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「待って、行かないで」
そういって背後から抱きつかれたとき、シオンはとっさに状況が理解できなかった。
「……ザギヴさん…?」
「お願い、一人にしないで…怖いの…」
普段なら決して聞くことのないであろう心細げな声。
おそらく表情は、そしてその胸のうちはそれ以上に不安に満ちているのだろう。
こうしていても背中から震えが伝わってくる。
「わかりました。どこにも行きませんよ」
こんな不安げな声を出す人を放っておけるわけがないじゃないか。
いやそれ以上に、少しでもこの人を元気付けたい、という思いもあった。
「とりあえず、少し落ち着きましょう」


「…ありがとう」
ベッドに腰掛けると少し落ち着いたのか、ややあってからぽつりと礼を述べた。
「いえ」
「ごめんなさい。私、本当にあなたには頼りっきりね」
「そんなことないですよ。
僕は結局…なにもできなかったし」
シオンの頭に幼馴染の少女の顔が浮かんでは消える。
魔人アーギルシャイアに襲われ、身動きできない自分をかばって姿を消したアイリーン。
二度とあんな思いはしないと誓ったのに、今回も出来たのは隣でおろおろと見ているだけ。
「そんな情けない顔しないで。言葉を返すようだけど、そんなことはないわよ。
あなたがいてくれなかったら私、どうなってたかわからない…」
「…大切な人を失うのは、もう十分ですから」
静かに、けれど力強く、何かを胸の奥から吐き出すように。
「ありがとう」
「あ…」
そっと頭の上に載せられたザギヴの手。ひどく優しく、そして暖かい。

 

「本当のこというとね。
私、あなたが私を絶望から救ってくれるんじゃないかって期待してた。
だけど、ひょっとしたら見捨てられるんじゃないかって思うと怖くて、
あんまり入り込んじゃダメだって、そう思ってたの。
ふふ、勝手な女よね。勝手に期待して疑うなんて」
そういってふっと自嘲気味に笑う。
「だけど、あなたは私を救ってくれた。
深い絶望の闇の中でもあなたの歌は希望の光となって私の心に届いた。
だから、私は闇の中からあなたのところへ帰ってくることが出来たの。
何も出来なかったなんてことはないのよ」
「ザギヴさん…」
ふと隣を見ると目が合った。
優しい、それでいてひどく哀しい目。
これまでシオンの知らなかった彼女の目。
その目を見たとき、これまでにないほど強烈に、狂おしい程に、
この人のことを知りたい、この人が欲しいとそう思った。
「ザギヴさん…」
どちらからともなくそっと口付け合う。
「んっ…」
「ちゅっ…んっ…ザギヴさん、好きです、あなたが欲しい…」
「シオン……」
お互いに抱き合い、ベッドに倒れこみながら再度口付ける。
いや、口付け合うというよりは吸い合うといったほうが正しいような、
先ほどの優しい口付けとはまったく違う、肉感的で濃厚なキス。
「ん…くちゅっ、ちゅ、はぁっ…ちゅ」
「んはぁ、ちゅぱっ…ふぁぁっ」
少しでも互いを感じれるようにと舌と舌を深く絡め合い、互いの体を抱き寄せる。
互いの体が一つでないことがひどくもどかしい。

 

「んふっ…シオン、脱がせて…」
口を離すと互いの気持ちを代弁するかのように名残惜しげに唾液が糸を引き、
だがザギヴの目にはこれから起こることを期待するかのような色が浮かんでいた。
しかしシオンの手は彼女の服にはかからない。ふと顔を上げると目には逡巡の色が浮かんでいた。
「? どうしたの?」
「あ、いや…僕、こういうの初めてで…」
「あら、くすっ、そうだったの?」
「……笑わないでくださいよ」
「そうね、ごめんなさい。誰でも最初はそういうものよね」
微笑みながら、こうしている時間も惜しいのか素早く服を脱ぎ捨て、
生まれたままの姿を自分より一回り近く若いこの恋人の前に晒す。
「…きれい」
「ふふ、ありがとう」
薄紅色の頂をもつ豊かで形のよい双胸、引き締まった腰、そしてすらりと伸びた足。
普段の軍服の上から彼女の体の豊満さはわかっていたつもりだったが、
こうして改めて見ると思っていた以上に美しかった。
また一つ彼女のことを知れたな、そんなどうでもいいことを思いながら、
煮えたぎる獣のような欲望でもって乳房にむしゃぶりつく。
「んふぅっ、もっと…もっと強く吸って、来て!」
それに応えるかのように、ザギヴも普段の彼女からは考えられないような情熱で迫る。
両手でシオンの頭を抱き寄せ、自らの乳房に押し付けてくる。
彼女の求めに応じて、激しく、そして執拗に乳房を責めるシオンに
ザギヴの体の火照りは早くも限界を超えようとしていた。
「シオン、私もう我慢できない…」


