穿つ流星25


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「こうして一緒に戦うのはいつ以来かな……」
「ミスト時以降だね」
眼前に迫るバルバリシアを前にセシルとカインはそんな遣り取りを交わしていた。
「あの依頼を受けた時か……悪いことをしたな」
「リディアの事……?」
「ああ」
ミストに向かう途中、カインとの共闘の末に霧の竜に打ち勝った。だが、それは幼い召喚士の大切な人物を
奪ってしまう行為であった。
「俺はあの時……炎で焼き裂かれる町を見た時、笑いが止まらなかったんだ」
「……」
「おかしな言葉だろうが、だけど本当なんだ。苦しむ人々や崩れ落ちる建物、泣き叫ぶ少女を見て、何故か悔しさや憎しみ、恐怖
よりも先にケタケタと笑いが漏れたんだ……自分でも少しどうかしてると思った……」
セシルは黙って続く言葉を待った。
「今でもその気持ちをきちんと言葉にすることは出来ない、でも俺は――あのの俺は他人が苦しんだり、酷い目にあってるのを見て
面白くてしょうがなかった。それはきっと自分に対しての充足感が得れてなかったんだろう。だから他人の誰もが怨めかしかった
その劣等感のせいで、それが原因なのかもしれない……」
それ以上は語らなかった。
多くを語ってしまうは自分自身の悔しさや恥ずかしさを呼び戻してしまうからだろう。
「思えば、あれからそこまで時間はたっていないんだね……」
だが、セシルにとっては今までの人生の中で最も密度が高く、長い時間であったと言ってもよい。
「ドグ達を倒したあのメテオの使い手はもういないようだね……みんなそろったところで仲良く葬り去ってやろう!」
感傷の最中、バルバリシアの激昂の声と共に闘いの狼煙が上がった。
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