一節 新たなる旅立ち12


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「へいきへいき。ほら、呼んでるよ。
 はやくギルバートの歌聞かせてよ」
気がつくと、やけに大勢の人がギルバートの方を見ていた。他の隊の人まで集まってきたらしい。手近な青年にリディアを見ているように頼んで、ギルバートは輪の中央へと進んだ。
主役の登場を受けて歓声が湧き上がり、弦の調子を整えて前奏を始めると、潮のように引いていく。
そして歌い始めると、他の全ての音が消えた。
高く、低く。流れるように、踊るように。人が出しているとは思えないような豊かな声が、いつも大人しいギルバートの喉から生まれ、複雑な旋律を危なげもなく歌いこなす。
爪弾かれた竪琴は、ときには朝の雫のように艶やかな光を宿し、ときには真冬の星のようにキラキラと輝いて、出せない音などないかのように様々な音色を紡ぎ出す。
人と楽器が織りなす鮮やかな夢をリディアは見た。
戦乱に巻き込まれた4人の若者が抱く希望。
からくり仕掛けの巨人を操り、夜の雪原をさすらう少女。
囚われた青いナイトを待って姫が眠る硝子の宮殿。
星空のむこうから時を越えて届いた祈り。
そして──
幻想に心を奪われていたリディアが、なぜかふと視線をそらしたとき、人込みの中にその姿を見つけた。
And no one knows it- where she came from, whereshe's going
(アンナ!?)
ダムシアンで息絶えたはずのアンナが、歌うギルバートを見つめている。
血の跡などどこにもなく、穏やかに、幸せそうに。
She's like a rainbow.
When she cames up, all are lit up
And when she whispers, you will hear this-
"Don't chase after rainbow
ギルバートは気付いてないようだった。
リディアの視線を感じたのか、こちらを向いて悪戯っぽい笑いを浮かべ、人差し指を口に当てる。
Everyone is sad abd blue when she is far away,
Don't you know it's time to pray she'll be coming soon?
(なんで……)

And once you meet her--
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