罪の在処4


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元々戦闘用につくられたものでないカルコブリーナ達自体の戦闘力はそれほどのものではない。
攻撃手段もその短い手足を子供のように振り回してくるだけであり、何か特殊能力をしかけてくるわけではない。
不意打ちでなければ致命的なダメージをもらうこともないだろう。唯一懸念すべきなのは数だけだ。
しかし、その有利要素すらも人形達は利用してこようとしない。絶妙な連携も多数による戦略も何も
行使してこようとしない。闇雲に一体づつが攻撃してくるだけであった。
人形という意外性が分かった今、散発する攻撃をしかけてくるだけのカルコブリーナの攻撃を受け流す
のは簡単な事であった。カインとヤンの二人と協力して着実に人形達から戦闘手段を奪っていく。
「痛いよ!」
「よくもやったな!」
傷つく度に人形が苦しみや抗議の声を上げる。しかし、やはりそこには言葉以上感情が存在していなかった。
魔物であっても傷をつけられれば呻き苦しむ。だがカルコブリーナ達にはそのような素振りを全く見せる様子
すらない。
相手がどのような考えで戦っているのか? 今相手は苦しんでいるのか、悲しんでいるのか、それとも逆に喜んでいるのか?
戦闘において相手の感情の揺れを捉えられないのは、時に自分の精神状態を把握出来ていない時よりも重大な問題になってくる。
これで――
戸惑いを感じつつも、最後の人形の戦闘力を奪う。
「痛いよ、苦しいよ」
人形はまだ痛みの声をあげている。何度聞いても感傷に浸る事はできなかった。
「やはりこんなものでは駄目か――」
「!」
突如として人形の声色が変わった。今までの無感情なものとは違い、どす黒い暗黒を感じる事ができる
その声を見間違う事は無かった。
「ゴルベーザ!」
セシルの声に呼応するかのように人形から黒き波動が舞い上がる。
途端、カルコブリーナと呼ばれる人形達はまるで糸が切れたかのように突如として動きと止め、以降は微動だにしなかった。
飛び出した波動は一つの場所に一点集中。段々とその大きくなっていき一つの形をつくる。
まずは輪郭をかたどり、細かな部分を明らかにしていく、やがて波動は見覚えのあるものである。
予想した通り、波動があつまった影はゴルベーザとなりその場へと姿を現す。
「先日はお世話になったな」
先程の波動であった時に比べてより明確になった声が聞こえた。

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