絆12


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ルビカンテは強きものとの正面からの戦いを生き甲斐としているだけあって実力は確かなものであった。
エッジがいくら力を増したとはいえ、正面から立ち向かっていってもその一撃の一つ一つをあっさりと
交わしていった。
無論回避するだけで手いっぱいというわけではなかった。エッジに向かって本気の一撃を下さないのも
戦いを長引かせ楽しんでいるのだろう。
しかし、だからと言って外野からの攻撃に対して無頓着なわけではない。回避行動を続けるルビカンテの隙を
ついてローザが弓による援護射撃、リディアが冷気魔法での一撃を狙う。しかしルビカンテはみすみす攻撃を喰らっては
くれない。
攻撃がくると察知すると、身にまとったマントで身体を包み。冷気魔法の直撃を受けとめる。
「効かない!?」
リディアが驚きの声を上げる。あのマントには炎をつかさどる四天王の弱点である、冷気魔法に耐えうる防御力があるのだろう。
「あれを貫くことは無理そうだ」
セシルはリディアを落胆させないように一人ごちた。
ルビカンテは防御だけにとどまらず、積極的に後方支援に徹するローザと、リディアに対し、炎魔法を打ちこんできた。
直撃させないように、二人を守るのはセシルの役目だ。
(これでいい…僕の役目はこれでいい。後はカインが首尾よくやってくれる)
勿論、相手にこちらの手の内を明かされるわけにはいかない。勘付かれないように自分が上手く立ち回らねば作戦が機能しない。
「どうした? お前たちの力はその程度なのか……」
失望からくるのか、それとも挑発なのか、ルビカンテから失意の声が届く。
「うるせぇ! まだまだこれからだぜ!」
後者と受け取ったエッジが斬撃をよりいっそう強く繰り出す。しかし、ルビカンテはひらりと攻撃をかわしていく。
「エッジ落ち着いて……!」
リディアが冷静さを促す。だが聞こえていないのか、聞く耳を持たないのか、エッジは攻撃を続けている。
「セシル……」
ローザも心配したようにセシルを見てくる。
誰の目から見ても今のエッジの攻撃は成果を上げているようには見えない。そうあくまで<エッジの攻撃>ではだ……
「大丈夫」
静かに、短く、だがはっきりとセシルは自分の成功を確信した上での声を上げる。
(僕たちは一人ではない。他人同士だ。いくら通じ合ったところで完璧な意志疎通は出来はしない。だけど……それを上手く使えば)
「いい加減やられろってんだ!!」
疲れとも苛立ち交じりで願望を口にするエッジ。だがルビカンテに攻撃が当たることはない。
「ふっ……まだまだ青いな!? それでは私に勝つことは出来ぬ、決してな……」
いっそうエッジの気を紛らわすルビカンテ。いっそうエッジへと集中するルビカンテ。
だがその光景はセシルにとっては好都合だったのだ。

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