シオンを乳房から引き離すと、問答無用で脱がしにかかった。
シオンの目は未練がましく胸に行っているが、この際無視することにする。
「ちょっ…ザギヴさんっ!」
「んふ…あなた、見かけによらず大きいのね…ちゅっ」
「ちょ、やっ、やめ…」
「んっ…、んちゅ、ちゅぱ…れろれろっ、ちゅぶっ…!」
どうやら彼女の耳にはシオンの制止などまったく届いていないらしい。
勢いよく一気に脱がせると、そのまま彼の肉棒にむしゃぶりついてくる。
「れろっ、んちゅ…じゅぶぢゅぶぅぅっ…! んちゅぅぅ…おぃひぃ…」
「うくっ、ざっ、ザギヴさん、気持ち良過ぎっ」
「ダメよ。私の中に入るまで我慢しなさい」
ぴしゃりというその口調はいつもの彼女のもの。
「でも、そうね。あまり焦らすのも可哀相よね」
そういうと剛直から口を離し、Mの字に足を開いてシオンを待ち受ける体勢をとるザギヴ。
その中心にある彼女の秘所からは、すでに滴るほどの愛液が流れ出ていた。
「ここよ、ここにあなたのを頂戴」
先ほどまで口に入れていた肉棒の先端をじっくりと熟れた蜜壷の入り口に導く。
先端が当たっているだけだというのに電撃が流れるような快感がシオンを襲った。
ザギヴの中に入れたい、自分のことしか考えられなくなるほどにザギヴを犯したい、
そういう黒い欲望がシオンの中に去来する。


「ザギヴさん、いきますよ」
「来て、シオン、あなたが欲しい…」
いまや遅しと待ちかねているザギヴの蜜壷に、自らの肉棒を深々と差し込んでいく。
「んはぁ…シオンが…私の中に入ってるっ…
んんっ…、どうかしら、私の体は?」
「うっ、絡み付いてくる…気持ちいいっ、ですっ」
2人は欲望のままに互いの口を吸い合い、しばしの挿入の快感に酔う。
だがそれでは飽き足らず、すぐにさらなる快楽を求めて互いに腰を振り始め、肉体と肉体をぶつけ合う。
それはさながら愛欲に支配された獣の交尾のようですらあった。
「はぁぁっ…もっとっ、激しく動かして、あなたを感じさせて!」
「はあっ、はあっ、ザギヴさん、ザギヴさんっ!」
「そうよ、あぁ…! いい、いいわ、シオン、愛してるわシオン!」
肉と肉のぶつかり合う音が響き渡る。
ザギヴは長い黒髪を振り乱し、その体からは汗が飛び散る。
シオンも全身が痺れそうな感覚に捕らわれながら必死で腰を振る。
愛しあう二人のその行為は、この世のものとは思えぬほどに淫靡だった。

「ああっ、ザギヴさんっ、僕、もうっ!」
「んんっ、来てっ…! シオン…!」
絶頂を迎えようと二人の動きがこれまで以上に激しさを増す。
膣内でシオンの肉棒の震えを感じ取ったのか、ザギヴが膣奥を強烈に締め上げる。
「ああっ、ザギヴさんっ! イクっ!」
「あっ、あ、あああぁぁぁぁっ!」
痙攣する膣内へすべてをぶちまける。
全身が痺れるような陶酔感につつまれ、何度も何度も白濁液を蜜壷に注ぎ込んでいく。
「はぁ、はぁ、……んぅ、いっぱい…」
ザギヴは、恍惚とした心底幸せそうな表情でそう呟いた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ…」
「ふふ、気持ちよかった?」
腕の中に抱きかかえるようにしてシオンの頭を撫でる。
「はい…ザギヴさんの中、すごくよかったです」
「それはよかったわ。でも…」
「はい?」
「どうやらこっちのほうはまだ満足していないようね」
にやりと笑いながら、シオンの下半身に手を伸ばす。
その先にはいつの間にか硬さを取り戻していたシオンの剛直。
「え、ちょっ…」
「うふふ、私はまだ満足してないんだから。
もっとあなたを私に感じさせて…
覚悟しなさい、今夜は寝かさないわよ」
元帝国玄武将軍は妖艶な微笑を浮かべると、
舌なめずりをしながら飢えた獣のようにシオンに襲い掛かっていった。


――数時間後――

「ねえ」
「はい?」
「あなたきっと後悔するわよ。私なんか選んで。
あなたみたいな子、放っておかない娘なんてたくさんいるでしょうに」
「そんなことありませんよ。
それに…」
「それに、なに?」
「ザギヴさんじゃないと、嫌ですから」
ザギヴはこの日何度目かのありがとうを呟くと、再びそっと口付けた。
(覚悟なさい。もう、逃がさないんだから)

         完