Kinectマニュアル誤報問題

キネクトジョークマニュアル問題

キネクトジョークマニュアル問題とは、2010年10月24日に
米IGNのジョーク記事をまとめブログやニュースサイトが真に受け
事実として報じた問題。

経緯

便宜上一部同時進行の部分があります(日時参照)

1.米IGNがジョーク記事を投稿(2010年10月20日)

米IGNが「The Ultimate Guide to Reorganizing Your Life Around Kinect
と題するKinect(キネクト)コントローラ(Xbox360)のジョークマニュアルを投稿。
もっともらしいデザインのマニュアルだが
誤動作を防ぐためと称して携帯電話の電源を切るなど極端な内容で
それまでの実演で問題がなかったメガネの着用を禁じるなど
よく読めばジョークと分かるものである。
The absolutely 100% true guide to discovering everything you'll need to do to set up your Kinect on launch day... ...wait? No it's not.
KINECT発売日にすべき事が丸わかりの正真正銘のガイドだ!!.....ちょっと待って、ごめん嘘。
また別ページ(上記)で投稿者のBrianMiggels自身がジョークであることを説明していたほか
当時トップページのヘッドラインにジョークと明記されていた。

2.2ちゃんねるで話題となる(2010年10月24日12時)

351 :名無しさん必死だな[sage]:2010/10/24(日) 12:12:01 ID:rLPHpLrV0
キネクトは腕時計やメガネを着用すると誤動作するから外せ
携帯の電源も切れ、窓を含む全てのガラス面をカバーで覆えとMS純正ガイドブックに書いてあることが発覚
http://xbox360.ign.com/articles/112/1129163p4.html

すりゃ事前レビュー禁止にする訳だわ…
(強調は当サイト)
速報@ゲーハー板でマニュアルの存在が知られる。
「もはや儀式」「さすがにネタだろ」など大きく反応が起こるが
ジョークであるとの断定が出ることもなく
MS純正ガイドブック」といった話が拡散する。

3.まとめブログが報じる(2010年10月24日13時)

真のエックスボクサーはもちろん全裸でプレイだよな
つーか流石にこれはジョークでしょさすがに・・・
これをオレ的ゲーム速報はちま起稿、カオスな情報置場などまとめブログが報じる。
はちま起稿は見出しに速報板の書込みを引き写すなど「MS純正」が既成事実化。
「流石にこれはジョークでしょ」といったフォローもあるもののジョークであるとの断定は出ず。

4.Twitterで拡散(2010年10月24日13時~)

まとめブログの記事をTwitterユーザーが真に受ける。
記事を読まず見出しだけで反応するユーザーもいた。

5.ジョークであると断定される(2010年10月24日15時ごろ)

元記事の検証が行われた結果、「ごめん嘘。」との説明が発掘される。
マニュアルがジョークであるとの認識が広まり、2ちゃんねるにスレッドが立てられるなど祭となる。

6.まとめブログが訂正(2010年10月24日)

2ちゃんねるの反応を受けまとめブログが一斉に訂正する。
カオスな情報置場は「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。」と丁寧に訂正。
一方はちま起稿は、19時から21時までに見出しの「MS純正ガイドブックに書いてあることが発覚」部分を削除。
22時22分には、取得されたウェブ魚拓に削除依頼を行い数日で削除される。
オレ的ゲーム速報は特に何も行わなかった。

7.ニュースサイトが報じる(2010年10月24日20時)

アメリカでは、あらゆる理由で訴訟を起こされる可能性があるので、危険な可能性を徹底的に追求しているという事だろうか。
マニュアル全てを熟読し、記載事項の全てを守ってプレイするに越したことはないが、それだけでも大変な作業である事は、容易に想像いただける事だろう。
まとめブログが訂正を行っている頃
サブカル系ニュースサイトのAKB通信と2次元新聞が「マニュアルに書いてある」と報じる。
両者は運営元の異なる別のサイトだが、見出しや文章が同一で投稿日時も同じ(※1)である。
この時点で初出が2ちゃんねるである事は書かれず
完全に公式マニュアルであることになっている。
また訳には「Kinectのまわりのあなたの生命の再構成への最終的なガイド(※2)」と
機械翻訳が見られる。

※1 記事だけでなくサイト構成も酷似しており、レジストラなども同一である。
※2 The Ultimate Guide to Reorganizing Your Life Around Kinect

8.ポータルサイトに配信(2010年10月24日20時)

AKB通信の記事がライブドアとサーチナに
2次元新聞の記事がアニメウォッチに配信される。

9.ニュースサイトが記事を削除(2010年10月24日~)

ニュースサイトから記事そのものが削除される。
配信先のライブドアからも削除され、数日中にサーチナからも削除される。
アニメウォッチの記事は削除されなかった。

問題点

まとめブログの報道

  1. 元記事の検証を行わなかったこと。
  2. 訂正を行わず見出しを削除(半ば証拠隠滅)したこと(はちま起稿

ニュースサイトの報道

  1. 元記事の検証を行わなかったこと。
  2. 初出が2ちゃんねるである事を書かなかったこと。
  3. すでにジョークであるとブログが訂正しているにも関わらず
    公式マニュアルとして報じた情報の遅さ。
  4. 訂正を行わず記事を削除(半ば証拠隠滅)したこと。

Twitterでの反応

  1. 元記事を見ず見出しだけで反応したこと。
  2. 煽動的な見出しへの極端な反応によって
    誤報が更に拡散したこと。

誤報の背景

この問題では、当事者の問題に加え
ジョークが真に受けられやすいいくつかの要因があった。
こういった要因が重なった場合誤報が起きやすいものと思われる。

Kinectの仕様変更

Kinectは発表から発売に至るまでに
コストとの兼ね合いからハード構成に2回の変更があったとされており
開発者から漏れ聞こえる声として一時期高負荷との話もあった。
こういったことからそれまでの実演で問題がなかったにも関わらず
メガネの禁止が更なる仕様の変更と解釈された。

英文ソース

元記事が英文のため事後の検証を免れたこと。
特に本件のマニュアルは画像ファイルであったので
機械翻訳もしづらかった。

訴訟社会

アメリカは社会契約によって建国されたこともあって
訴訟大国と呼ばれるように、ほとんどの問題が裁判によって解決される。
このためマニュアルの注意事項は裁判に備え本邦と比べ極端な傾向がある。
この結果ジョークとしての極端な記述が訴訟対策と解釈された(ニュースサイト)

新製品への悲観

民生用としては、ほぼ初の3Dカメラということもあり
その成否には悲観的な意見もあり
メガネの禁止が「それ見たことか」と冷ややかな目で見られ
元記事の検証へと向かわなかった(Twitter)

備考

公式見解

結論から言うと、
メガネ・腕時計したままでも大丈夫。携帯電話の電源切らなくてもOK。
明るい場所・薄暗い場所でもプレイ可能。
服の色・形・材質は通常の服…よほどのことじゃない限りは認識大丈夫。
問題後、''箱○おいしいお(多分Xbox360 Blog…)''によりマイクロソフトへの問い合わせが行われ
メガネの禁止といった制限事項がないことが公式に確認された。

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最終更新:2013/11/20 22:41

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