも限らない。
わかってはいても、どうしても手を淫らな音を立てている秘部から離せなかった。
それに、熱を持っているのは胸も同じだ。
我慢できず、上着のホックをはずし、胸を露出させた。
一瞬、露になった胸が外気に触れて熱が引いた気がしたが、直後、前以上の
熱が胸に、先端の乳首に戻る。

そこにも刺激が欲しかったが、手は股間から離せなかった。
二本の腕の刺激でも全然足りないのだ。

しょうがなく、地面に胸を擦り付ける。
小石があたって痛みが走る。
だが、そんな痛みでさえ心地よかった。

夜も明けるころ、ザキヴはやっと人心地つける状態になっていた。
ザキヴの寝ていたところには、水溜りが出来ていた。
汗と、愛液と、尿も。
十何度目かに達したとき、漏らしてしまったのだ。

重い体を起こして、ザキヴは宿に向かう。
服は汗まみれだし、胸は地面に擦り付けたため擦り傷だらけだ。
それに、秘部からは、どうしようもないほどに発情したにおいが残っていた。

温泉につかり、体を洗う。
体を洗いながら、ザキヴは自分が余りに情けなく、惨めになり、泣いてしまった。
その涙は、お湯に混じると、見えなくなった。