去りゆくもの 残されるもの4


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「奴ら……許せん!」
ヤンが怒りを露にする。
「人を操るだけでは満足しないという事か!!」
カインが激昂する。
かつての操られた怒りが他の者以上の怒りを増幅する。
「いえ違うね~」
皆、ありとあらゆる意見が飛び交った。そのどれもが批判的であった。
その言葉に割り込む声が一つ。
感傷的なその場に於いてはあまりに陽気でひょうひょうとした声……
「あなたは……?」
薄汚れた白衣を着て、白髪の髪を伸ばし放題にした老人。出で立ちからして科学者の類である事は間違いない。
そして、今この場所に入ってきたという事は目先の非人道的光景に関わっている可能性は非常に高い。
「私ですか~ゴルベーザ様のブレインことルゲイエ博士ですよ~あなた方はゴルベーザ達と闘っていると噂の方々ですね~」
この状況であるというのにルゲイエと呼ばれた老人は依然ひょうひょうとした語り口で話し続けている。
「ルゲイエ! 貴様! 許されると思ってるのか!」
カインが当事者を前にして更に怒りを増した声を上げる。
「おや~カイン君じゃないですか~なんですか~? いつの間に私達を裏切ったのですか~」
会話の流れを見るかぎりどうやらカインはルゲイエと呼ばれる人物と面識があるようだ。おそらくは操られゾットにいた時の事であろう。
「違う! 正気に戻ったのだ! それより言え、何故こんな事を!?」
「なんのことですか~」
それは突きつけられた事実にとぼけているわけではない。むしろ問いただされている内容に対し悪意を感じていないようだ。
「悪いと思ってないのか?」
ルゲイエの意図に気づき質問の内容を変える。
「だから~なにがですか~」
「くっ!」
「おじちゃんはなにも思わないの?」
平行線をたどる押し問うにリディアが口を挟む。
「おんや~今度は子供ですか~一体なんです~?」
「だから……こんな……」
ルゲイエの狂気じみた形相がリディアをまじまじと見つめる。
「一体なんです~」
「えっと、だから……人をこんな所にとじ……こめて……酷いことを……して」
そこまで言うのがやっとだった。

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