株式会社イード【IID:Interface in Design】
株式会社イード関連の動きをまとめた。
沿革
- http://www.iid.co.jp/company/history.html
株式会社イードは、マーケティングを手がける旧イードと
ITメディアを手がけるIRI-CTが合併したものである(※1)
1.株式会社イード(旧イード)設立
1990年10月16日、日産自動車によって株式会社イード(旧イード)が設立される。
デザイン管理のマーケティングコンサルタントを手がけており
前身は日産デザインセンター(NDC)内のマーケティング部門。
2001年11月28日、MBO(※2)により日産から独立。
2.インターネット総合研究所(IRI)設立
1996年12月09日、藤原洋(アスキー元取締役)によって
株式会社インターネット総合研究所(IRI)が設立される。
独立系だったが子会社の不祥事により上場廃止。
2007年11月01日にはオリックスの完全子会社となる。
2011年02月23日、自社株を買い戻した(※3)
3.IRIコマース&テクノロジー(IRI-CT)設立
2000年04月28日、インターネット総合研究所によって
IRIコマース&テクノロジー(IRI-CT)が設立される。
レスポンス(旧オートアスキー)などアスキー系ITメディアを取得し成長。
4.旧イードと合併(新イード)
2005年09月28日、IRI-CTに対し第三者割当増資(※4)
2005年09月30日、IRI-CTが旧イードを子会社化。
2007年07月、IRI-CTの完全子会社化。
2010年06月01日、旧イードを存続会社として合併。
2011年01月31日、六本木の事業所も旧イードの中野オフィスに統合。
5.メディア事業を拡大
2003年09月からSlashGamesを手がけていたが
2007年06月01日に
任天堂インサイドを買収したのを皮切りに
ゲームメディア事業を拡大、現在に至る。
※1 求人では業種によって両社の経歴が使い分けられている
※2 Management BuyOut:経営陣による買収
※3 IRIの赤字を受けたオリックス側の意向とされる
※4 第三者割当増資:第三者に新株を発行して資金を調達する
ゲームメディア
イードは「
INSIDE NEWS NETWORK」として
いくつかのゲームメディアを手がけている。
http://www.inside-games.jp/
2000年08月24開設、総合ゲーム情報サイト。
姉妹サイトのGame*SparkとGameBusiness.jpの記事も掲載される。
PCから各種コンソールをはじめ、ゲームのレビューやチャット・ブログサービスなども扱う。
土本学(Mr.Cube)の主宰するNintendo iNSIDEを2007年06月01日(※1)に買収した
※1 同社サイトの沿革では03月となっている(買収合意に至った時期か)
http://gs.inside-games.jp
2006年02月01開設、主に海外ニュースの翻訳やゴシップを扱う。
海外ゲーム通販のGDEXから2008年12月31日に取得した。
GameBusiness.jp
http://www.gamebusiness.jp/
2009年07月01日開設、ゲームビジネスを扱う。
インサイド内のゲームビジネスカテゴリであるBizStyleが独立した。
SlashGames
http://www.slashgames.jp/
2003年09月01日開設、オンラインゲームを扱う。
RBBTODAY(IT総合情報)内の1コーナーとして開設。
2006年09月19日にRBBTODAYから独立したゲーム情報サイトとなる。
2007年06月01日には任天堂インサイド買収に伴いインサイドと合併。
iNSIDE for Onlineとしてインサイド内のオンラインゲーム情報と位置づけられた。
アスキーとの関係
IRIの藤原洋やイードの宮川洋がアスキー出身であることから
イードの取引先や取得したサイトにアスキー系が多い。
なお、アスキーはイードに出資しておらず
アスキーを買収した角川グループを含め資本関係はない。
レスポンス(旧オートアスキー)
自動車系ニュースサイト(通信社)
旧アスキー株式会社がオートアスキーとして1999年10月20日開設。
2002年11月18日取得、2003年10月01日レスポンス(Responce.)に改称。
