明かされる想い 目覚める力7


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「星を脱出し、放浪の民となった。しかし中々新たな移住先は見つからずにいた。ここまでは話したな?」
皆黙ってうなづく。
「そこで我々は最後の手段に出ることにしたのだ……新たな星に移住するのではなく、既に生物の住む星に移住する事にな」
段々と話が繋がってきた。点が線になる感じだ。
「目を付けたのは青き星。つまりはお主達の住んでいる星だ」
「!」
セシル達四人。誰もが多かれ少なかれの衝撃を受けた。そしてこの先の展開を想像するだけで身も凍る思いになった。
「それで、俺達の星を乗っ取ろうとしたのかよ」
「否定はせん。だが聞いてくれ、話に続きがある。言い訳と思ってくれても構わん」
「分かったよ」
「我々放浪の民……月の民はまず、青き星の近くにある衛星――つまりは月に腰をおろした。当然ながら環境の厳しいこの場所で暮らしていくのは難しかった。
月での生活は我々により青き星の憧れを強くしていった。しかし、その時の青き星にはまだ新たな生命が芽生えたばかり、進化の途中であった。我々……いや
私とクルーヤは青き星の民との来るべき対話の為に眠りにつき時を待つ事を決めた……」
歯切れの悪い口調は、話がこれで終わりでないこと、この先に悪い展開が待っていることを示唆していた。
「ある者は眠りにつくこと嫌った。私と対立していた強行派、それを代表する者ゼムスだ。ゼムスは青き星の民を滅ぼし、自分達が代わりに住みつくことを
提唱したのだ」
「ひどい!」
リディアが非難と恐怖の二つの悲鳴を上げる。
「我々は決議を行った。数では強行派のものが多かったが、ゼムスの計画には躊躇した者も多かったのか五分の支持であった。結局のところ議論は平行線
を辿り決着がつかぬままであった。しかしゼムスは滅びた星でも戦いを指導した者、その統率力で兵力を形成し、強引に自分の意見を実行しようとしていた」
言葉を待った。
「当然、黙って見過ごすわけにはいかなかった。私とクルーヤはすぐさまゼムスを討伐するための力を集めた」
「結局、戦いになるのかよ……同胞同士で」
「そうなるな……その時の我々には他に方法が思いつかなかったのだ。戦いは熾烈を極めたが……勝ったのは我々であった。勝利を収めた私とクルーヤは
すぐさまゼムスを月に造った我々の拠点に封印したのだ」
「それがこの場所……」
「そうだ。そして今、封印したゼムスとは別に多くの月の民がこの場所に眠っている。青き星の者たちが対等に話し合えるだけの進化を遂げるのを、見守っているのだ……
皆……その日が来るのを夢見て」
「それで全てか?」
「我ら放浪の民――月の民の軌跡としてはな」
フースーヤの言葉はまだ何かを隠しているようであった。

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