FF9 FF9 ガーネット姫、逃亡#1


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ジタンの声に気づいて振り返る女の子。端正な顔立ちの横顔が、わずかに覗けた。
「わたくしに何か御用ですか?」
「いや、その……。実はアナタがね、先週送ったあの、懸賞ね。ガム一年分。
それが見事当選したので、ご報告に来た次第であります。
あの、やっぱり目立つハガキっていうのは選者の目に付きやすいんですよ。
アナタだけですよ。ハガキを蛍光ペンで装飾したりしてたの。
よっぽど欲しかったんですね、ガム一年分が。」
「そんな覚えはありません。どういう口説き文句ですか。」
「じゃあ、話題を変えよう。そうだな、たとえば……。オレ達どっかで会ったことないか?」
「いえ、わたくしは……。」
「そうかなぁ……。いいや、オレがこんなカワイイ子見逃すわけがないぞ」
そう言ってジタンはまた、まじまじと女の子の顔を覗き込む。
顔を見られたくないのか、あせる女の子。
「やべえな……、まだわたくしがガーネット王女ってバレるわけにはいかねえんだけど」
ジタンは我が耳を疑った。いや、この女の子がガーネット姫であることは
カンの鋭いジタンなら最初から気づいていた。問題はその周辺の、
“やべえな”だの“バレるわけにはいかねえんだけど”の辺りの発言だ。
これが本当にあのガーネット姫の発言なのだろうか?
いやいや、まだ“わたくし”の辺りに理性が感じられる。と言うことは……?
考えれば考えるほど、ジタンの頭はこんがらがっていった。
そして、しばらく考えた後

「今はそんなことを考えている場合ではない」という結論にたどり着いたジタン、
「なあ、ひょっとしてキミは……」と、女の子に語りかけた。
しかしさっきまでいたはずの女の子は「いなくなってるよこれが!!」
「おい、うるさいな。何があったんだ」そう言いながら、階段をのこのこ上ってきたブランク。
なにやら上機嫌の様子で、普段は引き締まった表情も、今はアホみたいにだらしない。
もしこんな顔の動物が野生に放たれたら、他の肉食動物に喰われるのに2秒とかからないだろう。
この手のアホは死んでも直らず、食物連鎖の輪に巻き込まれた瞬間も
「喰われちゃったよ~ン」などと言っては、またアホな表情で天に召されるのだ。
ジタンが“お前何してたんだ”とでも言いたそうな様子で尋ねた。
「ブランク、さっき女の子が階段降りていかなかったか?」
「ああ、あの。白いフードを被った子だろ?
フードで顔隠してたけど、よく見ると可愛かったな、うほほほほ」
「ほほほほって、オカマかお前は!バカ!あの子がガーネット姫だ!」
「なんですってェ!」
人がよく、ノリもいいブランクは、例えその気がなくてもその場のノリで
そう言ってしまうのだった。
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