2010年にはレースゲームのグランツーリスモ5(PS3)にカーニュースを配信。
RBB TODAY
ブロードバンド総合情報サイト。
アスキーとソフトバンクの編集者によるによって1998年12月開設。
当時の運営は有限会社ポイントファイブコミュニケーションズ(p5c)
2000年12月01日にIRI-CTが取得し、p5cのスタッフもIRI-CTへ移動する。
ここからSlashGamesが誕生した。
メディア&コンテンツサーベイ(MCS)
株式会社アスキー・メディアワークスとアスキー総合研究所(シンクタンク)が
イードと協業で実施しているコンテンツの消費動向調査。
アスキー企画の元、イードが自社サイト「あんぱら」(※1)でアンケートを実施。
その統計をイードが販売している。
※1 アンケートサイト、サイト名は「アンケート・パラダイス」から
1997年に旧イード系のリサーチネットワークが開設した
問題点
任天堂インサイドの買収時の個人情報の扱い
任天堂インサイドの買収時に、個人情報(主にメールアドレス)の移管が
利用者への事前告知なしに行われたことが問題となった。
インサイド内のコミュニティでは批判が噴出し、退会者も出た(※1)
角ソ連問題におけるイード
【株式会社イード/アスキーが出資】
http://www31.atwiki.jp/tototuu?cmd=upload&act=open&pageid=48&file=%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%89.png
住所がSCEインフォメーションセンターと同じだったりするいろんな奇妙な偶然がある不思議な会社。
http://www.iid.co.jp/
中野オフィス(本店)
〒164-0011 東京都中野区中央一丁目38番1号
【SCEインフォメーションセンター】
〒164-0011 東京都中野区中央一丁目38番地1号 住友中野坂上ビル
ソニー・コンピュータエンタテインメント インフォメーションセンター内
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030305/so3.htm
インサイド: イードが運営
レスポンス: イードが運営
はちま起稿: レスポンスの運営者の一人 (≒イード社員)
2ちゃんねるで出回っているイードコピペ
角ソ連(角川ソニー連合)問題において
イードはアスキーを通して角川グループの影響下にあるということになっており
ソニーと角川のネット工作をしているとされているが
そういった事実はなく、根拠とされているものは誤解に基づいたものである。
レスポンスとはちま起稿
※
レスポンス誤爆問題も参照。
2010年08月07日にゲハブログの
はちま起稿に
イードが運営するレスポンスの記事が誤爆される事件が発生。はちま起稿がイード社員とされた。
しかし実際に誤爆されたのはレスポンスの記事でなく、SEOブログ群が書いたもので
Yahoo!ニュースからレスポンスの記事を引用していた。
この引用は無作為であり、誤爆したのがレスポンスを引用した記事であるのも偶然であって
SEOブログとレスポンス・イードとの間に関連性は見つかっていない。
なおイードのWebページ上に、はちま起稿が載っている画像(上図)が出回っているが
これは誤爆事件を揶揄したコラージュである(※1)
前出のイードコピペに組み込まれたことで拡散した。
中野オフィスとSCEインフォメーションセンター
※
イード関連年表も参照。
イードは東京中野の住友中野坂上ビルに入っているが(※2)
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のインフォメーションセンターも
同ビルにあったことから(※3)イードとSCEの間に関係があるとされた。
実際はイードとSCEが同時期に入居していた事実はなく、両者に関係はない。
住友中野坂上ビルは1999年04月建設。
ここに2000年08月ごろSCEJ制作部などが入る。
SCEJは1999年04月01日設立のSCEの日本部門。
2003年06月、SCEJはSCEの本社移転を受け赤坂王子ビルへ移転。
2年後の2005年06月13日、六本木から旧イードが入り
IRI-CTとの合併を経て他の事業所も中野に統合された。
最終更新:2013年11月20日 22:40