地底世界1


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カインが何故自分をこの島に連れてきたのかは先程のコリオとの会話では分からなかった。
しかし翌朝コリオ達の住んでいた集落を去り、飛空挺で上空へと飛ぶと、ものの数秒でその疑問は立ち消えることとなった。
むしろ着陸の際に何故気付かなかったのかと、少し前の自分に問いかけたくなる程であった。
飛空挺が離陸し、視界を地面が支配すると共に真っ先ににそれは目に入ってきた。
アガルトの町が位置するやや大きめな島の過半数を占める山岳地帯。その中でも一際目立った大きさの一山の頂上部分が
大きく穿たれていた。
否、穿たれる……という表現では少々物足りないかもしれない程であり、まるで其処には初めからそのような大穴が開いていた
のではないかと思わせるほどである。
しかし、周囲に規則正しく並ぶ丘稜や山岳地帯が否が応にも以前の風景を証明するかのようであり、その大穴は周りから
浮足だっており、不気味さすら醸し出していた。
大穴自体を凝視してみても、一向に底が見えずただひたすらに漆黒の闇が広がっているだけであった。
例えもっと至近距離から見たとしても、この印象は変わらないであろう。
それが<繋ぎ目>であることは疑いようがなかった。世界の不安定箇所。二つの世界を繋ぐべく不確定要素。そして残された希望。
カインがセシルを此処に連れてきたのも、今この場所が最も大きな<繋ぎ目>であるからだろう。
メテオ以降、世界にこのような場所は多々あれど、飛空挺のような大型の乗り物を連れたって世界を往復出来る場所は此処ぐらいの
ものであろう。
ゆっくりと飛空挺が<繋ぎ目>へと向かう。視界を黒が覆う。目一杯に近づくとまるで巨大な闇に呑み込まれてしまったかのような
感覚を受ける。

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